アガサ・クリスティのかの有名なミステリーのタイトル 「そして誰もいなくなった」 が副題になった
Supernatural シーズン6第16話が放送になりましたね。
14話までの考察も途中だし、究極のAUエピソードだった15話についても、まだ何もコメントすらできていない状態なのですが…、
うーん、16話、そういうことにしちゃうの??と言う感じ。
この第16話というエピソードについては、私個人的には、色々と語りたいエピソードでもあるのですけれども、色々と不満…というのか、納得できないことも多くて、まだ考えがまとまりません。
SPNの本放送は、また少しHiatusが入って、次の新しいエピソードの放送は、4月15日ということなので、またそれまでに、なんとか少しエピソード考察が追いつけるように書いていければと思っております。
***
天使軍団の活躍を諸手を挙げて歓迎できない、頭の固い中年 Fangirl としては、このところエピソードを見ていて納得できない展開も多くて、
なかなか集中して、妄想日記や、エピソード考察に取り組むことができないでいます。
私がふらふらと覗きまわっていた周辺の今や古株となった Fangirls も、かなりフラストレーションを溜めている人たちも多く、
そんな心の隙間を埋めるため、「新しいドラマ」を含む様々な興味の対象を発掘…というか、気楽に楽しめる心の癒し的な存在として見つけてしまった対象に、急速に引き込まれていってしまって、
一人、また一人と、SPN Fandomから心が離れてしまった子たちも目に付くようになってきて、
きっと、Castielを筆頭に、天使軍団の魅力にひかれて新たにファンになった人たちも多いのだろうとは思うものの、ちょっと寂しい感じもある今日この頃ではあります。
とはいえ、
「今、あたし、コレにはまっちゃいそうなんだけど…」とか
「あたし、完っ全にはまった!」とかいう
話を聞くと…。
つい、ちょっと覗いてみたくなって、これまでも
「Glee」とか、
(日本でもシーズン2の放送が開始されるようで、ちょっと背中がかゆくなるくらいの青春感をごり押ししたCMがされてますよね。このドラマって「皆でみよう!」みたいなスガスガシイ青春ドラマではないと思うんだけど…)
「Chuck」とか、
(今息切れして、シーズン4のエピソードに追いつけなくなりつつあります。このドラマ観るたびに、サブウェイのサンドイッチが食べたくなっちゃうし…)
「White Collar」(邦題: 「天才詐欺師は捜査官」というタイトルで、日本でも放送されているのですね)
とか、
(現在シーズン1の半ばまで鑑賞を進めたところ、Neal と Peter の関係は、可愛いと思わされるところも多いものの、「Leverage」以上のややこしい犯罪手口に、油断するとすぐ話が見えなくなって、せめて日本語字幕つきでないと、これ以上気楽な娯楽対象として追いかけるのは、難しいのかも)
「Testees」(………)
などなど、うっかりと「新しいドラマ」の鑑賞を開始するはめになってきたのですが、
***
Supernaturalの「そして誰もいなくなった」というエピソードの解釈について妙なストレスを感じたこの週末、
ここ最近、何度振り払っても、ぽつっ、ぽつっ、と、「あたし、はまっちゃった…」という口コミが沸いてきて、耳に入ってきてしかたなかった
私が生まれた頃に丁度放送が開始され、その後12シーズンにもわたって制作され続けたという
名作ドラマ 「Hawaii Five-0」 のリメイク版についに手を出してしまいました。
私、元々の(田宮次郎もゲスト出演したことがあるという)オリジナルのドラマは、たぶん一度も観たことがないと思うのですが、だからこそなのか、
このドラマ、おもしろーーーい!!!
私がうろちょろしていた辺りの Fangirls ということは、まあ、間違いなく Slasher なわけなんですけど…。
そもそもこのドラマ、全編ハワイロケという、撮影も豪華、キャストもゲストも豪華、というイメージから、「Lost」、「24」という超メジャードラマをことごとく挫折してきた私としては、きっと手を出すことはないだろうと思っていたのに、
すでにポツポツと、「このドラマの Slashを読みたいんだけど、どこかにある?」だとか、「SPNとのクロスオーバーSlash書いちゃった…」なんていう話を何度も小耳に挟んだくらいで…。
Steve と Danny (Danno)のコンビが、第1話で出会った直後から、
もう完全に(長年連れ添ったWinchester夫妻を完全に凌ぐレベルの) 「Old Married Couple」 としか思えない喧嘩を繰り広げ続けた挙句、どんどん物凄い勢いで仲良しになっていっちゃって、
「いや…、そんなはずないって、私の妄想フィルター、SPNのフラストレーションでちょっとバカになっちゃってるから…」
と、両目をゴシゴシと擦りつつ、自分に言い聞かせてみるものの、
Steve の綺麗なお姉さんとのセックスシーンなんかを間に挟まれてさえ、
Steve と Danny の仲良しカップル振りが可愛くて、面白くて、二人のやり取りを見ながら、気づけば一人で大声でゲラゲラ笑っている始末。
***
Steve/Danny の何がそんなに可愛いのか。
現在、現地アメリカでは、シーズン1が、第18話まで放送されたところで、一ヶ月のHiatusをはさみ、3月21日から、残りの4話が放送されることになっている、この
「Hawaii Five-0」
きっと日本でもすぐに放送されると思うので(ひょっとして、もうどこかで放送始まってます?)
この後ゆっくり鑑賞するつもりだという方には、少々ネタバレとなる可能性もありますので、以下の閲覧ご注意ください。
元SEAL (そうなの!元SEALなのよ!!)のSteveは、自分のお父さんを殺した犯人を捕まえるため、生まれ育ったハワイに里帰りし、
(結局、この時に、ハワイ州知事からスカウトされて、知事直属の犯罪捜査組織「Five-0」を作ることになるわけですけども)
HPD(ホノルル警察)は、本土から来たばかりのハワイの地元をなんにも知らない白人刑事を、お父さんの事件の捜査の担当につけている(つまり、HPDとしては、犯人を挙げるつもりがないことを暗示)と聞かされ、
力ずくで、担当刑事 Danny から、お父さんの事件を取り上げたと思ったら、これまた力技で、Dannyを自分の「Five-0」チーム(←最初はこの名前もついてなかったけども)のパートナーとして引っ張り込んでしまいます。
元SEAL である Steve の、手順もなにもあったもんじゃない、とにもかくにも強引かつ破天荒な捜査方法に、これまできちんと法を守り、地道な刑事としてのキャリアを積み上げてきた Danny が、プツンッとキレて、
「なんなの?! あんた!どうしてここで、普通の人間らしく一言謝れないのかしら!」
(Dannyの台詞も、Dean同様、私にはもう絶対に女言葉でしか、日本語にできません)
「だから、ゴメンって、…ごめん、俺が悪かった」
(↑ Steve が謝っている間も、ずっとDannyは、文句を言い続けています(笑))
と、Steveにあっさり謝らせたり、
またある時は、Dannyが捜査の過程で、一般市民とも関わらなければならない刑事としてのあるべき姿を説いてるっていうのに、「でも、俺としては…」 なんて口答えしようとするSteveに、
「ちょっと黙っててって言ったわよね、あたし。 あたしが話し終わるまで黙っててって。 なに?あたしの口が動いてるの見えないの?」
ということで、無言で、じーっとDannyの怒りの演説を聴いた後、
Steve: 「俺、しゃべっていいか?」
Danny: 「どうぞ!」
とか!(笑)
SteveのSEAL時代の盟友が突然登場して、一般市民にはわからない「SEAL」言葉でSteveに、事件のことについて話したりするのを、一つ一つ 「それって、どういう意味?あんたたちの話を聞くには辞書がいるわね!」 なんて、突っかかって嫌味をいう Danny に
「なんだお前、あの態度、妬いてるのか?妬いてるんだな?」
(↑ これ、本当にSteveが言ったのよ!!!)
そんなんじゃないと否定するDannyに、
「ま、とにかくお前、あいつを嫌いなんだろ。俺も、最初のうち、お前に嫌われてたからわかるんだ」
とか。
また一方では、
Dannyが、そもそもハワイに異動願いを出した理由でもある、娘との対面を、(Steveのおかげで…)危険すぎる仕事をしてるって糾弾されて、元妻から面会禁止の訴えを裁判所に出されてしまうことになって、
「そんなことになったら、ここにいる意味がなくなっちゃう…。娘と会えなくなったら、あたし、一人ぼっちってことになっちゃうもの…」
と、Dannyが本土に帰ってしまいそうになった時には、
(こっそりと)知事にかけあって、Dannyの元妻の再婚相手が欲しがっている建築許可を出してもらうことにより、あっさり面会禁止の訴えを取り下げてもらい、
結局は、Steveが動いてくれたことを察した Dannyから
素直に 「ありがとう」 と言われると、
「まんざら、ここでだって、一人ぼっちってことはないのかもしれないぜ (だって俺がいるもん← もちろん私の妄想追加です)」
と、にっこりしてみたり。
(撮影中、本当に怪我でもしたのか、Dannyは、膝を痛めて二つくらいのエピソードで杖をついて歩いていたのですが)
その診断を出した先生から
「最近、いつもと違う激しい運動かなにかしたかね?」(←これがもう妄想かも…、いま記憶だけで書いてます)
Danny: 「まあ、新しいパートナーが出来たってことくらいね」
「ああ」 と、何かを納得したようにうなずく先生…。
そして、
せっかく常夏の国ハワイにいるのに、なぜか、どうしても泳ぎたがらない Danny という小さな設定がありまして、
元 Navy SEAL のSteve としては、何かあると、すぐシャツを脱いで(脱いだらもちろん、その下から物凄い身体が出てきます…)ドボンと海に飛び込んじゃうわけで、
「泳げないんだ、って、なんで素直に認めないんだ?」
「泳げるわよ!あたしは、娯楽で泳ぐつもりがないだけ!」
みたいなやりとりを何度もやってる二人なんですけども。
観光客向けに解放されている、引退した海軍の船で、立てこもり事件があった際、犯人を刺激しないために 「俺が一人で、泳いで潜入する」と、船に乗り込んだSteve。
立てこもり犯の奥さんが殺された事件を、船の外で調査しているDannyが、捜査の経過連絡の電話を入れた際、
Danny: 「あたしがいなくて寂しい?」
Steve: 「そりゃあ、お前がここにいたらどんなにいいかと思うけど、お前、泳げないからな」
Danny: 「泳げるわよ!」
なんて、いつものいちゃいちゃの会話をしているSteveの話をすぐ後ろで聞いていた、観光船の船長(船長ではないのかな)のおじいさん(←この人も元海軍)は、
「あんた、(こんな大変な時に)奥さんと話をしてるのか?」
「いや、俺のパートナーとだ」
あきれた、というように頭を振るおじいさん船長。
Partner という言葉は、「相棒」という意味のほかに、「配偶者」(イメージとしては、婚姻関係と同等にある同性愛カップルの相手の呼び方という印象の方が強い気がしますけど)という意味がありますよね。
だからこそ、以前、どこかのConで、J2がお互いを指して 「Me and my partner」 なんてポロッともらした時に、そこらじゅうのCon レポートが
「きゃ~~~~っっっ!!! (確か、JensenがJaredをだったかな)Partnerって呼んだわ!!!!」
という叫び声で溢れたわけで…。
上のお医者さん、および船長のおじいさん、どちらもあきらかに「Partner」の意味をそっちの方に勘違いしたような気がしてならないのに、
Danny も Steve も 「いやっ、そういう意味のパートナーじゃなくって!」 なんていう弁解を一切しない、天然感満載に仲良しな二人なのです。
***
私は、現在、11話まで見終わったところです。
まだまだ、小さな、SteveとDannyの仲良しエピソードをあげたらキリがない感じなのですが、
まるで、魂が抜けていた某サムさんのように、ある意味では、人間の微妙な感情なんか理解できない「歩く殺人マシン」みたいだった、元SEALのSteveが、
(普段の生活では、足りなかったり、抜けているところもあるけれども)とにかく誠実で真面目に、刑事という仕事に誇りを持って取り組んでいるDannyの教育によって、
人間らしさを取り戻していくように見える演出がまた乙女の心をくすぐります。
***
Five-0の四人のメンバーのうち、二人がアジア系(一人は、Lostに出ていた韓国人夫婦の旦那さん)だし、
検死官として、「Heroes」のヒロこと、マシ・オカが出ているし、
地元民の多くは、ハワイ原住のサモアの人たちだし、
ということもあってか、東洋人の私たちとしては、見ていて妙に親近感も感じるドラマです。
一方で、SteveやDannyのような白人は、しょっちゅう 「Haoles」という白人をあらわす蔑称で呼ばれて、「俺たちの島を奪ったヤツラ」だと信頼されなかったり、胡散臭がられたり、軽蔑されるシーンが出てきて、
(そんな時のSteveたち白人の抗弁としては、「真珠湾攻撃」の時には、俺たちもこの島を守った、というのですが)
日本から見た、米国領ののどかな観光地としてのハワイの印象とは、かなり違う、ポリネシアの島としてのとてもアジアよりな存在のハワイを初めてしっかりと体感させられた感じもあります。
後半に行くに連れて、大阪のヤクザにつながる悪の大ボス的な存在が出てくるとのことで、
(「Wo Fat」っていう名前は、中国人ぽいけれども…)
Steveたち Five-0が、これから(きっと)何シーズンも、命をかけて戦っていくことになる相手が、日本人ってことにならないといいな…と思います。
今日もこれから、「Hawaii Five-0」の続きを見てしまうはず…。
2011年3月7日月曜日
2011年3月2日水曜日
Supernatural シーズン6エピソード12~14考察②
すっかり遅くなってしまいましたが、なんとか考察の続きを…。
今回も妄想フィルター全開、ということになると思いますので、多くの方にとっては、うーん??ありえないんじゃない?そんな解釈…、と感じたりする部分もあるかもしれませんけれども、
この日記は、あくまで私の妄想を満足させるために書いているというのが基本原則ですので、何卒、その辺りの事情をご理解、ご了承の上、読み進められますことをお願い申し上げます。
以下、日本ではまだ放送されていないSupernaturalシーズン6のネタバレが出てきますので、閲覧ご注意ください。
爆笑の連続だった中にも、なんだかほんのり切ない印象もあった、第15話の感想も忘れてしまう前に書きとめておきたい気持ちも重々ありますが、まずは、12~14話までの考察を少し進めます。
前回、一応ディーンサイドからの考察だったので、(って言っても、体のサイズのみでしたが)今回はサムさんに焦点を当ててみます。
【サムさんという人】
考えてみると…、このSupernaturalというドラマが始まった当初から、の話ですよねー。
キャストのクレジットの順番にしてもそうなっているのだし、二人の主演の内、どちらかと言えば Sam Winchester の方が、いずれは上の立場に、物語の中心になっていく、ということになるのではないか…、という、漠然とした予想が皆の心の中にあったはずだったのに、
このドラマの視聴者の大半を占める妙齢から中年にかけての女子たちが、その乙女心に強烈に感情移入しやすいし、とにかくめちゃめちゃ美人である、という強力なアドバンテージを有する、もう一人の主役、Dean Winchester の方が格段に、
脚本上や、画面に現れる感情描写の面でも、優遇されるようになってしまったし、視聴者の感情移入の対象として焦点を当てられるようになってしまったという現実は、どうにも否定のできないところ。
それでもシーズン1の頃から、サムさんはといえば、
赤ちゃん時代に舐めさせられた「悪魔の血」のせいで身についたサイキック能力だとか、
(この頃は、黄色い目のおじさんの指導および監督の元で、悪魔たちを率いるリーダー候補生になるというような設定だったのかな?)
その後は、キュートな小悪魔Rubyからさらに追加で、「小悪魔の血」を飲ませてもらったおかげで、手をかざすだけで悪魔を退治できる能力を身につけたり、
(この辺りの時には、黄色い目のおじさん亡き後、台頭してきたLilithという超恐くて強力な女の子悪魔が、66の封印を解いて Apocalypseを起こし、魔王ルシファを復活させようと企むのをなんとか、たとえ小悪魔の血を利用してでも食い止めようじゃないか、ということだったっけ?)
そして、やっとLilithを退治してみると、Lilithそのものが66番目の封印だったことがわかっちゃって、Apocalypseは始まっちゃうし、ルシファも地上に出てきちゃったんだけども、話はそこにとどまらず、実は、Rubyが(色仕掛けで…)せっせとサムに「小悪魔の血」を飲ませていたのは、サムこそがルシファが地上でのびのびと活動するために不可欠なVesselだったからということで、サムに「魔王の器」として丈夫でしっかり育って欲しかったのだということが発覚し、散々抵抗した挙句、結局(一応、Winchester兄弟が立てた作戦の一環という形で)ルシファに 「うん、いいよ」 と言って、ちょっとの間とはいえ絶大な力を持つ魔王になってみたり、
そして作戦通り、ルシファを自分の中に抱えたまま地獄へと飛び込んでみると、ルシファを監禁する地獄の牢獄に、魂が一緒に閉じ込められるハメになっちゃって、サムじいちゃんと一緒に地上に戻してもらった魂の抜けた空っぽの身軽な身体で、半端な良心や理性なんかに妨害されることもなく、思いっきり「狩り」をして、綺麗なお姉さんたちとも好きなだけセックスしまくってみたり、
などなど、とにかく、面白くなりそうな設定をこれでもかっ!っていうくらい色々与えてもらってきたというのに…、
いつも 「あ、サム、Antichristになるの?!」 とか、「このまま魔王ルシファになっちゃうわけ!?」とかいう、あと一歩の一番いいところで、長年連れ添った可愛い妻(兄ちゃん)から、
「世界の終末もへったくれも知ったこっちゃないわよ、あたしと悪魔、どっちを取るのかって言ってんの!!」 と
無茶な理屈で詰め寄られ、浮気を糾弾されて、別居するはめになったりした挙句、
「ディーン、そ、それは…、お前が一番に決まってるじゃないか」 って、
自ら最後の一歩を踏み出すことをあきらめるようなことになってしまったり、
「あんたを悪の道におとすくらいなら、あたしが身代わり(もしくは犠牲)になるわ!」って、
サムにとって、本来一番美味しくなるべきタイミングで、横から兄ちゃんに見せ場をあっさりと掻っ攫われてしまって、それまでハラハラとサムの動向を、固唾を飲んで見守ってきたFangirlsの視線も、ふと気づけば、兄ちゃんのきらめくグリーンのまん丸の瞳からこぼれだし、可愛いそばかすの散った頬をはらはらと流れるダイアモンドのようなキラキラの涙にもちろん釘付け!ってことになっちゃって…、
呪われた運命に翻弄され、今にも悪の道に転落してしまいそうな、ちょっと暗い影をまとった主人公という、女性ファンはもちろん、男性ファンにもぐっとウケの良さそうな役どころを一人で背負って立つどころか、
「悪の存在と戦い続けるハンター兄弟」 という二人の主人公としても、ちょっと影の薄い方…という、微妙に可哀想というか、報われない立場に甘んじ続けてきたわけです。
***
もちろん、男性好み(クリプキ好み)のストーリー展開で突っ走ったら、あっという間にシーズン3くらいで、…まあ、無理やり天国のゴタゴタをプロットに盛り込んでも、せいぜいシーズン5くらいで、ドカーンッと盛大かつ爽快にフィナーレを迎えてしまうようなことに、どうしてもなってしまったでしょうから、
ゆっくりと、できるだけ長く、イケメン兄弟のいちゃいちゃを見守っていきたい中年 Fangirls の立場としては、サムの決定的な見せ場を奪われたまま来てしまった、これまでの展開も、うーん、やむを得ないか…、と、妥協気味に思う気持ちもあるのです。
ただ、上記のような、サムさんの冷遇ぶりを長年ずっと見守ってきたせいか、
ごくごくたまに画面上に現れる、
悪魔の血を飲んでハイになったり、
魔王に身体を乗っ取られて、すっごくクールな表情で、平然と冷酷なことをしてみたり、
魂が抜けた状態で、理性や常識に邪魔されることなく、禁じ手無しに思いっきり狩りをして、手当たりしだいに女の子に手を出したり、
なんていう、「サムにはいつまでも品行方正なオタク青年でいて欲しい」という兄ちゃんの意図に反した行動をしているサムの姿を目にすると、
ディーンの妻目線にシンクロして心配になったりもする反面、
サムの本来の潜在能力を垣間見た気がして、ぞくぞくするほど「素敵!」だと思ってしまうのです。
***
【サムさんの心】
一方で、生後六ヶ月の時から、ほぼ兄ちゃんの手一つで育ててもらったようなサムさん。
成長の過程で、薄れるどころか、常識の垣根さえ飛び越えて濃さを増していく兄ちゃんへの愛着というか執着に、その思春期をきっと日々爆発しそうな思いで過ごしていたはずの彼は、いよいよこのままでは愛しい兄ちゃんに(そういう意味で)手を出してしまう、という最後の崖っぷちに立った時、
突然キレて父ちゃんと大喧嘩!という体裁をつくろい、家を飛び出して、大学に入り、背の高い金髪美人ジェシカと同棲を始めます。
このジェシカとメアリーママの外見の類似性に異論を唱える方は、ほぼいないだろうと思いますが、
「ママに似ている」
というキーワードは、Winchester家の中では、
(そばかすができるってことは、もちろん)色白で、長く伸ばしたら絶対金髪っぽくなるはずの薄茶の髪、零れ落ちそうな大きな緑の瞳に、大抵の女の子が正直ムカつくくらいに長くて濃い睫毛、犯罪的にふっくらした唇
という、ママ似の遺伝子を一身に受け継いだ、まさにディーンに当てはまる形容詞であるとも言えるわけです。(とにかく私の妄想日記の中では、そういうことになっています)
この日記では、もう何度繰り返してきたかわかりませんが、
サムがジェシカを彼女に選んだのは、亡きママの面影を追ったのではなく、兄ちゃんの代用品を手に入れたのだ、と言っても過言ではないと思うのです。
ジェシカという存在を手に入れたことで、サムは、一度は、兄ちゃんに対する、とても人には言えない、暗くどうしようもなく深い執着に終止符を打つことができたかのように思えたはずなのですが、
シーズン1のまさに第1話、
「父ちゃんがいなくなっちゃったの…、一緒に探しに行ってくれない?」 という
ディーンの上目遣いの可愛いお願いに、四年もかけて必死に作り上げた「兄ちゃんを切り捨てられた」という幻想はもろくも崩れ、
父ちゃんを探す旅という名目で、兄ちゃんと二人っきりでモーテルに寝泊りせざるを得なくなったその後は、もう早々に開き直った感じになって、
以降、現在のシーズン6に至るまで、途中やむを得ない事情で、少々の浮気なんかを挟みつつも、ほぼ夫婦同然に仲良く兄ちゃんと二人三脚でやってきたわけです。
つまり、生い立ちにまで根ざしたサムの兄ちゃんに対する執着心は、とにかく半端なものではないということになりますよね。
そんなサムにとって、生まれて以来の最大かつ最強のライバルと言えば、なんといっても「父ちゃん」でした。
こちらも最愛の美人妻を亡くし、その後は、妻の面影を色濃く受け継いだ長男坊に対し、尋常じゃない愛情を注いで、自分好みに育て上げてしまった上、最終的にはほぼ妻同然の愛しい長男坊を救うため、文字通り自分の命を悪魔に売り渡してしまったという強者。
成長過程で、「父ちゃん大好き」 という価値観を擦り込まれつつ育ったようなディーン自身も、模範的な家庭の主婦としての 「とにかく、一家の大黒柱であるお父さんが一番なのよ」 という意識が心の底まで染み付いていて、
兄ちゃんとの二人旅を始めたばかりの頃のサムは、自分を一人前の男として見てくれない兄ちゃんに随分と歯がゆい思いもしたし、
姿は見せないくせに兄ちゃんの心を独り占めし続ける父ちゃんの存在に、強烈な対抗心と嫉妬心を燃やしたものでした。
その後何年もかかって、兄ちゃんの心を縛り付けていた父ちゃんの呪縛を薄れさせ、ついには兄ちゃんの心を自分だけのものにできた、かと思った頃、兄ちゃんが自分の身代わりになって地獄に連れ去られてしまうという事件が発生。
そして、
「お兄さんを地獄から連れ戻すのに、すっごくお手軽な方法があるわよ」
という口車に乗せられて、うっかり小悪魔 Ruby との不倫に足を踏み入れてしまったサムは、兄ちゃんが無事に地獄から帰ってきた後も、ぐずぐずとRubyとの不倫関係を清算できないまま、引きずってしまい、
そんな夫の仕打ちに悩んだ妻ディーンは、地獄から引き上げてくれた存在でもある、間男天使のCastiel なんかに心の寂しさを埋めてもらうような、最悪なことになってしまったりもしました。
憎らしい天使のどーでもいい内戦に巻き込まれて、(やれルシファの器だ、マイケルの器だ、と)様々な妨害を受けつつも、なんとか一歩一歩、ゆっくりと愛しい妻との心の距離を縮めつつあった矢先、
(地球と人類を救うという)職務上のトラブルで、空っぽの身体だけを残し、一年半もの間、今度はサムが地獄に単身赴任することになってしまったのです。
それでも、なんとか早く夫の魂を戻して欲しい妻ディーンが、関係先のお偉いさんである Death おじ様に掛け合ってくれたおかげで、愛しい妻の元に帰してもらうことができた、というのが、
シーズン6第11話までのサムさんの遍歴。
えっ…、この後やっと第12話以降の考察になるってこと…?
***
単身赴任中の過労死寸前の激務の疲れを癒すため、妻が心配するほど長時間熟睡した後、やっと目を覚ましたサムさん。
まずはいつまで経っても可愛さ満点の、愛しい妻をぎゅーーーーっと抱きしめた後、
(この抱擁についての詳細は前回の考察を参照ください)
少々腰が引けている感じのボビーおじさんをハグするわけですが、
ボビーおじさんとサムの関係というのも、なんというか、微妙なところが時々浮上しますよね。
そもそもが、たぶん父ちゃんに褒められたい一心で、ボビーおじさんのところにあずけられるたび、進んで車いじりのお手伝いを申し出ていたはずのディーンに対し、
家に引きこもったまま、おじさんの数え切れないくらいの蔵書を読みふけっている方が好きだったのに違いないサムだと推測すると、
二人の兄弟を、血をわけた息子と同じに育てたのは確かでも、シーズン6のどこかで無理やり真実を言わされた時にも、ポロッともらしてしまったとおり、どうしてもディーンの方がお気に入りだったはずで、
しかもシーズン3の頭には、何日も死んでたサムの姿を目にしていたのに、ディーンが無理やり自分の命と引き換えに生き返らせたサムと対面するはめになり、
トリックスターがディーンを隠していた時には、(あの時は本物のボビーおじさんではなかったとはいえ)兄ちゃんを取り戻すために必死だったサムから、ためらいなく木の杭で刺し殺され、
シーズン5の初め、ルシファが復活し、Apocalypse がついに始まってしまった時には、66コめの封印を破ったのがサムだと突然告白され、(この時は、悪魔に身体を乗っ取られていたんだっけ?)思わず正直な怒りの気持ちをサムにぶつけてしまうことになり、
シーズン5のラストでは、ルシファに身体を乗っ取られたサムに首をへし折られ、
かと思ったら、つい最近(第11話)は、魂の抜けたサムから「シャイニング」ばりに自分の家の中を追い掛け回されて殺されかけ、
ボビーおじさんとしても、サムのハグに多少腰が引けてしまっても、そして一緒に狩りに行きたくない…と思っても、まあー、仕方ないかなーという感じ。
☆
でもこの関係をサムの側から裏返しで考えてみると、
常に常に、「兄ちゃんを独り占めしたい!」 というのが、サムの潜在意識中のもっとも強い感情だったとすると、それを妨害する一番大きな存在である「父ちゃん」に対するエディプスコンプレックスにも似た感情は、かなり強烈なものとなるはずで、
兄弟が小さな時から一番の Surrogate Father 的な役割を担ってきたボビーおじさんに対しても、サムの内心のどこかでは、兄ちゃんを独り占めできない原因となっている障害物の一つであるというような識別がされているような気がしてしまうのです。
だから、日頃は本当に素直な気持ちで、ボビーおじさんのことを本当の父親のように慕っているものの、ちょっとしたチャンス…、いや、(兄ちゃんを取り上げられているなんていう)どうしてもやむを得ない事情があったり、体の中に魔王が入っていたり、魂が抜けていて、理性で本能を抑えられなくなっていたりすると、
つい、憎らしい「父ちゃん」の存在にオーバーラップするボビーおじさんを、殺したくなってしまう、ということになるのかもしれません。
***
この後、Sam vs. Castiel の関係についての考察を少しだけ入れるつもりだったのですが、ぐだぐだぐだぐだと、この日記で長年書いてきたことを、またぞろぶり返して長々書いているうちに、肝心のシーズン6の考察にほとんど入れないまま、妙に長くなってしまいまして…、
とはいえ、気の済むところまで書いてから投稿しようと思うと、いつのことになるやら…、という気がするので、
とりあえず今回のところは、一旦ここで投稿ということにさせていただきたいと思います。
今回も妄想フィルター全開、ということになると思いますので、多くの方にとっては、うーん??ありえないんじゃない?そんな解釈…、と感じたりする部分もあるかもしれませんけれども、
この日記は、あくまで私の妄想を満足させるために書いているというのが基本原則ですので、何卒、その辺りの事情をご理解、ご了承の上、読み進められますことをお願い申し上げます。
以下、日本ではまだ放送されていないSupernaturalシーズン6のネタバレが出てきますので、閲覧ご注意ください。
爆笑の連続だった中にも、なんだかほんのり切ない印象もあった、第15話の感想も忘れてしまう前に書きとめておきたい気持ちも重々ありますが、まずは、12~14話までの考察を少し進めます。
前回、一応ディーンサイドからの考察だったので、(って言っても、体のサイズのみでしたが)今回はサムさんに焦点を当ててみます。
【サムさんという人】
考えてみると…、このSupernaturalというドラマが始まった当初から、の話ですよねー。
キャストのクレジットの順番にしてもそうなっているのだし、二人の主演の内、どちらかと言えば Sam Winchester の方が、いずれは上の立場に、物語の中心になっていく、ということになるのではないか…、という、漠然とした予想が皆の心の中にあったはずだったのに、
このドラマの視聴者の大半を占める妙齢から中年にかけての女子たちが、その乙女心に強烈に感情移入しやすいし、とにかくめちゃめちゃ美人である、という強力なアドバンテージを有する、もう一人の主役、Dean Winchester の方が格段に、
脚本上や、画面に現れる感情描写の面でも、優遇されるようになってしまったし、視聴者の感情移入の対象として焦点を当てられるようになってしまったという現実は、どうにも否定のできないところ。
それでもシーズン1の頃から、サムさんはといえば、
赤ちゃん時代に舐めさせられた「悪魔の血」のせいで身についたサイキック能力だとか、
(この頃は、黄色い目のおじさんの指導および監督の元で、悪魔たちを率いるリーダー候補生になるというような設定だったのかな?)
その後は、キュートな小悪魔Rubyからさらに追加で、「小悪魔の血」を飲ませてもらったおかげで、手をかざすだけで悪魔を退治できる能力を身につけたり、
(この辺りの時には、黄色い目のおじさん亡き後、台頭してきたLilithという超恐くて強力な女の子悪魔が、66の封印を解いて Apocalypseを起こし、魔王ルシファを復活させようと企むのをなんとか、たとえ小悪魔の血を利用してでも食い止めようじゃないか、ということだったっけ?)
そして、やっとLilithを退治してみると、Lilithそのものが66番目の封印だったことがわかっちゃって、Apocalypseは始まっちゃうし、ルシファも地上に出てきちゃったんだけども、話はそこにとどまらず、実は、Rubyが(色仕掛けで…)せっせとサムに「小悪魔の血」を飲ませていたのは、サムこそがルシファが地上でのびのびと活動するために不可欠なVesselだったからということで、サムに「魔王の器」として丈夫でしっかり育って欲しかったのだということが発覚し、散々抵抗した挙句、結局(一応、Winchester兄弟が立てた作戦の一環という形で)ルシファに 「うん、いいよ」 と言って、ちょっとの間とはいえ絶大な力を持つ魔王になってみたり、
そして作戦通り、ルシファを自分の中に抱えたまま地獄へと飛び込んでみると、ルシファを監禁する地獄の牢獄に、魂が一緒に閉じ込められるハメになっちゃって、サムじいちゃんと一緒に地上に戻してもらった魂の抜けた空っぽの身軽な身体で、半端な良心や理性なんかに妨害されることもなく、思いっきり「狩り」をして、綺麗なお姉さんたちとも好きなだけセックスしまくってみたり、
などなど、とにかく、面白くなりそうな設定をこれでもかっ!っていうくらい色々与えてもらってきたというのに…、
いつも 「あ、サム、Antichristになるの?!」 とか、「このまま魔王ルシファになっちゃうわけ!?」とかいう、あと一歩の一番いいところで、長年連れ添った可愛い妻(兄ちゃん)から、
「世界の終末もへったくれも知ったこっちゃないわよ、あたしと悪魔、どっちを取るのかって言ってんの!!」 と
無茶な理屈で詰め寄られ、浮気を糾弾されて、別居するはめになったりした挙句、
「ディーン、そ、それは…、お前が一番に決まってるじゃないか」 って、
自ら最後の一歩を踏み出すことをあきらめるようなことになってしまったり、
「あんたを悪の道におとすくらいなら、あたしが身代わり(もしくは犠牲)になるわ!」って、
サムにとって、本来一番美味しくなるべきタイミングで、横から兄ちゃんに見せ場をあっさりと掻っ攫われてしまって、それまでハラハラとサムの動向を、固唾を飲んで見守ってきたFangirlsの視線も、ふと気づけば、兄ちゃんのきらめくグリーンのまん丸の瞳からこぼれだし、可愛いそばかすの散った頬をはらはらと流れるダイアモンドのようなキラキラの涙にもちろん釘付け!ってことになっちゃって…、
呪われた運命に翻弄され、今にも悪の道に転落してしまいそうな、ちょっと暗い影をまとった主人公という、女性ファンはもちろん、男性ファンにもぐっとウケの良さそうな役どころを一人で背負って立つどころか、
「悪の存在と戦い続けるハンター兄弟」 という二人の主人公としても、ちょっと影の薄い方…という、微妙に可哀想というか、報われない立場に甘んじ続けてきたわけです。
***
もちろん、男性好み(クリプキ好み)のストーリー展開で突っ走ったら、あっという間にシーズン3くらいで、…まあ、無理やり天国のゴタゴタをプロットに盛り込んでも、せいぜいシーズン5くらいで、ドカーンッと盛大かつ爽快にフィナーレを迎えてしまうようなことに、どうしてもなってしまったでしょうから、
ゆっくりと、できるだけ長く、イケメン兄弟のいちゃいちゃを見守っていきたい中年 Fangirls の立場としては、サムの決定的な見せ場を奪われたまま来てしまった、これまでの展開も、うーん、やむを得ないか…、と、妥協気味に思う気持ちもあるのです。
ただ、上記のような、サムさんの冷遇ぶりを長年ずっと見守ってきたせいか、
ごくごくたまに画面上に現れる、
悪魔の血を飲んでハイになったり、
魔王に身体を乗っ取られて、すっごくクールな表情で、平然と冷酷なことをしてみたり、
魂が抜けた状態で、理性や常識に邪魔されることなく、禁じ手無しに思いっきり狩りをして、手当たりしだいに女の子に手を出したり、
なんていう、「サムにはいつまでも品行方正なオタク青年でいて欲しい」という兄ちゃんの意図に反した行動をしているサムの姿を目にすると、
ディーンの妻目線にシンクロして心配になったりもする反面、
サムの本来の潜在能力を垣間見た気がして、ぞくぞくするほど「素敵!」だと思ってしまうのです。
***
【サムさんの心】
一方で、生後六ヶ月の時から、ほぼ兄ちゃんの手一つで育ててもらったようなサムさん。
成長の過程で、薄れるどころか、常識の垣根さえ飛び越えて濃さを増していく兄ちゃんへの愛着というか執着に、その思春期をきっと日々爆発しそうな思いで過ごしていたはずの彼は、いよいよこのままでは愛しい兄ちゃんに(そういう意味で)手を出してしまう、という最後の崖っぷちに立った時、
突然キレて父ちゃんと大喧嘩!という体裁をつくろい、家を飛び出して、大学に入り、背の高い金髪美人ジェシカと同棲を始めます。
このジェシカとメアリーママの外見の類似性に異論を唱える方は、ほぼいないだろうと思いますが、
「ママに似ている」
というキーワードは、Winchester家の中では、
(そばかすができるってことは、もちろん)色白で、長く伸ばしたら絶対金髪っぽくなるはずの薄茶の髪、零れ落ちそうな大きな緑の瞳に、大抵の女の子が正直ムカつくくらいに長くて濃い睫毛、犯罪的にふっくらした唇
という、ママ似の遺伝子を一身に受け継いだ、まさにディーンに当てはまる形容詞であるとも言えるわけです。(とにかく私の妄想日記の中では、そういうことになっています)
この日記では、もう何度繰り返してきたかわかりませんが、
サムがジェシカを彼女に選んだのは、亡きママの面影を追ったのではなく、兄ちゃんの代用品を手に入れたのだ、と言っても過言ではないと思うのです。
ジェシカという存在を手に入れたことで、サムは、一度は、兄ちゃんに対する、とても人には言えない、暗くどうしようもなく深い執着に終止符を打つことができたかのように思えたはずなのですが、
シーズン1のまさに第1話、
「父ちゃんがいなくなっちゃったの…、一緒に探しに行ってくれない?」 という
ディーンの上目遣いの可愛いお願いに、四年もかけて必死に作り上げた「兄ちゃんを切り捨てられた」という幻想はもろくも崩れ、
父ちゃんを探す旅という名目で、兄ちゃんと二人っきりでモーテルに寝泊りせざるを得なくなったその後は、もう早々に開き直った感じになって、
以降、現在のシーズン6に至るまで、途中やむを得ない事情で、少々の浮気なんかを挟みつつも、ほぼ夫婦同然に仲良く兄ちゃんと二人三脚でやってきたわけです。
つまり、生い立ちにまで根ざしたサムの兄ちゃんに対する執着心は、とにかく半端なものではないということになりますよね。
そんなサムにとって、生まれて以来の最大かつ最強のライバルと言えば、なんといっても「父ちゃん」でした。
こちらも最愛の美人妻を亡くし、その後は、妻の面影を色濃く受け継いだ長男坊に対し、尋常じゃない愛情を注いで、自分好みに育て上げてしまった上、最終的にはほぼ妻同然の愛しい長男坊を救うため、文字通り自分の命を悪魔に売り渡してしまったという強者。
成長過程で、「父ちゃん大好き」 という価値観を擦り込まれつつ育ったようなディーン自身も、模範的な家庭の主婦としての 「とにかく、一家の大黒柱であるお父さんが一番なのよ」 という意識が心の底まで染み付いていて、
兄ちゃんとの二人旅を始めたばかりの頃のサムは、自分を一人前の男として見てくれない兄ちゃんに随分と歯がゆい思いもしたし、
姿は見せないくせに兄ちゃんの心を独り占めし続ける父ちゃんの存在に、強烈な対抗心と嫉妬心を燃やしたものでした。
その後何年もかかって、兄ちゃんの心を縛り付けていた父ちゃんの呪縛を薄れさせ、ついには兄ちゃんの心を自分だけのものにできた、かと思った頃、兄ちゃんが自分の身代わりになって地獄に連れ去られてしまうという事件が発生。
そして、
「お兄さんを地獄から連れ戻すのに、すっごくお手軽な方法があるわよ」
という口車に乗せられて、うっかり小悪魔 Ruby との不倫に足を踏み入れてしまったサムは、兄ちゃんが無事に地獄から帰ってきた後も、ぐずぐずとRubyとの不倫関係を清算できないまま、引きずってしまい、
そんな夫の仕打ちに悩んだ妻ディーンは、地獄から引き上げてくれた存在でもある、間男天使のCastiel なんかに心の寂しさを埋めてもらうような、最悪なことになってしまったりもしました。
憎らしい天使のどーでもいい内戦に巻き込まれて、(やれルシファの器だ、マイケルの器だ、と)様々な妨害を受けつつも、なんとか一歩一歩、ゆっくりと愛しい妻との心の距離を縮めつつあった矢先、
(地球と人類を救うという)職務上のトラブルで、空っぽの身体だけを残し、一年半もの間、今度はサムが地獄に単身赴任することになってしまったのです。
それでも、なんとか早く夫の魂を戻して欲しい妻ディーンが、関係先のお偉いさんである Death おじ様に掛け合ってくれたおかげで、愛しい妻の元に帰してもらうことができた、というのが、
シーズン6第11話までのサムさんの遍歴。
えっ…、この後やっと第12話以降の考察になるってこと…?
***
単身赴任中の過労死寸前の激務の疲れを癒すため、妻が心配するほど長時間熟睡した後、やっと目を覚ましたサムさん。
まずはいつまで経っても可愛さ満点の、愛しい妻をぎゅーーーーっと抱きしめた後、
(この抱擁についての詳細は前回の考察を参照ください)
少々腰が引けている感じのボビーおじさんをハグするわけですが、
ボビーおじさんとサムの関係というのも、なんというか、微妙なところが時々浮上しますよね。
そもそもが、たぶん父ちゃんに褒められたい一心で、ボビーおじさんのところにあずけられるたび、進んで車いじりのお手伝いを申し出ていたはずのディーンに対し、
家に引きこもったまま、おじさんの数え切れないくらいの蔵書を読みふけっている方が好きだったのに違いないサムだと推測すると、
二人の兄弟を、血をわけた息子と同じに育てたのは確かでも、シーズン6のどこかで無理やり真実を言わされた時にも、ポロッともらしてしまったとおり、どうしてもディーンの方がお気に入りだったはずで、
しかもシーズン3の頭には、何日も死んでたサムの姿を目にしていたのに、ディーンが無理やり自分の命と引き換えに生き返らせたサムと対面するはめになり、
トリックスターがディーンを隠していた時には、(あの時は本物のボビーおじさんではなかったとはいえ)兄ちゃんを取り戻すために必死だったサムから、ためらいなく木の杭で刺し殺され、
シーズン5の初め、ルシファが復活し、Apocalypse がついに始まってしまった時には、66コめの封印を破ったのがサムだと突然告白され、(この時は、悪魔に身体を乗っ取られていたんだっけ?)思わず正直な怒りの気持ちをサムにぶつけてしまうことになり、
シーズン5のラストでは、ルシファに身体を乗っ取られたサムに首をへし折られ、
かと思ったら、つい最近(第11話)は、魂の抜けたサムから「シャイニング」ばりに自分の家の中を追い掛け回されて殺されかけ、
ボビーおじさんとしても、サムのハグに多少腰が引けてしまっても、そして一緒に狩りに行きたくない…と思っても、まあー、仕方ないかなーという感じ。
☆
でもこの関係をサムの側から裏返しで考えてみると、
常に常に、「兄ちゃんを独り占めしたい!」 というのが、サムの潜在意識中のもっとも強い感情だったとすると、それを妨害する一番大きな存在である「父ちゃん」に対するエディプスコンプレックスにも似た感情は、かなり強烈なものとなるはずで、
兄弟が小さな時から一番の Surrogate Father 的な役割を担ってきたボビーおじさんに対しても、サムの内心のどこかでは、兄ちゃんを独り占めできない原因となっている障害物の一つであるというような識別がされているような気がしてしまうのです。
だから、日頃は本当に素直な気持ちで、ボビーおじさんのことを本当の父親のように慕っているものの、ちょっとしたチャンス…、いや、(兄ちゃんを取り上げられているなんていう)どうしてもやむを得ない事情があったり、体の中に魔王が入っていたり、魂が抜けていて、理性で本能を抑えられなくなっていたりすると、
つい、憎らしい「父ちゃん」の存在にオーバーラップするボビーおじさんを、殺したくなってしまう、ということになるのかもしれません。
***
この後、Sam vs. Castiel の関係についての考察を少しだけ入れるつもりだったのですが、ぐだぐだぐだぐだと、この日記で長年書いてきたことを、またぞろぶり返して長々書いているうちに、肝心のシーズン6の考察にほとんど入れないまま、妙に長くなってしまいまして…、
とはいえ、気の済むところまで書いてから投稿しようと思うと、いつのことになるやら…、という気がするので、
とりあえず今回のところは、一旦ここで投稿ということにさせていただきたいと思います。
2011年3月1日火曜日
三月?!もう…?
シーズン6の考察の続きを投稿してしまおうと思いつつ、
ちょっと油断している間に、三月になっちゃった??
びっくりです。
サムさんに焦点を当てた、シーズン6の第14話までのエピソード考察をしばらく前から書きかけているのにも関わらず、なかなか投稿できる内容にまで到達しなくて、一日延ばしにしているうちに、2月が終わってしまうとは…。
こまごまと雑用もあったりして、考察書きになかなか集中出来なかったこの週末には、
SPNアニメを6話まで鑑賞して、
その合間に、Supernatural シーズン6 の第15話を
ずーーーーーーっと、大笑いしつつ、何度も鑑賞したり、なんてことをしていました。
新鮮な面白い、という気持ちが色あせてしまう前に、少しだけでも感想を書き出しておきたいとは、心から思っているのにも関わらず、
今のところそれほど酷い症状が出ているわけではないけれども、多少花粉の影響もあったりするのか、最近、パソコンの前でなかなか集中力を持続しておくことができません。
そんなわけで、SPNアニメをみたり、海外ドラマの最新エピソードを追いかけたりする以外は、紙の読書ばかりがはかどるようなことにもなっていますが、
Slash も相変わらず読んではおります。
せっかくPCを開いたので…、
ここしばらくで読んだ Slash のリンクを一つ貼り付けておいてみたいと思います。
(というか、もう、ここ何ヶ月間で、という感じかな)
Jared and Jensen が揃って既婚者になってしまったということもあり、
ここ最近は、RPS(Real Person Slash)を読んだり、書いたりすることに抵抗を感じるようになったFangirlsもかなり増えたように思います。
AU という設定でない場合、二人揃って妻に隠れて不倫というか浮気することにもなってしまいますもんね…。
(J2が、街角のHookerだったり、刑事さんだったりということではなく、Supernaturalというドラマの主演をつとめる二人であるということ)
ということで、基本的にAUではない場合も、
奥さんだとか、彼女の気配が全くない、というか、ないことになっている、半AUとでもいえるような設定のお話も多いような気もしています。
そういった半AU的なお話です:
Bert and Ernie Make It Look So Easy
このタイトルが、よく内容を表していると思うのですが、
シーズン3の頃の(だったかな…)、Jensen が、Jared との同棲をJensen自身の心の中で、本当の意味での「同棲」だと、自分自身に認めるまでを描いたお話。
House シェアしていた友達が、家を売ってしまうことが決定し、住むところがなくなってしまったJensenは、「正式に住むところが見つかるまで」と自分に言い訳しつつ、Jaredにもそう言い張りつつ、Jaredの家での同居生活を始めるものの…、
という、J2の同棲が発覚した頃には、山ほどこの設定でSlashが書かれたものだったよねー!と、
妙な懐かしさのような感覚を感じた作品です。
同棲を始めたばかりのカップル、もしくは新婚夫婦にありがちな、一緒に生活してみて初めてわかる、すっごく些細なことについての価値観の違いというか、違和感のようなものにイライラして、周りの友達にグチばっかりこぼしている、オープンなゲイという設定(ちょっとAUか…ん? この話を読んだのもかなり前で、ひょっとして完全にAUだった? いやいや確か二人は共演者だったはず)の Jensen のキャラ設定が乙女すぎる…、と感じる方もいるかもしれませんが、
そんなJaredの家に居候した上、わがまま放題のJensenなのに(Jensenなりには、我慢したり譲歩したりしてるんだけど)
大らかに、自然体に、Jensen を受け入れて、しかも、とにかくJensenを大好きなことが全身から滲みだしている Jaredが!乙女が望む最高の理想の彼氏という感じで、
(感想のコメントを書いている多くのFangirlsと同様)私もほれてしまいました。
古きよき時代のJ2 Slashをまた読みたい!という方は、ぜひお試しあれ。
***
明日…、明日こそは…、なんらかのエピソード考察を投稿したいと思っております。
ちょっと油断している間に、三月になっちゃった??
びっくりです。
サムさんに焦点を当てた、シーズン6の第14話までのエピソード考察をしばらく前から書きかけているのにも関わらず、なかなか投稿できる内容にまで到達しなくて、一日延ばしにしているうちに、2月が終わってしまうとは…。
こまごまと雑用もあったりして、考察書きになかなか集中出来なかったこの週末には、
SPNアニメを6話まで鑑賞して、
その合間に、Supernatural シーズン6 の第15話を
ずーーーーーーっと、大笑いしつつ、何度も鑑賞したり、なんてことをしていました。
新鮮な面白い、という気持ちが色あせてしまう前に、少しだけでも感想を書き出しておきたいとは、心から思っているのにも関わらず、
今のところそれほど酷い症状が出ているわけではないけれども、多少花粉の影響もあったりするのか、最近、パソコンの前でなかなか集中力を持続しておくことができません。
そんなわけで、SPNアニメをみたり、海外ドラマの最新エピソードを追いかけたりする以外は、紙の読書ばかりがはかどるようなことにもなっていますが、
Slash も相変わらず読んではおります。
せっかくPCを開いたので…、
ここしばらくで読んだ Slash のリンクを一つ貼り付けておいてみたいと思います。
(というか、もう、ここ何ヶ月間で、という感じかな)
Jared and Jensen が揃って既婚者になってしまったということもあり、
ここ最近は、RPS(Real Person Slash)を読んだり、書いたりすることに抵抗を感じるようになったFangirlsもかなり増えたように思います。
AU という設定でない場合、二人揃って妻に隠れて不倫というか浮気することにもなってしまいますもんね…。
(J2が、街角のHookerだったり、刑事さんだったりということではなく、Supernaturalというドラマの主演をつとめる二人であるということ)
ということで、基本的にAUではない場合も、
奥さんだとか、彼女の気配が全くない、というか、ないことになっている、半AUとでもいえるような設定のお話も多いような気もしています。
そういった半AU的なお話です:
Bert and Ernie Make It Look So Easy
このタイトルが、よく内容を表していると思うのですが、
シーズン3の頃の(だったかな…)、Jensen が、Jared との同棲をJensen自身の心の中で、本当の意味での「同棲」だと、自分自身に認めるまでを描いたお話。
House シェアしていた友達が、家を売ってしまうことが決定し、住むところがなくなってしまったJensenは、「正式に住むところが見つかるまで」と自分に言い訳しつつ、Jaredにもそう言い張りつつ、Jaredの家での同居生活を始めるものの…、
という、J2の同棲が発覚した頃には、山ほどこの設定でSlashが書かれたものだったよねー!と、
妙な懐かしさのような感覚を感じた作品です。
同棲を始めたばかりのカップル、もしくは新婚夫婦にありがちな、一緒に生活してみて初めてわかる、すっごく些細なことについての価値観の違いというか、違和感のようなものにイライラして、周りの友達にグチばっかりこぼしている、オープンなゲイという設定(ちょっとAUか…ん? この話を読んだのもかなり前で、ひょっとして完全にAUだった? いやいや確か二人は共演者だったはず)の Jensen のキャラ設定が乙女すぎる…、と感じる方もいるかもしれませんが、
そんなJaredの家に居候した上、わがまま放題のJensenなのに(Jensenなりには、我慢したり譲歩したりしてるんだけど)
大らかに、自然体に、Jensen を受け入れて、しかも、とにかくJensenを大好きなことが全身から滲みだしている Jaredが!乙女が望む最高の理想の彼氏という感じで、
(感想のコメントを書いている多くのFangirlsと同様)私もほれてしまいました。
古きよき時代のJ2 Slashをまた読みたい!という方は、ぜひお試しあれ。
***
明日…、明日こそは…、なんらかのエピソード考察を投稿したいと思っております。
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