2007年9月30日日曜日

今日は大人のSlash

ファーストシーズン最終話の妄想日記もほったらかしになっているのですが、引越しを目前に控えつつも相変わらずSlash読んでます。

最近読むSlashを選ぶ時には、主に作品の質を重視してNC-17というくくりにはそれほどこだわらなくなってきているのですが、時には、どういうわけか凄いNC-17ばかりにでくわす時もあります。

そんなわけで、今回はここ数日、つぎつぎと私のアンテナに引っかかってきたそんな作品を少しだけご紹介したいと思います。



私の日記を読みに来る方では、まず心配ないと思うのですが、年齢が達していない方、年齢が達していてもそういった内容に嫌悪感を覚えるという方がいましたら、今回の日記は全くの対象外ということになりますので、お帰りいただきますよう、お願いいたします。




まずは、

Leave You For the Chase」 Word count: 2,615語

これは先日ご紹介した、超強烈NC-17作品である 「Sweeter the Fruit」のSequel/companion piece (続き、というか兄弟編というか)とでもいうべき作品で、「Sweeter…」がJared のPOVだったのに対し、今回の作品は Jensen のPOVです。

前回の作品では、Jaredの、

「Sandyと別れられない自分がJensenがJeffと会うのを止めるわけに行かないけど、Jeffがバンクーバーに来るときには、自分も一緒に会うことにしてる。
だってJensenを一人で行かせたら、いつか自分のところに帰ってこない日がくるかもしれないから。」

なんていうJaredの独白に胸を打たれましたが、今回のJensen目線のお話もなかなかGoodです。

Jeffのことを愛してるけど、Jaredへの激しくて生々しい愛情の方がやっぱり上なのかも…なんて語る感じがなんとも。

前回の二本差しに対し、今回は Fist です…。その他のNC-17シーンももちろん全力投球です。

登場人物が三人いて、POVがJared、Jensen ときているということは…。

作者のze_pink_ladyさんも、多分三部作になると思うって言ってるので、この後 JeffのPOVが現れるのを楽しみに待ちたいと思います。



さてお次です。

Supernatural Fanの多くが(特に日本では)Jensen!Girl であることを考慮すると皆さんとっくにお気づきでしょうが、Jensenって本っ当に美人なんですよね。

この美人さん加減は、30歳を目前にした今になってさえ時にちょっと度を越しているとも感じるほどなのですが、彼がもっと若い頃には、

「ちょっと普通じゃないよね?」

「これって大丈夫?」

というくらいに色っぽい写真を沢山とられていて、Fangirlsのいけない妄想を掻き立てる材料になっています。

そんなどうみても普通じゃない(Gayすぎるし、唇がピンクすぎる…)写真」 の一枚に刺激されて書かれたのが、

Sometimes you might find」 Word count: 1,825語

Warning: teen!pornstars

夢だけを抱えて田舎から出てきた少年ジェンセンは、「容姿が可愛すぎる」ことでどこのバイトの面接も「きっと面倒が起こるから」と断られてしまいます。
「だったら容姿を生かせる仕事を紹介するよ」と言われて引き受けた仕事が…、あとは上記の警告を見てもらえばわかりますよね?

とても短いお話ですが、無垢な少年を食い物にする大人の世界の深みに落ちていく様子を本当に淡々と語る Jensen の目線がちょっと切ない感じです。

そんな過去を無意識に封印し、彼女を作ったりもして、そしてついにJaredに出会った現在、思わぬ形で過去が目の前に…。

短いお話なので、数行書いたあらすじで全て内容を書いてしまった気もするのですが、自分の過去や、それに関わった大人たちに腹を立てているわけでもない Jensen の語り口があまりにあっさりとしているだけに、最後までなんだか「ふわっ」とした切なさを感じさせてくれる作品です。



最後は、

(il)Licit」 Word count 40,000語

なんとこちらも pornstar!Jensen のお話。

一気読みで久々に消耗した作品です。

ある日酔った勢いで、JensenとMake outしてしまったJaredは、いざ先に進もうとした時、Jensenから「Sandyがいるだろ」と拒まれたものの、その後どうやっても自分の気持ちにもう嘘はつけないことに気付き、LAに帰った際、Sandyに別れを切り出します。

「Jensenが好きなのね?」と思いのほかあっさりと別れを受け入れたSandyが、「バンクーバーに帰ってから開けてね」 と別れ際にJaredに手渡したのは、なんと若き日の Jensen 主演の Gay Porn のDVD…。Sandyはその後も大量のDVDやビデオを送ってくるようになって。
(このSandyの行動も、かなり重要な伏線になっています。決して嫌がらせではありません。)

こちらでもJensenは、ドラマで役がもらえるようになるまで、完全BottomのPornstarとして数々の作品の主演を張ってきたということになってます。

40000語という読み応えたっぷりの作品中、しっかりとJensen&Jaredの感情の揺れ動きが書き込まれていて最後のハッピーエンドまでじっくりと紆余曲折を読ませてくれるのですが、私のように一気読みしようとすると、かなり体力を奪われる手強い作品です。

それよりなにより…、Max Sin という名前で Jensenが主演していた数々のPorn作品の内容を描写するシーンがとにかく凄くて!(笑)

こんな超美人のBottomが出演しているGay Porn、本当にあったら…、即買い!なんだけど…。


いやはや、どれもしっかりと書かれたいい作品で、まさにたっぷりと満喫させてもらいましたが、強烈な NC-17 ばかりっていうのも…、疲れるものですね。


次は「ほのぼの系」が読みたい。



***



最近また「Slash辞書」をお休みしているのですが、日記のお尻にくっつけるという今までのやり方だと、ただでさえ長い日記のボリュームがさらに増してしまうということもあって、日記への公開の方法を変えようと現在検討中です。

もし待っている方がいらっしゃった場合に、念のためお知らせまで。

2007年9月28日金曜日

Slasher は食いしん坊(名古屋めし編④)

大好きなラッセル・クロウが出演している「グラディエーター」は、1枚1000円の叩き売りセールの対象になるまで買わなかったのに…、

「300」…買ってしまいました。

発売日に。

定価で。

だって、特典映像満載の二枚組みだっていうんですもん。

最近って、映画の公開が終わったばかりで興奮も覚めやらないうちに DVD が発売になってしまうのですね。

ホームシアターなどの普及で、映画を自宅で見るというという人たちが増えているということも要因になっているのでしょうか。

とはいえ、「300」に関しては、映画館で一度見られたのはよかった、と思っています。
やはり大画面の迫力と、あの音声の迫力は、映画館だからこそとも言えますもんね。

もちろんスパルタ戦士たちの、あの身体を大画面で見られたのも…。うふふ…(涎)



***



「In My Time of Dying」 のコメンタリが(それにひょっとして秘密の部屋への鍵も?他にもまだなにか?)入っていなかった日本版Supernatural セカンドシーズンのDVD Boxにがっかりして、しばらく放りっぱなしになっていましたが、ここ数日、やっとBOX2のDVDをゆっくりと鑑賞する心の余裕ができました。

エピソードも、ヒアリングのために神経をすり減らさずに字幕付きでのんびりとみられるのは…、やっぱり有難いものですね。(いつも文句ばっかり言っててごめんねワーナーさん)

20話&21話のコメンタリも、これぞコメンタリ!というくらいのしゃべりっぱなしだし。

Devil's Road Map も面白いですね。
「Folsom Prison Blues」の撮影の時にちょうど誕生日を迎えたJensenのために囚人役のごっついエキストラのおじさん達が勢ぞろいで「Happy Birthday」を歌ってくれたなんていうJensenのコメントになんだかじんときてしまいました。

そして、このロードマップの中のコメントでも思いましたが、Sera Gambleのコメントって、完全にFangirlsとシンクロしてますよね。
ディーンがアップになった時にちょうど素晴らしい感じに光が取り巻いたのを見て感動したこととか、J2のことを「二人ともとんでもなく美しい俳優よ!」って私がいくら力説しても、このおじさん達には通じないんだけど、って小さな不満をもらしたり。

それに応えるボブ・シンガーが「ジャレッドを見て思うのはとにかくでかいってことだけだよ。フレームに入りきらないって…」とぼそっと言ってるのも笑えます。
(引用した台詞は全てうろ覚えなので、検討違いな間違いをしていたらすみません)

そしてとある海外のFangirlsの日記で読んで以来気になっていたことも、大きな画面でやっとはっきりと確認できました。

日本の他のサイトでこの事実がどのように注目されているのかは全く確認していないのですが、っていうか、そもそもこんなところに注目する人もいないのかな…。
NG集の中に、J2の二人がパンツ(Thong?T-back?)を被っている映像がちらりと出てきますが、Jensenの被っているパンツには、はっきりと

Team Padalecki

って書いてあるんですよね。
(Jensen、そんなチームに入ってるんですね…そうなのかも、とは密かに思っていたけど)
残念ながら、Jaredが被っている方のパンツの文字は映っていないけれども(映ってます?)、一説にはこっちは「Team Ackles」って書いてあるんじゃないか、なんていう憶測が飛んだりしています。

互いの名前を記したパンツを被りあう二人って…。



***



今回は、また久々に 「名古屋めし」 ということなのですが、その前にちょっと…。

ここ数日で、だいぶ引越しのための荷造りが進みました。

いよいよ愛知県を去る日が近づいてきたと思うとなんだか寂しい気持ちです。

O型&B型という構成要員の我が家は細かい計画を立てるのが苦手で…、引越しまでまだ五日ほどを残して、お米も底をつき、冷蔵庫の中身もほとんど食べきってしまったことに気付いたのですが、ここからは、もうまとめて買い足すことはせず、とにかく僅かに残った食材を活用して生きていくことに決めました。

ですがBOX2のエピソードやNG集を見ていてどうしても我慢できず、牛乳やシリアルなどを買い足しに少しだけお使いをしたとき、またもやステーキサンドの材料を仕入れてしまいました。
(だってチルド室の中にまさにチーズステーキサンドのためみたいにピザ用チーズが残ってたんだもの…)

別にはまっているドラマ 「the West Wing(ホワイトハウス)」 にも、ステーキサンド(っていう台詞)が良く出てくるんですよねー。

そんなわけでパンとまたもや贅沢に和牛の切り落としを購入して帰宅したものの、そこではたと既に玉ねぎも無くなっていたことに気付きました。

野菜室に残っているのは、長ネギと生姜だけ…。

ということで、今回は名古屋めしの前に「Philly(フィラデルフィア風)」ならぬ、我が家の昨夜の晩御飯となった引越し前の極限バージョンの、

Fujiy(藤葉風)チーズステーキサンド(ラージサイズ)

をご紹介したいと思います。

今回このサンドイッチに使ったのは、バゲットではなく、お米の粉で作ったパンです。

最近では色んなパン屋さんで見かけるようになりましたが、このお米のパンって、ずっしりと重みがあって、もちもちとした歯ごたえでシンプルな美味しさがありますよね。

つまり、中に具を挟んで食べてもとても美味しいということです。

私が購入したのは、かなり大きめのコッペパンという感じのもの。実はこれで以前に一度ステーキサンドを作ってみたところ(一旦ハマると繰り返し食べたくなるタイプで…)とても美味しかったので今回もこれにしました。
バゲットのように切り分ける手間もないので仕上がりも綺麗です。


作り方、というほどのものではありませんが、一応制作手順を書くと。


まずは前回のレシピと同様、このパンに横から具を挟むための切れ目を入れ、アルミホイルでざっと包んでオーブンに入れておきます。

その間に具を準備するわけですが、Philly cheese steak sandwich の最低限の材料である玉ねぎもないわけで、今回は、我が家の冷蔵庫にかろうじて残った野菜を活用し、千切りにした生姜と、斜めの細切りにした長ネギを用意しました。

フライパンに油をちょっと引き、まずは千切りにした生姜を炒めます。(この時あまり強い火にせずじっくりと香りを出します)

続いて長ネギを入れ、ざっと炒め合わせたところで、牛肉を投入します。

牛肉にあらかた火が通ったところで、塩胡椒をします。
(今回、正統派の味付けである塩胡椒にしましたが、もしかしたら二倍濃縮タイプのめんつゆなどを利用して、牛丼風に甘辛い味付けにしたりしても美味しいのかもしれません)

最後に溶けるチーズをたっぷりと乗せて蓋をし、弱火にしてしばし。

チーズが溶けたらオーブンから取り出した熱々のお米パンに熱々の具を挟んでできあがり。

念願のビールと一緒にいただきました。


これが!美味しかった!!


当初生姜の量がちょっと多かったかなとも思いましたが、じっくりと炒めて辛味を飛ばした生姜はとても美味しくて、結果としてはもっと沢山入れても良かったと思ったくらいでした。

今回使ったのがお米パン、ということも大きかったのかもしれませんが、長ネギと生姜を合わせた 「Fujiy cheese steak sandwich」 拍子抜けなほどなんの違和感もなく、美味しく仕上がりました。

このお米パンはあまりに食べ応えがあるため、夕飯で3分の2ほどまで食べ、残った3分の1は、今朝再びオーブンでゆっくり温めなおして朝ごはんとして食べました。

生姜がいいアクセントになって、一晩置いても変わらずの美味しさです。



***



さてさて、本日の本題 「名古屋めし再び」 です。

少し前、また実家の母達が名古屋に遊びに来るようなことを日記に書いたのですが。

この9月半ば、予告どおり再びやってきました。

今回は前回仕事で来られなかった上の妹も一緒ということで、女ばかりの「食いしん坊」四人旅、ということになりました。

とはいえ、上の妹が初めてであることと、母と下の妹も

もう一度蓬莱軒のひつまぶしが食べたい!

というので、初日のお昼は前回(自分の日記にリンクを貼ってみました)と全く同じ、熱田神宮できしめんを食べてから南門前の蓬莱軒へ、というコースに。

今回は4人いるので、きしめんは、普通の「宮きしめん」と、透き通ったお出汁の「おすましきしめん」の2種類を頼み4人でそれぞれ少しずつ味見しました。

「おすましきしめん」

お出汁は関西風というのか、澄んだ透明なおつゆなのですが、揚げ茄子と半熟卵(温泉卵だったかな?)のトッピングがコクをプラスしていて、「宮きしめん」とはまたがらっと雰囲気の違う美味しさでした。

そして蓬莱軒の「う巻き」…熱々ジューシーな卵焼きは相変わらずの絶品でした。(またビール飲んじゃいました)

夕御飯には、ついに念願の「世界の山ちゃん」で手羽先を!

他にもあれこれ沢山おつまみを注文して、女四人で(笑)、完全に飲み会です。

日頃お酒をほとんど飲まない母と妹達が頼んだ、「にごり梅酒」とか「黒米甘酒」とかを味見させてもらいましたが、それも美味しかったです。

山ちゃんの手羽先は、かなり胡椒が利いているのですね!
あとからじっくりメニューを見直した時、「胡椒控えめ」「胡椒なし」も選択できたと知って「あー、そうすればよかった!」と思ってしまったのがほんのちょっと悔やまれる点です。

手羽先の二巨頭の片割れである「風来坊」には、私は結局いけずじまいでしたが、なんと関東へ戻る日も近づいた今になって、私が住んでいる田舎町の駅前近くに「風来坊」の支店があったと知って、がっくりきているところです。(あそこならタクシーで飲みに行けたのに!)
夫は会社の同僚との飲み会で、「風来坊」に行ったのですが、こちらの手羽先は甘めの味付けなのだそうですね。


二日目、前回母達が来た時にはまだオープン前だったミッドランドスクエアの「Dean&Deluca」に行って、お茶をし、
(私は、我慢できずにチェリーパイを食べてしまいました。)

お昼は、またもや「矢場とん」で味噌カツを食べ、
(母達にとって、前回の名古屋食い倒れの旅がよほど満足のいくものだったらしく、せっかく二回目なのに、ほとんど同じ店ばかりに…)

コメダで食後のコーヒーを飲んで、
(でも今回は別腹まで満タンで、シロノワールまで頼めませんでした!)

解散、ということに。
(今回もかなりの食べすぎの上、消耗もしましたが、ジンマシンは出ませんでした。愛知県の生活で随分丈夫になったものです!)


***


「味噌カツ」で一つ思い出したのですが、私が通院のため(というか、最終的にはほとんど本屋さん目当てで)通っていた栄には、

「味噌かつ丼」の老舗「叶」

がありました。

大きなビルに完全に囲まれた路地の最奥に、不思議なほど古ぼけた小さなお店があって、お店の前に立つとなんだか異空間に迷い込んだような雰囲気さえ感じます。

このお店はテレビなどで紹介されることも多いので、ご存知の方もいるかもしれませんね。

名古屋独特の例のほんのり甘いお味噌のたれをたっぷりまぶした一口かつが数枚乗ったどんぶりの中央には、そのお味噌のたれの鍋の中で半熟に煮込まれた卵が乗っています。
(アサリか、豆腐の味噌汁をつけることもでき、私はアサリをつけました)

こっくりした濃厚な味噌と半熟卵のコントラストで、どんぶりの中の見た目はかなりのインパクト!

まさにB級グルメという感じ。

お客さんもサラリーマンや大学生といった感じの男性がほとんどですが、カップルの姿もちらほら見られます。
とにかく小さな店なので、お昼時は、お客さんの回転は早いものの常に満席という感じです。


そしてこれも以前の日記のどこかで 「いつか行きたい」 と書いたのですが、関東にも沢山あるCoCo壱番館というチェーンのカレー屋さんの一号店に、ついに先日行ってきました。

喫茶店がルーツだというこのお店は、本当に目立たない小さな通りの一角の3店舗ほど小さなテナントが並んだ一番左側にあって、そうと知らなければ完全に見逃してしまいそうですが、ドアの脇に「一号店」という真鍮のプレートが貼り付けてあって、「ああ、本当にここが一号店なんだ!」と実感できます。

お店の中はカウンター席のみという小ささですが、お店の中の雰囲気は他の店舗と変わりませんでした。
もちろん味も、(きっと)全国共通ですね。

とりあえず、「愛知県で食べておきたいもの」をまた一つクリアできてホッとしています。



***



愛知県での生活も残りわずか、ついに秒読み段階に入ってしまいました。

関東に帰ると、すっかりトリコになってしまった「名古屋めし」への禁断症状が出そうな気がします。

せめてコメダが北関東に出店してくれないかな…。

2007年9月25日火曜日

あれやこれや怠惰なSlahser生活

ファーストシーズン最終話の妄想日記も放りっぱなしになっているのですが、今回は、これも久々の「あれやこれや」です。

日記で散々「引越しが近い、引越しが近い」と騒いで皆さんにも心配していただいているにも関わらず、現在の狭いアパート暮らしを甘く見て、そしてそもそも愛知県に期間限定で引っ越すにあたって、最低限のものしか持ってきていなかった(はず)という事実をもとに、ちっとも本格的に引越しの準備を進めていません。
っていうか、へたに荷造りを始めたら、段ボール箱に占領されて居住域がなくなってしまいそうで。

最近の引越しやさんは、「クリアケースのものはそのままで」とか、「ハンガーにかかっているものはそのままで」とか、洗濯機やTV&ビデオなんかの家電の取り外し&取り付けまで当たり前にやってくれるので、なんとなく 「まだ大丈夫だよね?」とつい荷造りを後回しにしたくなってしまうのです。
単に、夏休みの宿題を限界まで手をつけなかった自分の性格がいまだに浮上してくる結果ということも、もちろん言えますけれども。



***



またぁ?なんてうんざりされそうですが、スーザン・ブロックマンのSEALチーム16シリーズ念願だった翻訳版の一冊目

「遠い夏の英雄」(原題「The Unsung Hero」)を

愛知県での生活も終わりを迎えようという今になってついに入手し、もちろんあっという間に読んでしまいました。

2巻以降、とにかく婚約者に首ったけである姿が目に付いて気になっていたことを別にすれば、常に頼れる渋い存在だったLTこと、「トム・パオレッティ大尉」が主人公です。
彼が主人公のこのお話を読むと、

「まあ、これでやっと婚約したっていうことなら、LTが、婚約者にメロメロでもしかたないか」

と思わせてくれて、スーザン、やっぱり上手い!です。

背景で語られるおじいさん二人の友情の物語も胸を打ちます。

これで日本語訳されている5冊が全て読了したわけですが、シリーズここまでで私なりの「主人公たち」への順位をつけるとすると、

第一位は、三作目の「氷の女王の怒り」
(シニアチーフことスタンリー・ウォルコノク:金髪、ブルーアイズですが、私のイメージではゴリラ系のいかつい顔をした男性。SEALの仲間達にすら見せないその心は、とにかく優しいのです。とにかく無骨な存在感がたまりません。今の所、笑顔が素敵なこの人がどうしても一番好きです。)、

第二位は、今回読んだ一作目の「遠い夏の英雄」
(LTことトム・パオレッティ:イタリア系のハンサム。札付きの不良だった少年時代には長髪にしていたという髪は急速に寂しくなってきてはいますが、そんなの全く関係なし!その頼れる男らしさと懐の深さにはどうしても惚れてしまいます。)、

第三位は、うーん、五作目の「知らず知らずのうちに」(原題「Into the Night」)
(マイケル・マルドゥーン:ハリウッドにもここまでの完璧な美形はいないだろうというくらいなのに、なんだかSEALの隊員であることが嘘みたいにおっとりして、ちっとも自分の容姿に気付いていない不思議な美青年、と思ったら、少年時代は、デブのオタクでコンプレックスまみれだったって!芋虫から突然蝶に変身した自分を居心地悪く思っている人だったのです。)、

第四位は、四作目の「緑の迷路の果てに」(原題「Out of Control」)
(ワイルドカードことケン・カーモディ:シリーズの他の作中では、コンピュータオタク、マッドサイエンティストみたいな髪型をしたやせっぽっちのチビ、という散々な描写ばかりされているワイルドカードですが、それは超立派な体格をした規格ハズレのゴツイ大男ばかりがいるSEALの基準から見てということで、他に並ぶものがないといわれるほどの過酷なSEALの訓練期間を乗り越えた青年は、普通の恋する女の子の視線からすれば、とても逞しい男性なのです。)

第五位は、二作目の「沈黙の女を追って」(原題「The Defiant Hero」)
(ジョン・ニルソン:多言語を自由に操る天才。今回、ロマンスのお相手となる、メグに振り回されすぎて…、他の作品の男達ようにちゃんと主役を張るヒーローとしての存在感が感じられなかった、というか、私の心に届かなかったのが残念な気も。)


このSEALチーム16シリーズ、それぞれほぼ一話完結で、だからこそめちゃくちゃな順番で読んだ私もすんなり物語に入り込めたのですが、シリーズ全体を通じて追いかけ続けるロマンスも一つあります。

それは、南部のレッドネックことサム・スタレットと、超美人のFBI捜査官(←翻訳済の5巻までは)アリッサ・ロックのロマンス。
ファンを対象にした登場人物の人気投票で、ダントツの一位を獲得しているのは、このサムだということで、5作目まで一度も本来の意味での主役を張っていないというのに、この人の人気がいかにすごいかが伺えます。
(私の頭の中では、このサム、LOSTのソーヤーみたいな容姿が浮かんでしまいます。性格も…)
アリッサと強烈に惹かれあっているのに、どうしても上手くいかない関係が、ファンの心をとにかく刺激するのでしょうね。


そして、第9冊目「Breaking Point」のペーパーバックがほぼ読み終わりました。

この9冊目は、番外編とでも言ってもいいお話で、シリーズを読んできた読者にはなじみのある登場人物ばかりのお話ではあるものの、本編に私の大好きなゴツイSEALの男達は残念ながら登場しません。

番外編ということもあって、このシリーズ、いつも3つの恋愛模様を追いかけていくというのが基本であるにも関わらず、

今回の主要登場人物は:

三作目の「氷の女王の怒り」(原題「Over the Edge」)から、バガット&ジーナ、

四作目の「緑の迷路の果てに」(原題「Out of Control」)から、モリー&ジョーンズ、

とカップルは二組だけで、他に今回の主演格と言えるのは

(上記のサムのお相手、アリッサとともに、)シリーズ全体にちょこちょこ可愛い姿を見せるゲイのFBI捜査官、ジュールズ・キャシディのみ。

物語の始まりから可愛いジュールズのPOVだったりするので、今回こそ!ジュールズの切ないゲイの恋愛模様が読めるとばかり思っていたのに、ジュールズは今回、ずーっと「元カレ」のことを引きずっていて、途中わずかに、そして最後の最後にほんのちょっと新しい恋の予感を感じさせる展開を見せたものの実質なにもなし!
いつもの可愛くて明るい彼にあるまじき、ハードボイルドな苦難に散々直面しただけで終わってしまいました。
(アメリカではハードカバーが発売になったシリーズ11作目は、噂によるとジュールズのお話だ、なんていうこともきいたような気が。う~、読みたい。)

代わりに、上記でも少し触れましたが、このシリーズの一番の人気カップルであるらしい、アリッサ&サムの短編のおまけストーリーが巻末についていました。
(これをまだ読み終わっていないので、9巻はほぼ読み終わりという表現に)

確かにシリーズの開始当初から、惹かれあっているのに喧嘩ばかり、そしてやっとお互いの気持ちを認めたと思ったら、意思に反して引き裂かれることになってしまった(日本語版が出ている5冊目まではそういう展開)二人は、

「なんとかうまくいかないものなの?!」

と、読者の心を鷲掴みにして放さないということなのでしょうね。

今回のおまけストーリーの内容は、日本語版が出ていない部分のネタバレ(私もまだ読んでいない部分ですけど)になってしまうので、触れないでおこうと思います。

私は読んでしまいますけど。

9巻の本編で、サム&アリッサについてのネタバレ事情を既に知ってしまったので。



***



こうして原書のペーパーバックをほとんど辞書も引かずに(←面倒くさいという理由が第一なのですけど)無理やり読破することができるようになったのも、長年Slashを読み続けてきたおかげであることは、以前の日記でも告白してきています。

最近、日記へのコメントで、「Slashを読んでみたいけど英語が不得意で」と表明してくださる方が、ちょこちょこ現れるようになりました。

日本でSlash仲間を増やしたい私としては、一言で言えるような「英語を読めるようになるコツ」があるなら、ぜひともお伝えして仲間を増やしたいところなのですが…。

こればっかりは…。

でもずーっと気になってきたテーマでもあるので、今回は少しだけ、

英文を読めるようになるにはどうしたらいいの?

について考察してみたいと思います。

英文、とはいえ、文章であることは同じですから、そもそも「文章を読むのが好きだ」という方でない限り、「英文Slash」をスラスラ読めるようになんてならない、と考えてまず間違いありません。

だって、母国語である日本語もろくに読めないのに、生まれ育つ過程で毎日使ってきたわけでもない英文がスラスラ読めるようになるはずがありませんよね?

私のとにかく文字ばっかりの日記を読みに来てくださる方というのは、もう無条件に「文章を読むのが好き」であるといえるので、この点は問題なく全員クリア、ということになります。

では、次の段階。

母国語である日本語であっても、全く興味のないテーマについての文章だったら、いくら「読書好き」でも読むのが苦痛なものです。
反面、興味のあること、自分からこの先がどうなるのか知りたい!と思うような内容だったら、かなりのボリュームの文章でも体力の続く限り読み続けようというモチベーションを持てる、ということにもなります。

Slashを読むための機動力は、まさにこれです。

大好きな登場人物が、泣いたり笑ったり、とんでもなくイチャイチャしたり…、色んな感情の波にさらされるところが見てみたい。SPN S2のBOXに収録されてるJ2の仲良し映像だけじゃ、もう物足りないの!という押さえきれない欲求にかられたあなた。

Slashを読むためのモチベーションを充分に獲得しているといえます。

その欲求をどこまでも満足させてくれるSlashが、海の向こうにはまさにいくらでも待っています。

でも、Slashって英文じゃない!

ここが最後の難関です。

学生時代、英語が大嫌いだった?

アルファベットを見るだけでジンマシンが出そう?

不定詞?関係代名詞?現在完了形?考えたくもない!


落ち着いて!

文法を知っているというのは、文の内容を正確に掴むための近道にはなりますが、知らないからといって、実は英文が読めないわけではありません。

これは大人であるSlash読者の有利な点です。

日本語の文章を問題なく読める、ということは、人類が発明した文字および言語を使いこなす素地を持っているということ。

その言語の文法をほとんど知らなくたって、基本的に単語の意味を全て調べ上げてみれば、長い人生の中で色んなパターンの言い回しに接してきた大人なら、その文章が伝えたい大まかな意味は掴める可能性が高いということになります。

そうやって無理やりにでも読み続けていると、文章の流れ、というか、言語による癖のようなものが掴めるようになってきて、自然に不定詞や関係代名詞の意味を理解できるようになっていったりするものだと思うのです。

もちろんその際「こういう文の形の場合、こういう意味にとるのよ」なんていう文法上の注意点などを誰かからポイントポイントで指摘してもらえば文章を読み取る技術の上達も一層早いということになります。

この最後のポイントで及ばずながら私でお役に立てるものなら協力したいという気持ちは溢れるほどに持っているのですが、漠然とした英語の文法についての講義は皆さん学生時代に一通り受けてきたはずで、それが今頭に残っていないとしたら、私が万人向けに文法講座を開いたところで、やっぱり頭を素通りするだけ、ということに。

どうにも埒が明かなくなってきたの(と家庭の事情)で、今回はこの辺で。

Slash仲間、欲しいのよ!

まずは怖がらずに、英文の海に飛び込んでみてください。

本気で溺れそうになったら、私が浮き輪を投げますから。

2007年9月22日土曜日

ディーンのおでこの傷が非常に早く治った訳

ついに、発売になったのですよね。

どきどきしながらTSUTAYAにSupernatural S2 BOX2を受け取りに行き、帰宅するのも待ちきれずに車の中でびりびりとパッケージを破いて確認してみましたが…。

やっぱり「In My Time of Dying」のコメンタリはどこにも入っていませんでした…。

あまりに悔しいので、昨日は千秋楽も迫っていて優勝戦線も混戦気味の大好きな大相撲もろくに見ずに、あちこち放浪して、執念でこのコメンタリの映像を見つけました。

でもちょっと、始まりから「ん?これで初めからなの?」という感じと、キム、ジェンセン、ジャレッドの三人でコメンタリしている割りには、ちょっと手抜きに感じるくらい大人しいというか、気がつくと「あれ?また台詞に聞き入ってた…」と思うことが多い気がするスカスカのコメンタリで。

とあるFangirlの日記では、「可愛いこといってはいるけど、J2の二人、実際、コメンタリの勉強した方がいいのかもね…」なんて言ってるのを拾い読みしたものだけど。

単にこのコメンタリがあまりにお粗末な出来だってことなの?

それとも録音に不備があったとかの技術的な問題があってこんなスカスカに?

だから日本版に入れるのを躊躇したってことなの?

忙しすぎるJ2の二人を捕まえてDVD発売前に、録音しなおさせることもできず、

どんな出来でもいいからDVDに入れよう!」と決めた米国版と、

こんな出来の悪いスカスカのコメンタリ、翻訳する手間が勿体ないし、入れてもしょうがないんじゃない?その代わりに、別のドラマの第一話を集めたDVDを特典として入れてお茶を濁しちゃおうよ。その方が会社のいい宣伝になるしさ」と決めた日本版とで、

明暗が分かれたってことなのでしょうか?

だったらさー、

日本版だけの特典映像としてJensen来日時のインタビューとかを入れてくれればいいのに!

JensenがまさにJaredへのお土産の4XLの甚平を買って「これなら彼も着られると思うんだけど…」なんて少し心配そうに語る映像とか!!

そんな特典映像がつくと判明したら、海外からだって日本版DVDへの注文が殺到したはずなのに…

ダークエンジェルのDVDとか(私はレンタルで見ただけだけど)には、ジェシカ・アルバと当時彼女の婚約者だったマイケル・ウェーズリー(だっけ?)来日時の映像が特典に入っていたりしましたよね?
二人がスタッフと一緒にエレベータに乗ったり、ホテルの廊下を歩いたり、途中売店でキャンディ買ったり、どうでもいい映像が延々と収録してありましたよね?

そういえば先日観た「処刑人」のDVDにも弟君(?)の来日時の映像が沢山入ってた!

Fanの望みってまさにこれでしょう?

どんなにお粗末な、意味の無い映像だろうが、このDVDでしか見られない映像を見たい!って。

どうしてジャパンワーナー(ワーナージャパン?)って、こうFangirlsの望みを感じ取れない無粋なことをするんでしょう。


***


ともあれ、これもいつまで見ていられるかわかりませんが、「IMTOD Commentary」をなんとか見つけた私です。

J2やおじさん達が自由に話しているのを聞くと、相変わらず自分の英語耳の拙さを実感させられる私ではあるのですが、海外のFangirlsが「可愛い!」って食いついていたJ2&キムのやり取りの部分だけは、日本版DVDへの鬱憤晴らしに、抜き書きで日記に載せてしまおうと思います。

毎度のことながら、とても完璧に聞き取っているとは言えませんが、その辺りはご了承願います。
そして、「くやしいから米国版のBOXも買う!でもその前に、コメンタリの内容をちょこっとでも知りたくない!」という方は、閲覧ご注意ください。





それは美人の死神とディーンとのやりとりで、ディーンがまん丸のつぶらな可愛い目をして語っている映像に被せる形で…。
(きっとジャレッドもジェンセンの顔のあまりの可愛さに堪えきれなくなったってことなのね。)


Jared: We’re really lucky that Jensen’s forehead healed so well, because…
  ジェンセンのおでこがすごく良く治ってラッキーだったよね、だって…

Jensen: Pretty much better, Second Episode.
  第2話の時には、だいぶ良くなってた。

Jared: Yeah, pretty much better in second episode …Sam was worried about him for a while.
  うん、第2話にはだいぶ良くなってたよね…。サムは兄ちゃんのことをしばらく心配していたんだ。

Jensen: I know he was. It's that magic network cream that they give us.
  そう、心配してたよな。あれはネットワークの人たちがくれた魔法のネットワーククリームのおかげなんだ。

Jared: Right, and I applied it on him every night before he went to sleep.
  そう、で、僕は毎晩寝る前にそれを塗ってあげてたんだ。

Jensen: That's right. A nice little application, a kiss on the forehead and off to bed.
  そうそう。ちょっと塗ってもらって、おでこにキスしてもらってベッドに行く

Kim: A little... you're going to deep boys.
  ちょっと、…君達、深いところに行き過ぎだよ



ジェンセンのおでこが…、と話し始めたのに、サムは心配してた、となったりして、このやり取りの想定が「Wincest」なのか「RPS」なのか曖昧になっていますが、この二人にとって、もうどっちも同じことなのかもしれません。

役柄でもプライベートでも常にいちゃいちゃしてるってことで…。

キムが止めなかったら、ベッドに入った後のことまで語りそうな二人です。(語って欲しかった…)


このコメンタリでは、ポイントポイントで 「JDM」 のことを褒め称えるコメントが出てきて、それも私にとっては僭越ながら 「ほのぼのと嬉しい」 ことではありますが、それにしてもコメンタリを聞き取るのって難しい!その辺りはこの後またゆっくり聞き込んでいこうと思っています。

2007年9月19日水曜日

Slash読んでみませんか?

最近、こればっかり言ってる気がしますが、スーザン・ブロックマン、面白いんです。

近場で入手できた「SEAL、チーム16」のシリーズの翻訳版4冊(シリーズ2~5冊目)をあっという間に読み終わり、あと二冊買い置きしてある原書ペーパーバック(シリーズ9&10)は、関東に帰ってからゆっくり読もうと思っていたものの、案の定我慢できずに 9冊目の「Breaking Point」を読み始めてしまいました。

この9作目「Breaking Point」は、翻訳版で読んだ

三作目の「氷の女王の怒り」(原題「Over the Edge」)と、

四作目の「緑の迷路の果てに」(原題「Out of Control」)に

それぞれ脇役として登場し、この先になにか展開がありそうだと思わせてくれた4人のキャラクターたち(バガット&ジーン、モリー&ジョーンズ)が物語の中心的役割を演じていて、シリーズものに嵌りやすい私のような読者の心をまさに鷲掴みしてくれています。

現在、3分の1弱というところまで読んだところですが、ついに可愛いジュールズ・キャシディ(FBIのゲイの捜査官)にもなんらかの恋の展開があるのではないか、とドキドキしているところです。

ジュールズのエピソードを楽しみにこのシリーズを集め始めたというのに、まだ一度もジュールズのエピソードを読めないなんて!(にも関わらずこんなにこのシリーズのとりこになるなんて!)

微妙な不達成感はあるものの、まあ、今後の楽しみとしてマイペースで追いかけていきたいと思っています。



***



お相撲もやっているし、スーザン・ブロックマンの小説にはほとんど中毒症状を発症しているし、なかなか思うように時間はとれないものの、ちょこちょこと相変わらず Slashも読んでいます。

とはいえ、このところはあまり新しい話には手を出さず、連載で追いかけている作品の続きだけを拾い読みするという感じでした。

それにしても最近、追いかけなければならない連載モノがすごく増えてしまって…。

以前は、連載モノはエンドマークがついてから一気に読む派だったのですが、SPN Slashもしだいにジャンルが成熟してきたということなのか、かなり長く続くお話も多くなってきて、シリーズモノも連載が始まったところから追いかけていかないと手に負えないという感じに。

ということで、今回は、最近新たに読み始めてしまった続き物と、久々に完全かつ全開のNC-17を一つご紹介してみたいと思います。


一つ目は、「Snapshots」。

作者の現状の途中経過の見込みでトータル9万語にもなりそうというお話です。

このお話にトライしてみようという方は、まずぜひこの「Full cast with photos」をチェックしてみてください。
主要な登場人物の写真とともにそれぞれのキャストの説明が添えられていて、お話を読み始める上での助けになってくれます。

まだプロローグと、第一章がUPされたところで、ジャレッドもまだ登場していないという、まさに物語は語られ始めたばかりという感じですが、このまま現在のレベルで話が進んでいけばかなりの名作に仕上がりそうな予感がしています。

最近偶然なのかどうか、シャイで、普段は眼鏡をかけていて、心に深い傷を抱えたジェンセンという設定によく出会うのですが、今回もそうした設定の全てを備えたお話です。
上記の設定が揃うと、非常に可愛いジェンセンが出来上がることにもなっていて、通常はAngstを好まない私がついつい「泣かされる」と知りつつ読み始めてしまう、大きな要因ともなっています。

幼馴染のソフィア(レズビアン!)と一緒に、なんだかとっても辛いことがあったらしい故郷を出て、カリフォルニアへとやってきたジェンセン(ゲイです…)。
このソフィアのキャラクターが最高です。
新しい土地で出会った友達という設定の、クリスやスティーブもいい味を出していて、今後の展開がまさに楽しみなお話。



次は、「Love and Fishing」。

作者はSassKitten。

この人の書くお話は大好きなのですが…、毎回そのシーンになると 「ああっ、そっち??」と肩すかしを食うことが多くて…、日記での紹介を省いてしまった作品もあるという作家さんではあります。

今回も、ジャレッドのキャラクターの可愛さを考えるときっと最終的に出てくるそのシーンはそっちかも…という、うっすらとした予感は感じていますが、それを割り引いても、とてもいいお話です。

ことにジョアン・フルークの「ハンナシリーズ」が大好きな私としては、Bakeryを経営しているジャレッドが出てくるというだけで、どうにもたまりません。

日本語でベーカリーというとパン屋さんという印象があるような気がするのですが、(これ私だけの印象なのかな?)英語のBakeryは、クッキーやケーキなどを中心にした品揃えで、カフェのようにイートインできるお店という感じ。
町の老人がたむろして、お茶をしながらずっとゲームをしたりしてる雰囲気もあります。

このお話にでてくるジェンセンもなにか心に傷を抱えていそうなのですが、天真爛漫なジャレッド(しかも仕事でクッキー焼いてるのよ!)に出会って、どんな風に心を開いていくことになるのか、展開がとても楽しみです。


そして最後は、やっと読みきりで 「Sweeter the Fruit」 Word count: 2,815語

まさにヤッてるだけのPWPという、完全なNC-17で、しかもペアリングは、

Jared/Jensen/Jeff

そして警告しておきますが、「誰も書いてくれないから、ついに自分で書いちゃった」という「二本差し」です。(これわかった人いるのかな?)

Threesomeでは、なかなかいいお話がなく、さらにJeffのキャラ設定に関して、私は個人的にかなり厳しい基準を持っているので、Jeffが出てくるお話にはめったに合格点をつけず、すなわち日記で紹介することも少なかったということになるのですが、このお話、Jensenを文字通り間に挟んで、JaredとJeffが縄張り争いをする、という、なんとも素敵なお話になっています。

今回ばかりは、文句なしに合格です。


ああーっと、そろそろ通院のための支度をしなければなりませんのでこの辺で。


今回、「Slash辞書」はお休みしますが、お時間のある方は、今日ご紹介したSlashを実際に読んで、これまで「Slash辞書」でご紹介してきたフレーズや単語をいくつ見つけられるか、なんていう作業にチャレンジしてみるのも面白いものですよ。

2007年9月17日月曜日

X-Files Slasher の見たSupernaturalその27

たっぷり一ヶ月以上のブランクがあいてしまいましたが、ファーストシーズンの妄想日記です。


Supernatural、このドラマのおかげで随分遠くにまで来てしまいました。


このものぐさな私が、毎日のように長い日記を書くようになるなんて、ほんの一年前に、誰かから予言されたとしても、到底信じられなかったはずです。



***



ということで、妄想日記も、ついにファーストシーズンの最終話です!

第21話「Salvation」、第22話「Devil’s Trap」という前後編、二話にまたがるエピソードで、しかも私の大好きな父ちゃんがほぼ全編に出演しているということで、いったいどれほどの長い妄想日記になっていくかわかりませんが、なるべくいらないところを省いてあっさりめに書いていきたいと思っています。



いままで、ジョンパパのことを

細かいところにまで気を配って子育てできないタイプ」だとか、

単細胞」だとか、

夫婦喧嘩ではママに一度も勝ったことない」だとか、

散々なことを言って来た私で、いまだにそうした見解についてはある種の確信を抱いてもいるのですが、

その反面で、「Shadow」、「Dead Man’s Blood」ときて、この最終話の2話、そしてロードハウスが初めて登場するセカンドシーズンの2話目「Everybody Loves a Crown」までをじっくり見ていった時、父ちゃんは、実は息子達に対して彼なりにきちんと筋を通した教育方針とでも言うべきものを持っていたらしい、という事実が浮かび上がってくることに気がつきました。

妻亡き後、父ちゃんは自分なりに絶対に譲らない信念を持って、少しでも普通に、少しでも安全に、という願いを込め、父ちゃんにできる精一杯のところで、大事に、大切に、二人の息子達を育ててきたらしいのです。



***



ママの悲劇的な死の後、男手一つで生後6ヶ月の乳飲み子と4歳の幼児を抱えながらも、最愛の妻を奪った謎の存在の正体を暴いて復讐することをだけを心に誓い、他の全てを捨てて生きてきた父ちゃん。

憎い存在の正体を暴こうとする努力に伴って、必然的にハンターとして生きていくことにもなっていったわけですが、

「Asylum」の回で、初めて名前が出てきた「Caleb」、それに「Pastor Jim」を始めとして、父ちゃんには数人のハンター友達がいるらしいことはファーストシーズンのエピソードの中でも少しずつ明らかになっていましたよね。

「Pastor Jim」と言えば、その後「Something Wicked」の回で、兄弟が小さい頃、父ちゃんが狩りで長期間留守にする際などに二人をよく預かってくれていたらしいことが伺えました。

「Caleb」は、「Shadow」の回で、ディーンにゾロアスター教の闇の悪魔のことをこっそり教えてくれたりしていましたよね。

こうした事実を見ると父ちゃんのハンター仲間の中でも、「Caleb」と「Pastor Jim」の二人は長年に渡ってWinchester一家とかなり親密な間柄であったことがわかります。
(次回「Devil’s Trap」で、初めて姿を見せるボビーももちろんこの二人と同じ分類に入ります)

その一方で、前回の「Dead Man’s Blood」に出てきた、ある意味では父ちゃんのハンターとしての師匠的存在でもあったダニエル・エルキンスというおじさんについては、父ちゃんは息子達に会わせたことも、その存在について話をしたこともなかったということがエピソード内で語られていました。

セカンドシーズンに登場するロードハウスとそこに集まる大勢のハンターたちのことも、父ちゃんは息子達に語ることなく、一切の接触を遮断していたらしいことが分かります。

父ちゃんは自分なりの基準でハンター仲間たちの人柄を見極め、大切な息子達に接触させる人間を慎重に選んでいたのだということが、そして息子たちに合わせるに値すると判断した人間に対しては、家族同様ともいえる愛情を持って接していたらしいことが、ここではっきりと見えてきます。


そして今回の第21話「Salvation」で、ついに「Pastor Jim」と「Caleb」の姿が画面に現れることになるのですが…。


***


メグのおかげでPastor Jimが大変なことになってしまったオープニング明け。

モーテルの部屋で、兄弟は父ちゃんが長年に渡って集めてきた情報の説明を受け、悪魔が出現する、つまり生後6ヶ月の赤ちゃんのママが火事で亡くなる前に起こる現象がまた現れたという事実をもとに、一家はアイオワ州サルベーションに向かいます。

でもその道すがら、突然トラックを道端に止めた父ちゃん。

ショックを隠しきれない様子で、Jim Murphy、つまり Pastor Jim が喉を切り裂かれて死に、現場には硫黄(=悪魔)の痕跡があったことについて Caleb からたった今連絡をもらった、と息子達に告げます。

この事実を息子達に告げる父ちゃんの動揺ぶりを見ると、父ちゃんがPastor Jimとどれほど親密な関係にあったのかが一目でわかります。

そんな父ちゃんの見慣れない動揺ぶりをディーンだけは敏感に感じ取って;


Dean: Dad?
  父ちゃん?

John: Yeah. (he turns back to Dean) It’s Jim. You know, I can’t.... (he sighs) This ends now. I’m ending it. I don’t care what it takes.
  ああ。(ディーンを振り返り)ジムだぞ。お前にもわかるだろう、もう限界だ…(ため息をつき)こんなことはもう終わりだ。俺が終わりにする。そのために何を犠牲にすることになろうが、もうかまわん。


性格はサムに瓜二つ、思い込んだら一直線の父ちゃんが長年の親友を殺されたことで悪魔に対してついに我慢の限界に。

そんな父ちゃんが ”I don’t care what it takes.” という言葉で何を差し出してもかまわないと言っているのか、再びトラックに乗り込む父ちゃんの姿を見つめるディーンの顔から、ディーンがそれをここでも敏感に察知していることがわかります。

この辺りから、父ちゃん&サム vs. ディーンの悪魔との戦いに向ける価値観の相違が少しずつ表面化してくることになります。





サルベーションに到着し、悪魔の標的となる可能性のある生後6ヶ月の赤ちゃんを親子三人が手分けをして探すシーンも短いながらそれぞれの特徴が出ていておもしろいですよね。

父ちゃんがつけた身分証の写真は、きちんとしたスーツ姿だし、

大柄な女性から愛想よく資料を渡されたサムは、いつもの可愛い笑顔でお礼をいい、

「何か私でお役に立てます?」とディーンに話しかけた女性は、病院で働くには行き過ぎなくらいの美人であるにも関わらず、「もちろんだけど。ただ…今、仕事中だから…」と、ちょっと疲れ気味の笑顔をみせたディーンの方が、またもや美人度で勝ってしまう(!)とか。


結論としては、サムのビジョンで今回悪魔が標的とする一家のことが一発で判明し、そのことをモーテルで父ちゃんに報告することになるわけですが、どうしてもこのシーン、笑ってしまいます!


John: Alright, when were you gonna tell me about this? (he looks at Dean)
  わかった、お前たちはいつ父ちゃんにこのことを打ち明けるつもりだったんだ。(ディーンを見つめる父ちゃん)

They both look at him.

Dean: We didn’t know what it meant.
  俺たちにはこのビジョンてのが何を意味してるのかわからなかったし。

John: Alright, something like this start happening to your brother you pick up the phone and you call me.
  そうか、だが弟にこんなことが起こり始めたら、父ちゃんに電話するべきだろう。

Dean puts his coffee cup down and comes toward his father, angry.

Dean: Call you? (scoffs) Are you kidding me? Dad, I called you from Lawrence, alright? Sam called you when I was dying. I mean, getting you on the phone – I got a better chance of winning the lottery.
  電話しろ?(鼻で笑って)冗談だろ?父ちゃん、俺はローレンスから父ちゃんに電話をかけたんだぜ、わかってるか?俺が死に掛けた時には、サムが電話をかけた。つまり、父ちゃんと電話で話そうと思ったら、-俺が宝くじに当たるほうがよっぽど確率が高いよ。

John: You’re right. Although I’m not real crazy about this new tone of yours, you’re right. I’m sorry.
  お前の言うとおりだ。お前のその、今までと違うものの言い方については大歓迎というわけじゃないが、お前が正しい。俺が悪かった。


ディーンと父ちゃんのこのやり取り、父ちゃんが絶対勝てなかった(はずの)夫婦喧嘩の再現のように思えてなりません!

前回のエピソード以来、父ちゃんに対しても言いたいことを声高に伝えることに決めたディーンに完全に言い負かされて、あっさりと負けを認める父ちゃんの顔を見るだけで、あまりにキュートで!どうにも笑いがこらえられなくなります。

特に最後の「I’m not real crazy about this new tone of yours」というフレーズ、最高です。

この回の脚本って誰?と思って調べてみれば Sera Gamble & Raelle Tucker のツータッグ!

まさに彼氏(もしくは夫)をコテンパンに言い負かして、数々の謝罪をもぎ取ってきた経験豊かな大人の女性だからこそ書ける台詞ですよねー!

サムが夫婦喧嘩の現場に運悪く居合わせた子供みたいな気まずい顔をしているのもおかしいです。


でも父ちゃんの名誉のために、妄想目線で異常に細かいところまで家族の動向を見てきた私から少しだけ補足させてもらうと、

「Home」の回で、実家のあるローレンスからディーンが半泣きで「父ちゃん、助けて」って電話した時には、父ちゃんは兄弟の前に姿こそ見せなかったものの、ただちに現場に駆けつけていて、いざミズーリの手に負えないと分かれば父ちゃんが兄弟の前に姿を現したであろうことも確実だし、

「Faith」の回で、「兄ちゃんが死にかけてる」ってサムが電話した時だって、サムが「兄ちゃんのことは、絶対俺が一人でなんとかする」なんて意固地になって、父ちゃんへの電話を三日も(!!)保留したりしていなかったら、父ちゃんはすぐに超可愛い長男のもとに駆けつけて父ちゃんの手でなんとかディーンを助けようとそれこそ何を犠牲にしようとも努力しただろうし、手を尽くしていたはずなのよ!
(画面には出てこなかったけど、あの時だって父ちゃんが兄弟のいる場所に全速力で向かってたのは確実だと思う。そしてサムの妨害による三日のハンデがなかったら、絶対にディーンの前に姿を現していたはず!)


でもそのことについては一言も言い訳しない父ちゃん。


さすが、私が見込んだ男、こんなところも男らしい潔さです。

なのに、父ちゃんの負け試合に加担したともいえるサムが、父ちゃんを弁護するでもなく、あっさり話題を元に戻そうとしたりしていると、サムの携帯が鳴り出します。

サム、あんた「Shadow」で誰と番号交換してたっけ?

…そう、もちろん電話をかけてきたのはメグです。

いつも思いますが、悪魔の台詞って、本当に独特の色気がありますよね。

父ちゃんの居場所なんかしらない、って、しらを切るサムに;


Meg: It’s time for the grown-ups to talk, Sam. Let me....
  
大人同士の話があるの、サム。パパに代わりなさい…


そして電話口の実況中継で、父ちゃんのもう一人の親友 Caleb 殺害の様子をメグから聞かされ、


Meg: And your friends, anyone who’s ever helped you,
  そしてあなたの友達、誰であろうとこれまであなたを助けた人たち、

Motel Room

Meg – over phone: Gave you shelter, anyone you ever loved.
        あなたを匿った人、誰であれ、あなたがこれまで愛した人たち

Caleb’s Place

Meg: They’ll all die, unless you give us that gun.
  全員死ぬわよ、あなたがその銃を渡さないかぎりね。


と、最後通牒を突きつけられた父ちゃんは、リンカーンにある倉庫で「コルト」をメグに引き渡すことに同意します。


物語は始まったばかりですが、一旦ここで休憩します。

本当に!このファーストシーズンの最終話、見所満載でどうやっていらないところを省略し、考えをまとめたらいいのか!一ヶ月以上も考え続けた挙句、まだまとまりませんが、マイペースに消化していきます。



***


一応今回もちょこっとだけ「Slash読みに役立つ用語」を。

Supernaturalファーストシーズン、前後編に分かれた最終話、親子に次々と襲い掛かる困難に画面の前の私達も思わず色々な声をあげて反応していますが、

今回も前回に続いて「声」を現す動詞を少しだけ取り上げたいと思います。

それも、この最終話を見ていて思わず出してしまうような声に焦点を当てていきます。


まずは、whimper, whine, sob, wail という4つの動詞から;

そう、これらは全て「泣き声」を現すものですよね。

これらの動詞についてSlashを読んでいて私が解釈した声の感じをあげてみると


whimper: 喉の奥で高い声を出して泣き言をいう感じ、小さい子がぐずってダダをこねる感じも、

whine: whimperとほぼ同じで、ぐずぐずと泣き言をいう感じ、不満を訴えるような感じも、

sob: めそめそ、しくしく、すすり泣く感じ、

wail: 赤ちゃんが声を限りに大泣きする感じ。


次は、moan, groan, gasp, pant


moan: うめき声、

groan: moanとほぼ同じだけれども、もっと喉の奥でうめく感じ、

gasp: 驚いて、はっと息を飲む感じ、

pant: 疲れて息が切れたり、(衝撃をうけて)荒い息をつく感じ。



以上、8つの自動詞は、私達 Fangirls がSupernatural鑑賞中にほぼ洩れなく出している声でもありますが、Slash内ではもちろん、セックスシーンを彩る様々な音声の描写として多用される単語でもあります。

具体的にどんな場面で使われているかについては、ぜひNC-17にランクづけされる Slash作品の中で実地で確認していただくことをお奨めします。



***



次回の妄想日記もなるべく早いうちにUPしたいと思ってはいますが…、父ちゃんの活躍と、ディーンの名台詞のおかげで、どうにも収拾がつかなくて、どうなることやらわかりません。

2007年9月16日日曜日

いいSlashの書き方(その3)

スーザン・ブロックマンの翻訳版の文庫4冊読み終わってしまいました。

SEALチーム16シリーズは、第1冊目を読んでいないのが気にかかるところ。
そして、翻訳版はいまのところ5冊だけ?だとしたら、この後はペーパーバックに手を出していくしかないということに…。

いまのところ入手したペーパーバックのうち「Breaking point」は第9冊目、「Into the storm」は第10冊目。
ここまでくるとキャラクターにも愛着が出てくるので、間の6~8冊目を先に読みたい気もして、関東に帰ったらやっぱりアマゾンさんに相談するのがいいのかも…。


そして、ごたごたと落ち着かないといいつつも、実は普段とあまり変わらない生活をしている私が現在借りてあるDVDは、

「ホワイトハウス(The West Wing)」シーズン4の4~6枚目と、

「デスパレートな妻たち」セカンドシーズンの10&11枚目(最後の12枚目は全部貸し出し中でした)

「デスパレート…」を見てしまったけど、主婦たち、それぞれデスパレートな状況がますます深みにはまってきて、相変わらずのおもしろさ。

ホワイトハウスも多分全て今日のうちに見てしまいそうです。


***



ここからはいよいよ「いいSlashの書き方」最終段階、「プロット」およびその他の事項についてのご紹介です。


26. Plot is way more important than you seem to think. Build it up carefully, add a few subplots if it’s a longer fic, and execute it nicely. Don’t go off half cocked, writing a gazillion words of barely thought through drivel, only to end it suddenly when you get bored.

Plot is supposed to have a build up where you set the scene and intrigue the reader. The overall plot should last throughout the fic, while minor plot points can be ticked off on the way. Consider Supernatural for references. There is a main story arch that is slowly coming together, while minor plot points get their solution along the way.

It really isn’t that foreign a concept; please consider it before setting out on your next writing endeavour.

プロットは考えている以上に大切なもの。プロットは慎重に立て、長いficならいくつかサブプロットを追加して、そして上手に実行すること。中途半端にプロットを立てて、ろくに考えもせずに超長々と言葉を並べた後、飽きたら突然話を打ち切る、なんてことはやめて。

プロットっていうものは、シーンを設定する時に作り上げて読者に興味を引かせるべきもの。全編に渡るプロットは、fic全体に及んでいるべきなんだけど、小さなプロットポイントを途中で取り上げることも可能。例としてSupernaturalを考えてみて。メインとなる物語のアーチがゆっくりと一つに結びついていく間、小さなプロットポイントについてはその過程で結論がついていくでしょう。

これってそんなに珍しいコンセプトじゃないの;次の文字書きに取り組む前にお願いだから考慮してみて。

藤葉:プロット。素人Writerの悪いところは、ふと頭に浮かんだ面白い場面を書いてみたくて後先考えずに書き始めてしまうこと。短いお話なら、日常のある場面を切り取った、という感じで、その場面だけを切り取ったお話としてエンドマークをつけてしまえばいい、ということもあって、それはほとんどの読者が自分の物語の登場人物のことを知ってくれているFanficの強みでもあるのだけれども、ある程度の長さの物語になると、読者としては無意識に最低限の首尾一貫性を求めたくなってくるもの。
「冒頭の彼の意味ありげな台詞についてなんのフォローもないの?」なんて。
でも素人Writerは、ストーリーがの収拾がつかなくなってくると、「もうやめた!」って物語を放り出してしまうことも多くて。エンドマークが付くまで作品を公開しないていてくれるといいのだけど、仕事や学校の合間に趣味で少しずつ書いている物語だと、途中経過を友達に読んでもらいたくなってしまうという気持ちもよくわかって、そう文句ばかりもいえません…。でも期待させるだけさせて、「もう手に負えなくなったから」なんてポンと放り出されてしまったら!読み手としてはたまったものではありませんよね。


27. There really is such a thing as too much information and no, I don’t mean body fluids. One of the most frequent mistakes new and/or bad writers make is that they feel the need to tell the reader everything. Some things should be left to the imagination and it’s amazing how much the mind is willing to fill in.

If Jensen goes upstairs after a shower, you don’t need to tell me that he opens the bathroom door, closes it behind him, walks through the living room, turns around the corner into the hall, walks up the stairs, down the corridor to his room where he opens the door and closes it behind him.

After he was done in the shower, Jensen went upstairs to his room, is quite enough information. The rest is just filling and while you need it in some cases to give your characters life, you don’t need it all the time.

まじでそこまでの情報はいらないのよ、ってこともあるわよね、いっとくけど、体液にまつわることじゃないわよ。経験の浅いもしくはヘタクソなwriterがやる一番ありがちな間違いは、読者に全てを語らなきゃって思い込むこと。ある種のことは想像に任せるべきで、頭の中身がどれほど進んで妄想をふくらませようとするかっていったら、驚くほどなの。

もしJensenがシャワーの後二階へ行くとするじゃない、そこで彼がバスルームのドアを開け、背後で閉め、居間を通り抜けて、ホールの角で曲がり、階段を上がって、部屋まで廊下を歩き、そこでドアを開けて背後で閉めた、なんてことを逐一語る必要はないってこと。

シャワーを済ませた後、Jensenは自分の部屋がある二階へ上がった、で情報は申し分なく充分なの。残りは自動的に埋められるのよ、自分のキャラの生活に必要だと思う場合には追加してもいいんだけど、いつもいつも全てを説明する必要はないの。

藤葉:これもよくわかります。
それこそプロットや伏線に関係するため、詳細な説明が必要な場合を除いて、読者を信用して想像に任せることも大切なのに、自分が丹念に作り上げたキャラクターの行動を全て実況中継のように文字にしたくなってしまう。
読者が本能的に必要ないと判断するところは、結局、よくて流し読み、最悪の場合、飛ばし読みされてしまうことなんかを考えれば、全く無駄な努力になってるってことも言えます。
どうしてもバスルームから寝室までの行動を実況中継するなら、途中で大変な事件が起こるとか、誰かが待ち伏せしてるとか、ストーリー上、その実況中継をする必要性があることにしないと、作者も読者も無駄に疲れるだけってことですよね。


28. Back story is important, everyone has it. But if you feel the need to fill the first ten pages with only back story, you should have started the fic earlier. I would also like to point out that the Harry Potter syndrome is very tiring in the long run.

I know it’s tempting to pile up the bad stuff and break your characters into itty bitty pieces. But honestly, if you’re not a good writer it’s just going to be eye-bleedingly bad. Besides, except for the extremely well adjusted Harry Potter, people usually don’t just bounce back from years of abuse. Take that into consideration.

バックグラウンドの描写は大切、だって誰にでもバックグランドはあるでしょ。でも最初の10ページをバックグラウンドの説明だけに使いたいと感じたとしても、物語をもっと早くスタートさせるべき。長い目でみれば、ハリーポッターシンドロームってとっても疲れるってことを指摘したいわ。

悪いことを積み上げていって、自分のキャラクターを粉々に壊してしまいたい誘惑も分かるの。でも正直言って、よっぽど上手い書き手じゃないかぎり、そのやり方では、目から血が出るくらい最悪の話になるだけ。それに超絶妙にうまいこといったハリー・ポッターを除けば、人間って普通、何年にも渡る虐待から簡単に回復することなんてない。そのことをちゃんと考えてちょうだい。

藤葉:Mary Sueの項にも、「ご都合主義」に絡めてハリー・ポッターのことが出てきましたが、毎回、ハリーのひたすら辛い状況を延々と読者に突きつけ続けるハリポタシリーズは、本来私が望んで読むタイプの物語ではありません。(不覚にも世論につられて、私は全巻読んじゃったけど…)
傷心の主人公が運命の人に出会って癒されていくって、すっごく魅力的なストーリー展開なんだけど、読者を物語りに引き込むための手腕によっぽど自信があるのでないかぎり、むやみに暗いバックグラウンドを作り上げるのは避けたほうが無難ってこと。



29. This brings me to another important point: realism. If your fic is not realistic, it’s bad. I’m not saying it has to be set in this world, or that fantasy fic equals bad fic. I’m saying that you better keep in touch with reality or you’re writing a bad fic.

Jared and Jensen acting like blushing high school girls? Bad fic.
Jared and Jensen acting like blushing high school boys? Good fic, at least if you abide to the rest of my list.

上の項目に関連して別の重要ポイントを思いついたわ:リアリズム(現実性)。あんたのficが現実的でないとしたら、それはBad ficだってこと。この現実世界の設定にしなきゃならないとか、ファンタジーイコールBad ficだ、なんていってるわけじゃないのよ。私が言ってるのは、現実に則していったほうがいい、ってことで、そうでないとBad ficを書いてることになるの。

J2の二人が赤面する高校生の女の子みたいに振舞う?Bad ficよ。
J2の二人が赤面する高校生の男の子みたいに振舞う?Good ficね、少なくとも私の他の項目も守っているならってことだけど。

藤葉:私達腐女子が書きたい&読みたいのはSlashで、男同士で恋愛するのは大歓迎なんだけど、名前だけJaredとかJensenとかを借りてきただけで、内容が完全に乙女チックな少女が恋する物語になっていたりしたら…。
この「いいSlashの書き方」の中で項目を変えてなんども出てきていることだけど、女の子が書いているSlash&やおいに関して、登場人物が乙女になってしまうって、ちょっとでも油断すると予想以上に頻繁に起こりがちなことなのです。
これって作者側からは気付かない(気付けない)ことも多いのだけど、そんなお話って、読者としては、「うげー、なにこれ?Jensenが(Jaredが)完全に乙女じゃん!」って、まさにげっそりするものなのです。


30. If you write a long fic, there is something snazzy called continuity that you might like to consider. It confuses the fuck out of the reader when best friend Steve turns into best friend Sandy in chapter 29. Continuity mistakes make an attentive reader cry.

長編Ficを書く場合、首尾一貫っていうちょっと素敵な技を考慮したほうがいいわね。親友のスティーブが、29章で親友のサンディーに代わっていたなんてことになったら読者はめちゃくちゃ混乱するでしょ。首尾一貫を失敗すると、細かいところを読んでくれてる読者を泣かせることになるの。


31. Do your research. It’s okay to make things up, or fibbing it when you have to, but seriously, do your research. Don’t make shit up because you are lazy. If kind people then point out that you’re getting things wrong, don’t jump on them and call them trolls. You’re at fault here, suck it up. If you are too lazy to do research, write about stuff you know.

リサーチはちゃんとして。事柄を自分ででっちあげたり、どうしても必要なら嘘をついてもいい、でもまじでいうけど、リサーチだけはして。面倒だからって、ろくでもないことをでっち上げるのはやめて。親切な人から、それを間違ってるって指摘された場合、そういう人たちに飛びついて、その人のことをトロール(ネット上で挑発的なコメントをする人)だなんて呼ぶのはやめること。間違えたのは自分なんだから、それを認めなさいよ。面倒でリサーチなんかしたくないっていうなら、知ってることだけを書くのね。

藤葉:この項目の内容に関係ありませんが、「troll」っていう単語今回初めて知りました。


Other Issues
(その他の事柄)

32. Another thing that cannot be stated enough is that long fic does not equal good fic. It’s amazing how often people get that wrong. Just because someone is capable of writing 800 pages of badly executed plot doesn’t mean that they should.

Writing long fics isn’t really all that hard, especially not if you are guilty of the things I have listed here. Few things bring the words like the bad it seems.

何度言っても言い切れない別の事柄というと、長いficイコール上手いficってわけじゃないってこと。これがどれほど誤解されがちかっていったら驚くほどよ。ろくでもないプロットの話を800ページも書く能力があったって、そうするべきってことにはならないっていうわけ。

長々と話を書くって、それほど難しいことじゃないの。私が今回のリストに挙げた項目に悪い意味で当てはまってる人間ならなおさらね。


33. Use a beta reader. Everyone makes mistakes, you more so than others. Also, use a good beta reader. It’s really no help if you let your moronic, fangirlish friends help you out. Chances are of course that the good beta readers will take one look at your horrible prose and run in the other direction. Don’t give up though, if you use a lasso I’m sure you can catch one.

Beta reader(公開前に原稿をチェックする人)を利用して。そして良質のBeta readerを使うこと。おバカでファンガールチックなあんたの友達にBetaをさせてもなんの助けにもならないから。良質なBetaは、あんたの酷い文章を一目見ただけで一目散に逃げ出してしまうかもしれない。でもあきらめないで、投げ縄を使えば、一人くらいは捕まえられると信じてる。

藤葉:これこそが日本のFanfic writersを巡る状況と大きくことなる点だ、と思っているのですけど、現在の日本のFanfic制作状況って変わってきていたりしますか?
日本のFanfic 、それも小説書きの場合は、作品を仕上げるのは徹頭徹尾自分ひとりの仕事ですよね。
商業ベースの雑誌などに掲載されるとなった時初めて「編集さん」という人が目を通して、「ここは修正したほうが…」なんていうアドバイスをくれるようになるわけで。
それまでは、基本的に一人で孤独な作業を続けることが多いのではないかと思っているのですけど、これは腐女子友達が身近にいない私の偏った認識でしょうか?


もちろんネット上や同人誌に公開する前に、あらかじめ身近な友達に読んでもらって、感想をもらうということはあると思うし、それが歯に衣着せぬ辛口な友達だったりしたら、そういった友達から作品の質向上のための有益なアドバイスをもらえるということにもなるかもしれないけど、比較的「なかよしこよし」的お友達同士で、励ましあってFanfic制作を楽しんでいる日本のFangirlsとしては、海外のFangirlsが利用しているような「Beta reader」という存在(しかも自分の友達であるとは限らない人)から、自分の作品に対して本格的に系統だった、そして強烈な駄目出しを食らったりするなんていう状況は、まだないのではないでしょうか。
(最近の日本腐女子事情を知らないので、間違っていたらぜひ教えてください!)

ひょっとしたらFandomのジャンルによっても傾向に多少の違いはあるのかもしれませんが、私がこれまで読んできた英語圏のFanfic writerさんというのは、書きあがった作品を(場合によっては複数の)Beta readerに下読みしてもらって、スペルミスや文法上の間違いを訂正してもらうとともに、内容についても厳しく駄目出ししてもらうのが普通です。
LJなんかでは、「Beta引き受けます」なんていう人を登録したコミュニティも存在するくらい。


最近の私は、知らない作家さんの物語の初めのあらすじや注意事項に「No beta」なんて入っていて、しかも数千語以上の長いお話だったりすると読むのを敬遠したくなってしまうこともあるくらいです。
反対にBeta readerの名前を見て、この人がBetaしてるなら面白いはず、なんて、知らない作家さんのお話を読み始めるきっかけにすることもあります。


34. Lets take a minute to talk about banners. Banners are nice, aren’t they? They’re like a front page to your fic, make it look a lot more official and real. That is why, if you absolutely need a one, you should have a good banner, not a god-awful crappy one. Having a banner won’t make your fic good, a bad banner can in fact make it worse. In conclusion, please stop it with the horrible banners, you make me cry.

(これはいかにもネット上に公開することが基本の海外のFanficらしい項目ですが、ご存知のとおりWriterさんの日記や、アーカイブを開いた時、ぱっと一番に目に入る画像をバナーといいますよね)
バナーについてちょっと話しましょう。バナーはいいわよね、そうじゃない?バナーって、あんたのficの表紙みたいなもので、作品をぐっと本格的にみせてくれる。だからこそ、どうしてもバナーが必要だっていうなら、いいバナーを持つべきよ、とんでもなく最悪なくだらないやつじゃなくて。バナーをつけたからって、あんたのficの質が上がるわけじゃないけど、ひどいバナーがついてると実際に作品の質が落ちるの。結論として、ひどいバナーをつけるのはやめて、泣きたくなるから。


35. Correct formatting is your friend. It’s not wrong per se to use *this* for italics, but using simple html tags won’t kill you. I am sure of it. Oh, and I wish I didn’t even have to say this, but lj-cut PLEASE.
You can read more about formatting and other issues here.

藤葉:これもアナログ人間の私には耳の痛いところです。私もネットで日記を書いてる以上、もう少しhtmlについて勉強しなきゃとは日々思ってはいるのです…。


36. I was going to talk about porn, schmoop, angst and crack as well, but I decided to keep that for a rainy day. For now I will just state that if you are not comfortable writing sex, or can’t write sex, just don’t.

いずれ porn, schmoop, angst, そして crackなんかについても語ろうと思ってるんだけど、またの機会にするわ。今ここで一言言っておくとしたら、もしセックスについて書くのが居心地悪いとか、セックスのことが書けない、っていうなら、書かないでってこと。
(ここの for a rainy day というフレーズ、先日の「Slash辞書」でとりあげた「rain check」の用法に近いけれども、もっと「万一の時のために」とっておく、という感じが強いですよね)


End Note: There are a lot of good writers out there that don’t abide to all of these rules, but they still get the basic ones right. You can’t disregard everything I say here and still think you are a good writer, because I assure you that in that case the good part is all in your head.

Crack fics are excused from these rules, because breaking the rules is the whole point of crack. Good crack fic writers still abide to the rules about language though, but that’s because they are good writers and you are not.

最後に:今回挙げたルールに当てはまらない上手な作家は沢山いるけど、そういう人たちは、基本的なところは正しく押さえているはずなの。私がここに挙げた全てのことがらを軽視していて、それでも自分は上手い作家だなんてことはいえないはず、どうしてかっていうと、もし実際にあなたが上手い作家であるなら、あなたの頭の中には、ここで延べた事柄の大半が既に入ってるはずだから。

Crack ficについては、今回のルールからは除外されるわ。なぜならルールを破るってことがCrackの醍醐味だから。とはいえ、良質のCrack fic作家さんたちっていうのは、言葉に関してのルールは守ってるのよ、でもそれが出来るからこそ上手い作家だといえるのであって、(それができない)あんたはヘタクソだってことなの。

藤葉:最後まで辛口です。Crackについては、私の日記でも以前、私なりの定義を語ったことがありますが、「Crack」とは、めちゃくちゃな状況&キャラクターの設定でありながらも、読み手を納得させることができる、つまり相当に上手い作家さんにしか書けないジャンルであるということ、下手な人間が書けばそれはまぎれもないBad ficになるだけなのです。


これでJeyhawkさんによる「いいSlashの書き方」の紹介は終了です。

辛口だけど…、「いいお話」「おもしろいお話」を読みたい!と常に思っている読者としては、SPNのFanficを書いている全てのWriterさんたちに読んで欲しい内容だし、超錆付いた腕で細々と「文字書き」のリハビリを始めた私としては、まじで有難い「錆落とし」のための指導書といえます。

この超辛口指導書のおかげで、いまだにJeyhawkさん、「今日も、3人からDefriendされた」なんて日記で言ったりしてますが、私としては、彼女のporn, schmoop, angst, & crackについての考察も「for a rainy day」といわず、今すぐにでも聞いてみたいところです。


次回からは、普通の日記に戻るはずです。

2007年9月14日金曜日

いいSlashの書き方(その2)

今週は家庭の事情でなかなかゆっくり日記が書けません。

それどころか不覚にも大好きなお相撲すらほとんど見ていません!
(横綱が一人不在、ベテラン魁皇も休場となってしまった今場所は、なんだか少し気が抜けてしまう感じもあって残念です。)

それでもこの数日、日記書きから遠ざかっている間、念願の「TAXi4」(字幕版)を観て来ました。

このシリーズはもともと大好きなのだけれども、やっぱり!面白いですねー!!!
この面白さは理屈抜きです。

エミリアン&ダニエルのコンビの可愛さは相変わらずでしたが、(どちらも奥さん不在のまま)ついに、エミリアンがダニエルのおでこにチューしたり(!)…。

ラッセル・クローの最新作「プロヴァンスの贈り物」(未見)の恋人役として出ている女優さんが、ダニエルの奥さんにそっくり…だと思っていたのだけど、今回ダニエルの奥さんが留守のまま出演シーンがなかったのは、それとなにか関係があるのでしょうか?

マルセイユ警察のお馬鹿ぶりもますますエスカレートして…。

ジベール署長のキャラクターも冴え渡って、とにかく全編大笑いの連続でした。

絶対認めない!と思っていた「TAXi NY」も Christian Kaneが出演していることが判明してからは、以前のように毛嫌いできなくなってしまったし、

今後「TAXi」のシリーズが特典映像などを盛り込んだ豪華版でBOX販売されたりしないだろうか、という夢がますます膨らんでしまいます。



***



繰り返しますが、今週は家庭の事情で、思うように日記を書けない私なのですが、なんと大好きなSlash読みまでお預け状態…。

ま、それはさておき、忘れないうちに、前回の日記からの引き続きで、Jeyhawkさんによる

いいSlashの書き方

の後半をご紹介していきます。

文章を書く上での基本が主なテーマだった前半に対し、後半はいよいよ読者が面白いと思える「物語」を書く上での基本、ということで、内容もかなり込み入ってきます。

そして…、内容が複雑さを増すだけに、一回の日記で「後半」を全てご紹介するのが難しいということが判明したので、今回は「いいSlashの書き方(その2)」ということにして、さらに分割させていただこうと思います。


***


Plot and Characterization.
プロットとキャラ設定

20. Set the scene. I know that throwing the reader into the action is very tempting and in some cases even a good move, but please set the scene at some point. I want to know more about your characters, about the places they frequent and the rooms they move through.

場面を設定して。読者をいきなり話に引き込みたいという誘惑もわかるし、時にはそれでうまくいくこともあるけど、いずれかの時点で、きちんと場面の設定をしてちょうだい。読み手としては、キャラクターのこと、そのキャラのいる場所や部屋の設定も知りたいもの。

21. Use subtext to tell me more about your character. Is he a pedantic neat freak with neurotic tendencies? Don’t tell me, show me. Let me look at his apartment where everything is perfectly aligned, show me how he reacts when something disturbs his ordered world, give him heart palpitations when he realizes he might have to let handy men into his private space.

Show me, don’t tell me.

暗示的にキャラクターの説明をしてちょうだい。ただ言葉で説明するのじゃなくて、あなたのキャラがどんな部屋に住んでいるかを紹介したり、何か事件が起こった時、彼がどんな反応をするかを見せて、彼がどんなキャラクターなのかを教えてちょうだい。

22. Characterization is important. Please give your characters a character or they will just be carbon copies of real people. I assume you know your character, please let me know him too, or the fact that he is acting like a fourteen year old girl will be very confusing to me.

Actually, please stop with having grown men acting like fourteen year old girls, period. If there isn’t a curse involved and you’re actually a good writer, I’m not buying it.

If you don’t know your character and what pushes his triggers, please don’t write him. He will turn out a sloppy mess that is likely to go off in any direction at any given time. I will not connect to him in any way. You fail.

キャラ設定は重要。人物をちゃんと作り込んで、作者がきちんと理解していないと、立派な成人男性の登場人物が、14歳の女の子みたいな行動をしたりすることになっちゃう。そんなのはやめて欲しいの。
そんなのは読者としても感情移入できないってことで。あんたは完全に失敗したってこと。

藤葉: 女の子が書いているSlash、そしてやおいにおいては、油断すると登場人物(特に「受」)は作者を投影したことが丸分かりな「乙女」になってしまいがち。
作者としてそんなつもりは毛頭ないのに、キャラクターに間違った感情移入をした状態で、ストーリーを進めていくうちに、立派な成人男性のはずのキャラクターがとんでもなく女々しいことをし始めたりすることになってしまう。
この22項で言われているのは、それを避けるためには自分のキャラクターをきちんと理解して、そのキャラクターが言いそうなこと、しそうなことを読者が納得できる形で表現しなければならないということですよね。
キャラクターに無駄に自分を投影させない。これって、頭ではわかっていても、キャラクターを完全に自分から切り離して一人の現実味のある人間として書くというのはなかなか難しいことです。



23. Character descriptions are more important than you think, but don’t go overboard. I want a general description of what your character looks like, especially if it is an original one. That doesn’t mean you have to describe them down to the very last freckle, because people tend to make up their own picture of the characters anyway.

Lack of descriptions is one of the most common faults in RPS fiction, because we all know what they look like, right? Wrong. Don’t assume all your readers know the characters; maybe they are looking into RPS for the first time. It would also be good if you don’t wait until page 300 to give a proper description; by that time people will have assumed what the character looks like and your description is bound to mess with that picture.

キャラ説明というのは想像以上に重要ではあるけれども、やりすぎは禁物。それがオリジナルのキャラであれば特に、その外見の一般的な説明はして欲しい。でもだからといってそばかすの全てまでなんていう詳細の説明は必要ないの、だって、どっちみち読者というものは自分なりのキャラの姿を頭に思い浮かべているものだから。

RPSのFicでもっとも陥りがちなのは、説明の欠如。読んでる人間は全員、主人公の見た目を知ってるでしょう、って?それは違うの。全ての読者が、登場人物を知ってると思わないで。ひょっとしたら初めてRPSってものに興味を持った、なんて人だっているかもしれない。詳細な描写を300ページになってからするなんていうのも駄目、それまでには読者は自分なりのキャラクターの姿を思い描いているものだし、あんたの説明のおかげでそれを台無しにする可能性が高いわ。

藤葉:高品質のSlashであればあるほど、ドラマの本編を知らなくてさえ「面白い小説」として読めてしまうもの、そんな原作を知らない読者のためにも全てのキャラを「ご存知のとおり」で基本的な描写を省いて書いてしまうことなんてことはせずに、基本的、一般的な描写だけは提供するようにしてあげようよ、ってこと。
未熟な書き手としては、頭に浮かんだ面白いストーリーを面倒な前置きなしに書いてしまいたい!と思うものだけど、いずれ自分でオリジナルの小説を書いてみたいと思っている人間ならなおさら、どんなに面倒でもこの工程をおろそかにしてはいけない、とも言えます。


このキャラ説明の程度やタイミングの指摘、基本的なことなんだけど、まじで勉強になります。

24. Your supporting characters need a life and background too. Don’t just throw in a bunch of familiar names and rely on stereotypes. They need life, character, to be interesting, or you could have just built your cast out of breadsticks.

登場人物の人生やバックグラウンドなんかも必要。知ってる名前をどーんと出して、ありがちな設定にまかせちゃう、なんていうのもやめて。登場人物にも人生や興味の対象が必要で、それが無かったら味気ない存在になっちゃう。

25. While on the subject of characters, no Mary Sues, please. It is quite possible to turn an RPS character into a Mary Sue, usually with a clever (or not) application of the Harry Potter syndrome. The poor guy suffers to all kinds of abuse, torture, rape, etc. until he should be a quivering mess in a mental institution.

Not your Mary Sue though, oh no, all he needs in the right guy and suddenly all is right and dandy in his world. He might even start to behave like a high school girl with a crush.

I’m not saying you can’t put your characters through extreme situations, or that they shouldn’t be able to function more or less normally afterwards, but be realistic about it. Love doesn’t cure all ailments and therapy will probably be needed, possibly years of it.

Mary Sueを出すのはやめて、お願い。

藤葉:一般的には、作者(またはその理想像)を色濃く投影させた有能かつ万能で、脈絡もなく物語の中心人物として登場しては、最悪の場合、(よりにもよってFanficの)主人公と恋に落ちたりするオリジナルキャラのことを一般的に「Mary Sue」と呼ぶのだと思うのですが…。

Mary Sueの問題は、昔からFanficを書く上で、上の22項とも切り離せない、非常に微妙な問題であるといえます。
主人公の相談相手として、ついうっかり、頼れるお姉さん的な存在を投入したくなってしまう、その根っこは「自分も大好きな主人公たちに関わりたい」という純粋なファン心理につながっているともいえるのですが、それはBad Ficへの一番の近道にもなるということなのです。

この項目のJeyhawkさんの説明を読むと、最近は、また別のMary Sueの解釈があるのかもしれません。ご都合主義的な展開、という感じ、でしょうか。
とんでもない酷い状況を作っておきながら、次の瞬間には魔法のように全てが解決してしまう、というような。Jeyhawkさんの意見は、Fanficにだって、ある程度、理屈や常識で納得できる展開が必要なのよっていう感じに解釈できそうです。


ここまでで、キャラ設定についての心得が終了です。


今回ちょっと駆け足になってしまいましたが、この続き、「プロット」およびその他の事項についての説明は、また次回にじっくりご紹介ということにさせていただきます。


しかしこの日記…、いったいどこへ向かおうとしているのでしょうか。


***


海外のFangirlsの日記からは、少しずつ SupernaturalのセカンドシーズンのDVDセットを入手した!っていう興奮の声が洩れ聞こえてきて、そこにはやっぱり

セカンドシーズン第1話:In my time of dying

のコメンタリにおける J2いちゃいちゃ話についても話が出てきてて…。

ジャパンワーナーさん!!!

お高い日本版DVDに、ちゃんと全てのコメンタリ&おまけ映像、入れてくれてるんでしょうね???!!!


頼むわよ!!


は、早く、来週になって~~。

早いところ手元にBox2が届いてくれないと、気になって、引越しの準備も手につきません。

2007年9月11日火曜日

いいSlashの書き方

今回は、いつもの「Slash辞書」の番外編ということで、とあるFangirlが制作した

いいSlashを書くための心得

とでもいったようなものを日記でご紹介してみたいと思っているのですがその前にちょっとだけ。


***


「デッドゾーン」:サードシーズン6枚目

「デスパレートな妻たち」:セカンドシーズン6~9枚目まで

「West Wing」:フォースシーズン1~3枚目まで

計8枚のDVDが全て見終わりました。

今回レンタルしたのは、どれもここ最近の私のお気に入りのドラマで、全て期待通りの面白さでした!

「デッドゾーン」では、ついにジョニーが血だらけのブルースを抱きしめて顔を押し付けるシーン(ジョニーのビジョンの中だけど)が現れ、

「デスパレート…」も、相変わらずの面白さ。
(妻たち以外でも、カルロスやトム、夫たちのキャラクターも大好きです。)

もちろん「ホワイトハウス(West Wing)」も!

現在私は、スーザン・ブロックマンの翻訳版の文庫を手に入った順に、めちゃめちゃな順番で読んでいるのですが、先日読んだ「SEAL」シリーズ第5作目「知らず知らずのうちに」には、まさに「ホワイトハウスの西棟(つまりWest Wing)」勤務の女性(もちろん超イケメンのSEAL隊員と恋に落ちます)が現れ、

「でもジョシュ・ライマンが隣の部屋にいるっていただけないわよ」(この台詞はうろ覚えなので正確ではない可能性あり)

なんて、「West Wing」ファンをニヤニヤさせるような台詞を言ったりしていましたが、

セカンドシーズンの終わりから、今回レンタルしたサードシーズンの前半にかけて、エピソードの重要なキーとなってくる「クマーに関する重要機密の証拠品」をSEAL(米海軍特殊部隊)が処理していたという台詞が出てきて、スーザン・ブロックマンを読んでいなかったら完全にスルーしてたなー、と思ったらなんだか「SEAL」という単語に反応した自分が嬉しくなりました。

大統領が海軍の基地を訪問した際の兵隊さんたちの「海軍の純白の礼服」を目にしても、「あー、SEALの隊員の礼服と一緒だ!」と釘付けになったり。

この日記を書くようになって、とても頻繁に経験するようになったことではあるのですが、好きになった作品(ドラマにしろ小説にしろ)の間の小さな共通点を見つけると、一気に知識が深まったり広まったりする感じがして、とても楽しいものですね。

スーザン・ブロックマンのトラブルシューターシリーズは、

三作目の「氷の女王の怒り」(原題「Over the Edge」)、

五作目の「知らず知らずのうちに」(原題「Into the Night」)と読んできて、

現在は、二作目となる、「沈黙の女を追って」(原題「The Defiant Hero」)を読んでいるところです。

次は四作目の「緑の迷路の果てに」(原題「Out of Control」)を読む予定。



***



ここ数日私の周りのSPN Fandomは「どうかしちゃったの?」というくらい静かで、うっかりSlashも読まずにいるほどです。

X-FilesをきっかけにSlashというものにはまった私が今まで読んできた作品は、かなり質の高いものばかりで、今年の初め、SupernaturalのSlashにはまって以降も、運よく、というべきか、高品質な作品にたくさん巡りあっています。

高品質の作品ばかりを読む、これには実は簡単な仕掛けがあって、私が作家さんを選んで作品を読んでいるというのも大きな要素になります。

上記のスーザン・ブロックマンなどに代表されるように、私には一冊読んで面白いと思ったら気が済むまでその作家さんの本を読んでいく、という癖があります。
つまり一つの作品を読んで、その作家さんの力量が分かれば、その作家さんが書く別の作品についてもある程度レベルが推測できるという理屈。

とはいえ…、私の日記ではもちろん紹介してきませんでしたが、あくまで素人が書いているFanficなので、手当たり次第にあれこれ大量に読んでいるうちには、読後、「失敗した~!」と何かを殴りたくなるようなBad Ficにも、随分出くわしてはいます。

私が日記に遊びにいくSlash作家さん達は、僭越ながら私の眼鏡にかなった腕前の方たちばかりで、そこに集まってくるお友達も全員がSlashを書いているわけではないまでも「作品の質」を見極めるうえでは、確かな目を持っている人ばかりです。

そんな彼女たちは総じて「ここだけの話」としながらも、

Bad Ficは読みたくない!Bad Ficだけはかんべんして!

あらすじの時点で、文法がなってないと思ったらまず読まない、

自分では書いておいてなんだけど、基本的にちゃんとしたストーリーがないPWPは読まない、時間の無駄だから、

1000語以下?それでストーリーになるわけないから読まない、


なんて、かなり厳しい意見を頻繁に表明していたりします。

素人の書くFanficなのに、それは望みが高すぎない?なんて思う方もいるかもしれませんが、限られた人生の貴重な時間を割く以上、素人の作品だからといって、自己満足に過ぎない、とんでもなくレベルの低い作品を読まされなければならない義理はない、ともいえます。

とんでもない辛口ですが、一読者として、つねに高品質の作品を読んで感動を味わいたいと思い続けている人間としては、否定できない正直な気持ちです。


そんな中、最近一番のお気に入り作家の一人「Jeyhawk」さんが、

Open Letter To Bad Fic Writers (but the rest of you should read it too).

というものを発表しました。

なんと!「いい作家になるために心がけるべきこと」をまとめたものです。

これが、見方によってはかなり挑戦的な内容で、Bad Fic Writerであると自覚のある人たちが、「自分のことをあてこすられた!」と過敏に反応して、ちょっとした騒動になったりしたため、急遽、もっと穏便な内容に改訂されました。

上のリンクは改訂版です。

このOpen Letterについては、

This post is public, feel free to pimp it and to link people here.

と言明されているので、私の日記でも日本人の観点から紹介してみたいと思いますが、こちらは、私がコピーしてとっておいた、改訂前の辛口版です。

前回の日記でもちょっと触れましたが、きちんと「文法」&「作文」を国語の授業として勉強してこなかった日本人の私として、英語と日本語の言葉の差はありますが、(いい年をしてこんなことを言ってるのは恥ずかしくもありますが)勉強になることも多いはず、ということで、痛みをこらえ、覚悟を決めて読み込んでいきたいと思います。

例によって、私が斜め読みしながらのいい加減な翻訳をつけていくので、完全に内容を誤解して訳してしまう、なんていう事態もありえます。

私の翻訳には、常に誤解、曲解が含まれている可能性があります。もし間違いに気付いたらぜひともご指摘お願いします。

でもボリュームがありすぎるので、二回に分割という形でご紹介していきます。

(私の書き込みに邪魔されない全文を読みたいという方は、上記リンクから「改訂版」をどうぞ。「改訂版」には分かりやすい例文もついています。)



Language (grammar, spelling, punctuation and other issues).
言葉(文法、スペル、句読点、その他の事柄)


1. If you don’t know your English, please don’t write. The End. EDIT: I'm a bitch. I'm sorry. What I really want to say is read, read, read, read. I would never have reached the level of English I use today if I hadn't devoted a LOT of my time to reading books in English. It was difficult at first and getting through one book took me forever, but today I am fluent enough that I prefer to read books in English. (This is also because I have issues with Swedish writers.) Of course you should write, don't listen to me.

藤葉: いきなりの超辛口ですが、Jeyhawkさん、スウェーデン人なのです!
母国語ではない英語で、名作Slashを次々と生み出す手腕にはひたすら感服するばかり。
でも、文章を書こうというなら、まずとにかく文章を読んで読んで読みまくれ、という理屈は日本語にも充分適用される気がします。



2. Adverbs are beautiful things, indeed they are.

Badwriter1,that doesn’t mean that you need to use ten in every sentence. You see, I have something called an imagination and sometimes I would really like to use it. Also please stop putting your adverbs in weird places, it confuses me.

Badwriter2, you have the opposite problem. Your text lacks any and all flow; a few adverbs here and there might actually save you.

副詞の使い方、多すぎても、少なすぎてもダメ。おかしなところにつけるのもやめて。

藤葉: これ、日記を書いていても、ついついやらかしてしまうことです。自分の高揚した気分をありったけ伝えたくて、不必要な副詞や形容詞をいくつもいくつもくっつけたくなってしまう。つまり私は、Badwriterその1に当てはまる可能性が高いということ…。


3. Prepositions should be in their right place and be the right words. See 1 for references.

藤葉: 前置詞は、日本語にはありませんが、英作文の時には泣かされたものです!
日本語で言えば、「て、に、を、は」の助詞ですよね。
助詞がちゃんと使えないというのは、日本語の文字書きとしては致命的です。


4. Please to be making with the paragraph breaks. Two to five lines are an acceptable paragraph, twenty are not. It makes your text look stuffy and it’s really difficult to read. On the other hand, don’t put every sentence on a new line. It just makes you look stupid and serves no purpose.

文節はちゃんと区切って。でも、一言一言改行するのもやめて。

藤葉: X-FilesのSlashを読んでいた頃、お話が公開されているサイトの能力的な問題もあったのか、パラグラフの区切れがほとんどないような作品が多かったのですが、確かにあまりに長いパラグラフは読むのが大変です。


5. While we are on the subject of breaks, dialogue must be broken out of the text. Every time a new person speaks I want a line break, thank you very much. Also, if your dialogue is going to go on forever, I would appreciate if you, every now and then, remind me of who is saying what.

台詞を言っている人が変わったら、一行空欄を入れて。台詞が延々と続く場合、頼むから時々は、誰が話してるのか思い出させてちょうだい。


6. Use quotation marks for dialogue. No substitutes accepted.

会話には引用符(” ” のことね)を使って。他のマークを使うのは駄目。

藤葉: 英語が母国語じゃないの、と断っているWriterさんが、なにか別の記号を引用符として使っているのを見たことがあります。確かにすごく読みにくかった!


7. Punctuation marks are your friend. Use them. There is no excuse for a run on sentence.

句読点は友達!使わなきゃ。だらだらと一文を続けてもいいわけじゃないのよ。


8. The period should be after the parenthesis. As jetamors kindly pointed out the period should of course be inside the parenthesis if the entire sentence is inside it.

(これは英文書きのルールですが)文末のピリオドは括弧の外に打つべき。

藤葉: 日本語の文章では、括弧内の台詞の最後には、基本的に句読点をつけずに括弧を閉じますね。例:「行きなさい。早く」という感じで。


9. While on the subject, don’t abuse the exclamation point. Seriously, why would you need it? If someone is shouting I hope you have already made that clear in the context. Exclamation points belong on icons that say Sparkly Balloons!!!!11!!!!1 or possibly Skittles!!!1!!!1!

エクスラメーションマーク(!)を無駄に多用しないで。

藤葉: 自分で小説を書こうという時にはやってないと思いますが、私の日記では、まさにやってること…


10. Those ones should be those, or you make my beta reader cry.


11. Please take a second to consider how often the people you know call you by name. You done? It’s not that often, right? Especially not in running dialogue when they are already talking to you. Then why do you feel the need to put people’s names into every damned sentence of dialogue? Please to be stopping with this. Immediately.

藤葉: これは代名詞(「彼」「彼女」)があまりなじまない日本語に適用するのは違和感があります。
日本語の場合、「あなた」という二人称の代名詞すら、日常会話の中ではあまり使いませんから。


逆に翻訳した小説などでは、ある程度、代名詞を名前に戻してもらわないと、読んでいて「この彼って誰?」なんて混乱することさえあります。
とはいえ英文を読んでいる場合、あらゆる会話文に名前が出てくる、というのもうっとおしい感じがありますよね。



12. Now let us talk about epithets and how you should not be using them ever. There is nothing that makes me recoil in horror faster than the younger man, the older man or even worse the blond(e) and the brunette. It’s sloppy writing and you don’t need it. I’m a reformed sinner myself so I know that you can do without epithets and get a better text for it.

Consider this: Jared touched his lips to Jensen's, sliding one of his hands up to cup the back of the older man’s neck.

And this: Jared touched his lips to Jensen's, sliding one of his hands up to cup the back of Jensen's neck.

Repetition is sloppy in all other cases but character names. You can overload sentences with their names and it still reads more smoothly than a sentence overloaded with epithets. Just remember to actually use their names occasionally because he/him/his gets a bit confusing when there are two he. It’s good advice people, take it.

藤葉: Slashを英語で読むようになって、正直「日本語に翻訳するとしたら、かなりうっとおしいことになる」と思ってきたのは、このepithets(形容辞)。

SPNのSlashでは、Jaredをyounger man、Jensenをolder manと、延々、称し続けるものもよく見かけます。髪の色から「blond」「brunette」とするのも。

日本人としてはうっとおしいことだけど、英文Slashのテクニックとしては常識的なものなのかと思っていましたが、すっきりとした無駄のない文章を目指すならepithetsは使わない方がいい、と。
それならまだ名前を繰り返したほうがまだいい(彼、ばっかり出てくるSlashで、代名詞は混乱の元になるし)ということですね。



13. Pick one tense and stick to it. Inexperienced writers should write in past tense; it’s a lot harder to fuck up.

時制は統一すること。経験の浅いライターは、過去形で書くべき、めちゃくちゃになりにくいから。

藤葉: 時制、というのも、日本語は、曖昧なんですよねー!(もっと色々読んで研究しないと)

14. Also, pick one POV and stick to it. It’s quite alright to change POV between paragraphs, but there are no excuses to do it within. And please don’t change to the POV of random people passing by, it’s fucking sloppy and just confuses the poor reader who is actually trying to get through your horrible fic.

一つのPOV(視点)を選んだらそれに固執すること。段落が変われば、視点を変えるのもOKだけど、一つの段落内で変えるのは駄目。それに、いきあたりばったりでPOVを変えるのもやめて、あんたの酷いficをなんとか読もうと努力している可哀想な読者を混乱させるだけだから。

藤葉: ごもっとも!代名詞が「彼」ばかりのSlashでいきあたりばったりにPOVを変えられると、読んでいる人間としては、本当に訳がわからなくなるものです!
これってとても基本的なことだけど、文章を書く立場からすると、つい、この時、別の彼はこんなこと考えてるんだよねー、って頭に浮かんだそれをその場で書いてみたくなってしまう、でもそれをやっては駄目!ってこと。
POVの固執、大切です。


15. Let’s not forget pick one type of English and stick with it. Write American English or British English, I don’t care, but stick to one of them please. Also note that just because you write BE it doesn’t mean your American characters suddenly are British. Mind your words.

イギリス英語とアメリカ英語を混在させないこと。

16. Consider your language and try to make it appropriate for the situation. People usually aren’t that coherent during sex so I doubt they will be making any eloquent speeches or using difficult words.

状況に応じた言葉遣いを。セックスの最中に、雄弁にあれこれ語るとかってありえないでしょ。

17. Minding your language is especially important while writing dialogue. Think about how people actually speak, how you actually speak, and go with that. Few things piss me off more than stilted dialogue. I’m not saying you need to write out accents (for all our sakes: don’t), but use abbreviations and do your best to make it sound like speech. Read it out loud after writing it and consider if it sounds right.

会話文は、実際に話されているような言葉で書くこと。せめて発音しない音は省略するとか。声に出して読んで確認してみて。

18. Poetic language is very nice, but don’t get too mired in your own words. You might end up with page full of beautiful words devoid of any and all meaning. If you were born to be a poet, write poems.

詩的な言葉も大変結構だけど、やりすぎには注意。自分は生来の詩人だっていうなら、詩を書いててよ。

19. Fics should have flow. One sentence should flow into another more or less seamlessly. Dialogue shall be broken out of the text and have a point. Page up and page down of dialogue is generally just confusing. If your fic doesn’t have flow, you’re doing something wrong.

物語は流れるように進むべき。物語に流れが感じられないとしたら、なにか間違ったことをしてるってこと。



非常に長くなってしまったので、ここで一旦休憩します。


痛たたたっ」と身につまされることも多いですが、いざ小説を書こうという時に、うっかりやってしまいがちな失敗が洩れなく取り上げられていてとても勉強になります。

Fanficは、まさに「修行」でもあります。


後半はまた次回の日記で。

2007年9月10日月曜日

やっぱり大好き熊男!

モルダーがついに「Bear」(熊さん)が好きだ、と公式にカミングアウトしたのを記念して。
(あのインタビューはそういうことよね?)

日本でも有数の(これについてはなんとなく自信を持ってます)熊好きの私としても、この辺で熊男たちに捧げる日記を書いておこうと思います。

っていうか、YouTubeって一度見始めるときりがなくて…。

モルダーのインタビューを漁ってあれこれ見ている間、忘れていたような映像も思い出したりしたものがあるので、またまた自分の「覚書」としての意味も含めて少しリストアップしておきたい、というのが正直なところ。

ということで、日常「熊男」目線で YouTube へ映像を探しに行ったりしない皆さんに、私の偏ったアンテナに引っかかってきた映像をちょっとだけご紹介してみたいと思います。

今回の長~い日記に関しては本当にお暇な方だけ、お付き合いください。
(つまり、誰もいないでしょうね…)

お急ぎの方は、下の方でひっそりと「Slash辞書」を再開しましたので、それだけでもどうぞ。

といいつつ、特にJaredの映像なんかは、皆さん総ざらいご覧になっている方も多いと思うので、今更!ということになってしまうとは思いますが。

また今回の「熊さんランキング」は、私の大好きなお相撲の番付方式でやっていきます。



十両:Jared Padalecki(この子は私の熊番付では、まだ幕内熊さんとは言えません)

ただ背の高いひょろっとした少年だったJared も順調に成長し、しっかり髭も生えるようになってRPSの世界では、最近「JareBear」なんて愛称でJensenから呼ばれることも多くなってきました。(それに対するJensenの愛称はJennyBean。お豆さん…)

そろそろ「Cub」も卒業で、立派な「Bear」の範疇に入ってきたってことでしょうか?

まずは芸能人ポーカー大会でJaredが優勝した(確か…)時の映像


BodogFIGHT


革のジャケットを着て、なかなかセクシーですよね。
でも、まだまだじっと座っていられない感じが、子供です。

お次は、私はこの映画見たことありませんが、Olsen Twinsと共演した


New York Minute」でのShirtlessシーン。


「今日って僕の誕生日だっけ?」なんて最後にぽそっと言ってる、この時のJaredってなぜかうっすら髭を生やしているのですが、まだまだ細い!

そして、これは以前の日記でもちょっと触れたことがあるものなのですが、番外編で。


CW Upfronts 2006


ジャレッド・ジェンセン・トム(Smallville)が三人並んでいる映像はかなり珍しいですよね。
いつもはキュートな若きスーパーマンのトムですが、ドラマの撮影のない間は、完全に立派な「熊さん」になってます。
ジェンセンも髭を生やして頑張っていますが、ごっつい二人に挟まれてると、キュートなJennyBean…やっぱり一回り、二回りかな?小さいですね。
(そして、この映像へのコメントによると、Jared、かなりテキサスっぽい発音になってるみたい…)

最後は、このところ私が引きこもりでいた間に、もう既に皆さんご覧になっていると思いますが、SPNサードシーズンを語るジャレッド。


CW Jared Padalecki Interview Affiliate Party 2007


「セカンドシーズンまで、お兄ちゃんと二人っきりで頑張ってきたけど、サードシーズンは新しい登場人物が出てきたり、だいぶ雰囲気が変わるよ」なんてことをいってますが、可愛い中にもだいぶ大人っぽい顔になりました。

立派な幕内「熊さん」を目指して、今後のさらなる成長に期待します。



小結:Christian Kane

Supernatural RPSのRedneck「熊さん」三役(つまり、あと一歩で大関)と言えば、クリス。

なんなのこれ?という映像にぶち当たりました。


Christian Kane - Hood Surfing


いつもこんなことして遊んでるの?!音声に入っている大笑いしている友達の中にそれらしい声は聞こえませんが、後部座席に実はJensenも座ってたりして…。

上の映像では、顔がよくわからないという方のためには、ちょっと変り種の


Into The West


(このドラマはみたことないので、この数分の映像から想像するに)西部に向かう鉄道を敷くために集められた労働者たちのお話であるらしいドラマのミニシリーズに出演した時のクリスです。
あのおさげは…、インディアンの血が入ってる人みたいな役ってことなんでしょうか?

え?まだ顔がよくわからない?

クリスって茶色の髪にブルーの瞳で、アップになると思わずみとれちゃうような顔をしているのですけど…。

これならどうです?
バフィーのスピンオフ版「Angel」というドラマに出ていた時のクリス。


Angel: Darla and Lindsey
(バフィーは無理だったけど、Angelなら見ることができるのかな…、クリス目当てなら、みられるのかも…)


かなりの男前ですよねー!これで顔はばっちりわかりましたか?

そして最後はやっぱり、


KANE/ ENGLAND TOUR 2007


同じような背格好のChrisとSteveですが、茶色の髪がChrisでブロンドがSteveです。
仲良しの二人の身長は、確か二人とも5フィート10インチくらいだったと思います。
背は高くないものの、がっちりした体格で、なかなかいい「熊さん」体型ではないかと。
Cute hairless bear」ですよね。



大関:Jeffrey Dean Morgan

JDM!もう何も言わなくてもおわかりですよね?
現在の私が彼氏にしたいナンバーワンといえば、ダントツでこの人です。

普段の私は、


Jeffery Dean Morgan」のような


色々なJDMの映像の入ったクリップなどを見て、一人ニヤニヤしていたりするのですが、ほぼ同時期に撮影していたはずの「グレイズアナトミー」と「Supernatural」…、「グレイズ」での可愛い笑顔と比較して、ジョンパパの超渋い「やつれ具合」を目にすると、美人から無理やり引き離されて寒いカナダに連れてこられた挙句、反抗ばっかりする息子達の相手をさせられるのは正直辛かったのかも…、なんて思ってしまいます。

次は、上のクリップにも一瞬出てきていますが、CSIにゲスト出演した時のJDM。


JDM-CSI(CSIもいずれ見なければ…)


この思いっきりブルーカラーな感じ!ぞくぞくしますね!
周りの俳優さんたちに合わせて背を低く見せようとしてか、足を開き気味に、背中を丸めて立っていますが、まだ大きいです。

JDM、OCにもゲスト出演してるんですよね。


JDM-OC(OCも見なきゃならないってこと…?)


このJDM!この髭!まさに「熊さん」!「Beard」です!!
Hiatus中は、Jensen&Jaredの二人も頑張って髭を生やしていますが、まだまだJDMのような本物の大人の男性の髭には届いてません。

そして日本ではどうやら公開されないっぽい映画JAMのカットされたシーン


Jeffrey Dean Morgan Outtake from JAM


共演の子供達と一緒に、JDMが一瞬だけ歌ってます。

そしてなんとか「Tru Calling」に出ているJDMの映像を見つけたい!とあれこれ探していたら、こんなのをみつけました。


Tru Calling/Supernatural Crossover


父ちゃん(Truでの役名だとジェフリー)に「Call」されたTruと、父ちゃんが死ぬビジョンを見たSam!
それぞれがなんとか父ちゃんの死を食い止めようと奮闘する、という編集にしてあるわけですよね!
両方のドラマを見ている私の目線では、なかなか上手く編集してあると思えます。

前々から、Tru役のEliza Dushkuって、Jensenに似てる…って、うっすら思っていたけど、この二人って鼻の形とか唇とか、もちろん強烈に分厚い睫毛に縁取られたドングリ目とか、顔立ちの基本が似ていませんか?(また私だけかな…)
でもこうして二人を一緒に見ると、分厚いお化粧をしていない Dean の方が美人なのに気付きました…。
またもやおそるべし、美形青年Jensen!



横綱:Mitch Pileggi (A.D. Walter S. Skinner)

正直に言います。
ここ最近、既に私の中ではJDMが横綱かも…、なんて思っていたのです。
でも、モルダーことDDの「熊が大好きです!」というカミングアウトに刺激されて(そうだったわよね?違う?)、スキナーさんの映像を復習してみた時、まだ私の中の「お気に入り熊さん」ナンバーワンは、スキナーさんであると実感しました。

この人を見てしまうと、あの大きなJDMが華奢にみえるんです…。


まずは「バタリアン2」に出演した時のスキナーさん。


B級ホラーである映画の内容なんかはもう完全に無視です。

この人は、本当に軍服が似合います。
太い腕をむき出しに腕まくりし、なんと葉巻を咥えて!マシンガンを撃ちまくっている姿ときたら!アメコミからそのまま出てきたみたいですよね。

他にスキナーさんは「Shocker」という完全な三流ホラームービー(私…、スキナーさん目当てに見ました…)の主演をしていたりするのですが、彼の名誉のため、その姿は、マニアな乙女の秘密にしておきます。(とはいえ、そんな映画の中でさえ、彼はセクシーでした。)

スキナー副長官としての「はまり役」を獲得するまで、本当に様々なキャリアを積んできている人なのです。


次は、スキナーさん色々映像。

X-Files: Skinner Just Wants to Live

とにかく私達「熊好き乙女」を刺激するセクシーガイ、スキナーさんは、FBIの副長官なのに、Shirt-off(上半身裸)はもう当たり前!

不必要な着替えシーンの挿入でブリーフ一枚にされたり、謎の病気で意識不明(もちろん病院でも上半身裸)にされたり、セックスシーンがあったり、(モルダーのせいで、…違うんだっけ?)奥さんに離婚を宣告されたり、かと思うと、暴走するモルダーを羽交い絞めにしながらほっぺにキスしそうになったり、モルダーを守るため色んな相手と派手な格闘シーンを繰り広げたり、とにかく大変だったのです。
注:これってSlashの中じゃなくて、全てドラマ本編でのお話です。

上のクリップにもちらっと入っている「Mr. X」(意識を失ったモルダーを肩に担いで小走りで走ることのできる、背の高い黒人のおじさん)とのエレベータの中の格闘シーンは、ドラマ制作スタッフのコメンタリでも「まさに二頭のグリズリーの喧嘩だ!」と言われていました。

スキナーさんこと、Mitch Pileggiは、Stargate Atlantisのセカンドシーズンから、Colonel Caldwell(コールドウェル大佐)として出演しています。
(愛知県に引っ越してきてからSGAは見てないけれども…、サードシーズン以降もまだ出てるのかな…)

最近のスキナーさん、Col. Caldwellの姿を見てみたい方は、

SGA Meet and Greet

をどうぞ、このクリップのスターゲートアトランティスのクルーの紹介の中に出てきます。
本来、背筋を伸ばして(=分厚い胸板を強調して)立っている姿を見るのが理想なのですが、この紹介写真は…、どうしてこれだったんでしょう。


ここまでお付き合いしてくださった方は、たぶんいないと思いますけど…。

熊男』、私がデートしたい!と本能的に、反射的に思ってしまう、とにかく魅力的な男性たちです。

昔から不思議なんだけど、皆はそうじゃないの?(え?私の趣味が不思議なんですか?)



***



謎の書き込み(私が勝手に想像を膨らませているだけですが)に動揺して、ちょっとの間、お休みしていましたが、本日はまたちょこっとだけ、「Slash読みに役立つ用語」をとりあげてみたいと思います。


本日の日記テーマに少しだけ関連して、今回は「声」を現す動詞です。

「熊男」と「声」にどんな関係があるか?あるのです。(私の頭の中だけでは…)


会話文(つまり「 」)の後に続く描写で、英語と日本語の差を明確に感じるのは、

その台詞をどんな声で言ったか

についての形容の仕方です。

日本語の場合、「言う」、「言った」などの基本の動詞に、「囁くように」とか「大声で」とか、動詞を修飾する副詞をくっつけて、詳細な表現を描写することが多いですよね。

これが英語では、ダイアローグ(Dialogue)を示す“ ”の後に、どんな声で言ったか、その声そのものをあらわす動詞を直接つけるのが普通です。

これが可能なのは、様々な声を表現するための動詞の数そのものが非常に豊富にあるからなのかもしれません。

ちょっと言ってることがわかりにくいですか?

上の説明がどういうことか、下にあげた動詞をまず見てみてください。


growl:唸る(犬、熊など)

bark:吠える(犬、熊など)

purr:喉を鳴らす(猫)

hiss:シュー、シーっと音を立てる(蛇)



以上の四つの動詞は、本来、動物の出す音を現しますが、これらの動詞は、小説内で登場人物がどんな声の調子で台詞を語ったかを示す言葉として、本当に多用されている動詞でもあります。

X-FilesのSlashを翻訳し始めて実感したことなのですが、唸る、吠えるなどは、なんとかそのまま直訳で使えるとしても、purr, hiss などは辞書から引用したフレーズそのままでは、文章中では意味をなしません。

ということで、私なりに文章の前後から、登場人物がどんな声で台詞を言っているのかを推測したのが、以下の解釈になります。


growl ⇒ 怒りを表し、相手を威嚇する感じ

bark ⇒ (命令などを)怒鳴りつける感じ

この二つの動詞は、胸板の厚い、深みのある声を持つ男性にはぴったり。
ジョンパパや、スキナーさんの台詞の後にはかなりの確率でこれらの動詞がくっついている、ということになります。


purr ⇒ 甘えたり、満足した気分で囁くように出す声
(マリリン・モンローの声とかがまさにpurrじゃないか、と思ってます…)


hiss ⇒ 怒りを込めて、鋭く吐き捨てるように声をだす感じ
(ハリーポッターに出てくる「蛇語(Parseltongue)」なんかは、まさに、hissだけで話すという感じですよね。)


その他、日本語では、ぶつぶつ、とか、もごもご、なんていう副詞をつけることになる表現にも、大抵の場合、独立した動詞が存在しています。

それも少しだけ例をあげてみると、


sputter:(ツバを飛ばしながら)慌てて話し出す感じ

grumble:(これも熊系のおじさんたちのイメージで)不満そうにぶつぶついう感じ

mumble:もごもご不明瞭に話す感じ

murmur:これも「もごもご・ぶつぶつ」だけど、囁くような感じ

mutter:ぼそぼそ、mumble, murmurよりちゃんと言葉を出してる感じだけど、まだはっきりとは聞こえないような感じ


それぞれの動詞が使われている状況によって、上にあげたのとは全く違う感じの意味を帯びてくることもあると思いますが、とりあえず今思いついた範囲で、表現してみました。

今回取り上げたのも、ごく一例ですが、声の調子を表現する動詞だけでも英語は非常にバラエティーに富んでいますよね。

「国語」というと、漢字の読み書きの勉強で終わってしまう感のある日本語教育。

学校で書かされた作文で、語彙の多様性を求められたり、文法的な整合性を求められたりしたことってなかったように思います。

識字率が高い、というのと、勉強した豊富な語彙を活用して、まともな文章が書ける、というのが同意義語ではない、ということも真実です。

英語圏では、「文法(grammer)」も、「作文(composition)」も大切な国語の授業の一環ですよね。

私こそ、日々いい加減な文章を書いておいて、なにを!と、怒られそうですが、かくいう私も、きちんと母国語である日本語を勉強してこなかったことを今になって深く後悔している人間です。

「文法」そのものを見ても、曖昧さを許容するマージンが非常に大きい日本語なので、一概に英語教育と同じように、とは言えないとも思うのですけど…。

その辺にいる普通のfangirlsが、文章を構成する基本に則った、高レベルの文章を当たり前のように書いている様子を日々目にしていると、日本も、動詞、形容詞、副詞…、なんていうものを多様かつ優雅に使いこなして「文章を書く技」を系統だって教える、ということを始めるべきなのではないか、なんていう危機を感じてしまいます。

次回は、「Slash辞書」の番外編で、私の大好きなSlash WriterであるJeyhawkさんが書いた:

Open Letter To Bad Fic Writers (but the rest of you should read it too)

を取り上げてみたいと思っています。

英語圏にも、Bad FicのWriterは沢山いますが、私が出入りしている周辺のFangirlsは、Slash Ficについてさえも、「私の人生の大切な時間を割くんだから、高品質なものが読みたいの!!!」という固い信念を持っています。

ということで、上に挙げたのは、「いいSlashの書き方」なのです。

お楽しみに。

2007年9月9日日曜日

I love X-Files!

ちょこーっとだけYouTubeを覗きに行って、またまた深みにはまってしまいました。

でも今回ばかりはこの日記を読みに来てくださる方にとっては全く興味の範疇外の映像ばかりに食いついてしまった私。

誰も興味のない話題でも、私の日記なので、私の好きなものを載せていきます!

藤葉’s X-Files などというタイトルの日記を書いているわりに、とにかく日記の第1回目から話題はSupernaturalのことばかりという感じですが、決してX-Filesへの愛を失ったわけではありません。

実は、モルダーことデイヴィッド・ドカヴニー(DD)が、「Californication」という月曜夜10時半からのドラマの番宣で、8月の末くらいから、次々と色々なインタビュー番組に出演しています。

このドラマ、30分の間に4回セックスシーンがあるとかで、ヌードシーンのためにちょっと身体をしぼったらしく、ちょっと若さを取り戻した感じもあるDD。

そういったインタビューの中で、DDは、X-Filesの映画第二弾の制作がいよいよ青信号になった、と告白していて、色んなインタビューのたびに、映画の脚本が既に存在すること、そしてDD自身もその脚本を既に読んでいることをなんかをちらっ、ちらっと告白しています。

内容については、「ここで話したら、訴えられるよ」なんて言ってるけど…。

そんな中で、最高に楽しかったのが、つい先日の9月4日に行われた「この」インタビュー。


ドラマの中でヌードになるっていう話題から、尻が白すぎるってことで、番組のホストのお兄さんとしばらくギャグの応酬をした挙句。
今回のドラマのため「Bronzer」(太陽なしで日焼けしよう!っていう例のクリーム、ローション?)を勧められたんだ、で、それをもらって帰って、でも自分に塗るのが心配だったんで5歳の息子にまず頭からつま先まで塗ってみた、なんていってるDD。

そこから発展した二人の子供達の話題が、ものすごく面白かったです。

すっかりブロンズ色になった5歳の男の子と、8歳の女の子がいるというDD。

性格は、弟は奥さんにそっくりで、お姉ちゃんはDDにそっくりなんだっていうんだけど。

このお姉ちゃんの話題!

DD衝撃告白(藤葉いい加減翻訳)です。

最近の子供って、自分なんかよりよっぽど上手にコンピューターを使うよね。先日は、8歳のお姉ちゃんが、学校のレポートで「Bear(熊)」を調べなきゃならないっていうんだ。
(で、つまりチャイルドプルーフをかけていない?パパのパソコンを借りて調べたみたいね…)

でも僕が後から帰ってきて「Bear」って入れて検索してみると、4つか5つめくらいには、Gay Pornのサイトが出てきて、それはとっても毛深いゲイの男性を特集したサイトなんだよ。(!)

それを「Bear」って表現するんだ?
(このホストのお兄さん、いかにもゲイの知識がないみたいにアピールしてるけど、そのくらいあんただって知ってるでしょうに!)

毛深いからさ。
とにかく頭がまっしろになったよ。
ウチの娘は、たぶん4つ目以降のサイトを開いたりなんかしていないと思うけどね。
娘がそんな毛深い男性をみてさ、「これってどんな種類の熊なの?」なんて。

君(番組のホストに向かって)の古い友達のアンディー・レクターなんかそういう意味では、すごく人気があるよ、彼の場合「Cub(小熊)」って感じだけど、「chubby, hairless bear」(ぽっちゃりした毛のない小熊)だよね。
(そこでスタジオにいるバンドのまさに「Cub」っぽいメンバーがアップにされ…)
彼がシャツを脱いだところを見て見たいね。(!!)

いいよ。CMブレークの時にね。

って…(!!!)完全にDDはBear系」のGay Pornサイトを開いて見てるってことじゃない!

Wincestも読んでるっていう、どこかのテキサス出身のBoysではないけど、DDもかなりのシモネタ&お笑い好きで、調子に乗るとインタビューがとんでもない方向に進んでしまうことは前からよくあったのだけど…。だ、大丈夫なんですか、そこまで言って。

Fandomの世界では、モルダーが、まさに「Bear」と描写されるスキナーさんのことを大好きで、星の数ほど書かれてきたSlash Fanficの中では、その「熊さん」とどんな物凄いことを繰り広げていることになっているかを過去数年にわたって堪能してきた私としては…。

DDも絶対、X-FilesのFanfic、しかもSlashを読んでる!と再度確信してしまいました。

DDが生でテレビに出ると聞きつけてインタビューを食い入るように見ているはずの、X-Files Slasherのお姉さん方(もちろん私も含む)を完全に意識して喜ばせようとしている!としか思えません。(完全に私の妄想?わかってますって!)

Bronzerを全身に塗られた、Miser(守銭奴)の5歳の弟の話もお約束で可愛いですよね。

この子は、古いランチボックスを貯金箱にして小銭をためてて、それがもう170ドルにもなってる。
ある時、100ドル分の小銭を100ドル札に交換してやろうと思ったんだ、そしたら「ダメ!僕のお金をとらないで!」って、「100ドルは100ドルで全く同じ価値なんだっていっても「絶対にダメ!」って。だから100ドル分の小銭を90ドル分(の札)に交換してやったんだ。

ヤツは結局「Downmiser」ってことになるよね。
(この単語は辞書に出てこないけど、「お金を失う守銭奴」みたいな感じでしょうかね?)

全身ブロンズ色のDownmiserだね?


5歳の男の子にとっては、お金は金額よりも、コインやお札の枚数の多さの方が重要視されるっていうところ、これはまさに世界共通の可愛いこだわりですよね。



そしてもう一つ、まだ「Bronzer」の効果(よく通販番組では2週間効果が持続する、なんて言ってますよね?)がまだ続いていて、いい感じに日焼けしたようにみえるDDは「こちら」。

このインタビューでは、ずっと真面目に質問に答えています。


お時間があって、最近のモルダーの姿を見てみたいなんて思ってくださる方は、覗いてみてください。


***


そんなDDのインタビューの影響もあってか、X-Files 関係の新しいビデオクリップもいくつか投稿されたりしています。

そんな最新X-Files映像クリップの中から、これは!という名作をほんの少しだけご紹介します。
(って、誰も興味ないと思うけど…)

「Mr. Brooks」という映画の Trailer の音声を丸々使ったという

Mr. Skinner

というクリップは、音声も映像の編集もX-Filesのストーリーとは全く関係のないものなのですが、(つまりこの映像の中で台詞を言っているように見えても、それは「Mr. Brooks」の映画の音声ということ)スキナーさんの姿を見たことのない方には、なかなかお奨めの姿が色々使われています。

お次はエヴァネッセンスの

Going Under

を使ったMVですが、モルダー/クライチェックのSlashビデオです。
Fanficではよく三角関係になるSkinnerさんの素敵な姿もちらっと…。
そして映像の最後には、伝説の「モル/クラのキスシーン」も出てきます。

それからやっぱり、これもモルダー/クライチェックのSlashMV。

X-Files - Wires

モルダー/スキナーというカップリングも、書かれたSlash小説の数では負けていないものの、ビジュアル的には、やっぱりモル/クラには勝てないようで…。
X-FilesのSlashビデオといえば、本編でキスシーンもあった、モルダー/クライチェックのクリップの方が圧倒的に数が多いです。

モル/クラ派にとっては、クライチェックを殺したのがスキナーさんだったことで、依然としてスキナー=Evil という評価も多いようなのですが、X-Files本編でクライチェックのおかげでスキナーさんが長年どれほど辛い思いをしてきたかを見てきた、スキナー大好き派の私のような人間から見ると、スキナーさんがクライチェックを撃ったシーンというのは、(美形のクライチェックが死んでしまうのはちょっともったいないけど)「よくやった!」と手を叩いて喜んだシーンなのです。


今日はすっかりX-Files三昧の日記となりました!

これから映画の話が本格始動したら、こんな日記も増えてくるのかな…。


***


「Slash読みに役立つ用語」。

ネタは、まだ結構たっぷり拾ってはあるのですが…。

先日の疑心暗鬼をまだ引きずっています。

再開して!というリクエストがあれば、また勇気を出して少しずつ続けてみたいとも思っているのですけど、…。

こんなふうに、日記に書く内容を制限される気分になる日がこようとは…。

ちょっとショック。

やっぱりこの日記も、地下に潜ることを考えないといけないのかしら…。

考えすぎ?

はあ~、とりあえず今日も、「West Wing」のDVDと、またスーザン・ブロックマンに逃避しておこう。

2007年9月8日土曜日

どきどき…

日本でもとりあえず、セカンドシーズンのBox1が発売になって、大喜びしていてもおかしくない私ですが…、やっぱりコメンタリ、入ってないですよね?
(まだケースの外側の説明書きと1枚目のDVDしか確認してないけど)

どういうことなんでしょう?

まさか…、先月発売になった1枚目のDVDのケースに、無理やり入ってた、例の4つのドラマの第一話を収録したDVD、あれが Supernatural のおまけ映像を見たくて!新しいコメンタリを聞きたくて!死にそうな Fangirls への 「特典」 になるとでも?

Jaredが暴走しがちなコメンタリ、翻訳するのが面倒だから、あのおまけDVDでお茶を濁そうとか…。

まさかそんなことじゃないんでしょう?!どうなの?ワーナーさん。


***


そんなこんなで色々なことに疑心暗鬼になってしまった私…。

つい昨夜、4月末の記事に、突然、日本に住むアメリカ人という方から書き込みをもらって、

ひょっとして、何かの嫌がらせのはじまりだったりして…

と、ちょっとどきどきしています。

時々もらう、過去の記事への書き込みは通常「ものすごく嬉しいこと」なのですが…。

日本に住んでるスーパーナチュラルの大ファンのアメリカ人が、私の日記に書き込み?
日記の文章に英単語が混じっているのを見つけて、純粋に日本で Supernatural のことを語れる仲間を見つけた!という嬉しい気持ちで書き込みをしてくださったのなら、私としても、嬉しいことなのですけど。

昨夜の書き込みは、匿名(名無し)で、しかも書き込んでくれたのが、よりにもよって番外編の X-Files の妄想日記の回で…。

4月に限らずですが、Slashの話題だって満載のこの日記…。

この書き込みをどうとらえておけばいいのか、本当にわけがわからなくなっています。

考えすぎ?

うん、きっと考えすぎなのだと思います。

アメリカ人のFangirlsの長~い英語の日記を毎日読みに行っている日本人の私が存在する以上、日本人のFangirlの長~い日本語の日記を読みに来るアメリカ人がいたって、不思議じゃないのかもしれないけど…。

かなりシモネタよりの「Slash辞書」なんかを始めたところでもあるだけに、その方が私の日記の内容になんらかの「あてこすり」を表明しているのだったら、と、ちょっと心配になってしまって。

昨夜書き込みしてくれた「あなた」。
単純に私の日記に共感して、一言気持ちを表明しておこうと書き込みしてくれたのなら、こんなふうに日記で疑念を表明したりして、ごめんなさいね。

でも、日本人でも読むのが大変だと思われる文字だらけのこの日記を、本当に「読んで」コメントしてくれたのなら、もう一度、新しい日記に書き込みしてみて!お願い!(英語でもOKですので)


***


と、疑心暗鬼になってばかりもいられないので。

昨日は、スーザン・ブロックマンの翻訳版の文庫をさらに2冊みつけて、大喜び。

予約しておいた SupernaturalのセカンドシーズンのBox1を受け取った TSUTAYAでは、

「デッドゾーン」:サードシーズン6枚目(サードシーズンって6枚しかないの?)

しばらくお休みしていた「デスパレートな妻たち」:セカンドシーズン6~9枚目まで計4枚

そしてずーっと半額対象になるのを待っていた、「West Wing」:フォースシーズン1~3枚目

トータルで8枚借りて来てしまいました。


また、一日が24時間しかないってことを忘れてしまったみたいです。



***



ちょっと「疑心暗鬼」にとりつかれてしまった本日、「Slash辞書」はお休みしておきます…。

2007年9月6日木曜日

読書感想:Suzanne Brockmann

SPN-Harlequinに嵌りまくっている私ですが、まだ本物のハーレクインノベルは読んだことがありません。

でも、本物のハーレクインを書いていることでも知られる

Suzanne Brockmann」の「トラブルシューター」シリーズ。

それを先日、日記にもちらっと書きましたが、ヴィレッジブックスから出ている翻訳版の文庫を2冊と、原書のペーパーバックを2冊、買ってしまったのです。

本来、この「トラブルシューター」シリーズは、頭からじっくりと読んでいきたいところではあるのですが、関東に帰るまでは通販で本は買わないと決めているため、とりあえず名古屋を回って手に入ったものから、もう読んでいってしまうことにしました。

一応、一冊一冊読みきりになっているし。

これが…。

おもしろいったら!!!

今回読んだシリーズ三作目となる「氷の女王の怒り」(原題「Over the Edge」)の文庫の帯には、

「人質救出のため、死地に向かった男と女。
その胸に秘めたのは
告白できない切ない愛…」

なんて、私の読書向けの嗅覚をまったくもって刺激しない、まさに「ラブロマンスノベル」的な煽り文句が書いてあるのですが、そんな妨害(?)に負けずに読んでよかった!

米海軍特殊部隊SEAL第十六チーム「トラブルシューター」

テロ、だとか、戦争、だとか、特殊部隊、だとか…、

軍や政治に絡んだ難しいテーマだったりするのだろうか…、


文庫の厚さも3cmくらいあるし…、

Slash読みでかなり体力使ってるから初めての作家さんのお話は気楽に読めるものでないとなー

なんて、買ってきたのはいいものの、枕元に積み上げたまま、しばらく放置してあったのです。

読み始めてみると、さすがにハーレクインの人気作家、というべきか、物語の枠組みをなしている重たいテーマは、けっして読者の負担になるほどではなく、ほどよい緊張感のエッセンスになる程度で、読者(私)が読みたい!と思う、不器用な主人公達の恋愛模様が、ものすごくSlashを読んでいる時の感覚に近い)非常に親しみやすい文体で語られていきます。

毎回、3つの恋物語を追いかけていくことで有名らしいこの「スーザン・ブロックマン」のシリーズですが、今回主役の

スタンリー・ウォルコノク
(SEALシニアチーフとしての仕事の腕前はそれこそ一級なのに、恋愛には超不器用、ハンサムとはいえないけどものすごくいい身体をしている、という、まさに私好み。目当ての女の子の好みが「ラッセル・クロウ」だと聞いて、む?自分にも可能性が?なんてちょっと思ったりするタイプ…といえば、私がこの人を大好きになるのも分かってもらえそう)

二つ目の恋の主役の

ロジャー(サム)・スタレット
(SEAL第十六チーム所属の中尉。長髪、仕事の流れによって髭を生やしていることも。これまたものすごくいい身体をしていて、テキサス出身ということで頻繁にそのテキサス訛りのことが描写され、割と誰からもカウボーイ扱いされてます)

上の二人に限らず、とにかく鍛え抜かれた精鋭の米海軍特殊部隊がシリーズの主役ですから、他のメンバーも、体格が良くて、人が良さそうな男性がごろごろしている、ということになって、…。

ちゃんとシリーズが本屋さんに勢ぞろいしている内に、読めばよかった!

お取り寄せしてでも、シリーズを全部集めるべきなのかも。

カミングアウトしているキュートなゲイのFBI捜査官「ジュールズ・キャシディ」という人が出てくるという噂を聞きつけ、彼を目当てに集め始めた「トラブルシューター」シリーズ。
今回もジュールズは、ほんの脇役としてとても可愛い姿と可愛い性格を垣間見させてくれはしましたが…。

それ以上に、こんなにいい男ばかりがこんなに大量に出てくる話だったなんて。

このシリーズはハーレクインではないのだけれども、女性向けの「ラブロマンスノベル」というものがこんなに面白いものだったなんて、まるで知らなかったし、完全に見くびっていました。

そもそも SPN-Harlequinにこんなにどっぷりとはまり込んでいる時点で、この系統の小説を楽しく読めるはずの自分の素質を「押して知るべし」でした。

この勢いに乗り、続けてシリーズ五作目となるらしい「知らず知らずのうちに」(原題「Into the Night」)を読んでしまおうと思っています。さらに勢いがつけば、原書のペーパーバックも…。



***



今回もほんのちょこっとだけ「Slash読みに役立つ用語」を。

今回読んだスーザン・ブロックマンの小説に出てきた、テキサス出身のサム・スタレットのことを

「南部出身の田舎者」というような表記に「レッドネック」とカタカナでふりがながしてあるのを目にしたもので、今回は「Red neck」から。

ハリウッド生活も随分長くなったのに、いまだに

(本人曰く)「疲れたり、酔っ払ったりすると…」、

(でもFangirls曰く)「サムを演じてその台詞を言ってる時でさえ」

テキサス訛りが出てしまうというジャレッドは、Slashの中では、まさに田舎者:「Red neck」なんて表現されることもあります。

映画やドラマに出たりせず、Kaneの音楽活動に集中している時のクリスも長髪にWifebeater、擦り切れたジーンズ、カウボーイハット&カウボーイブーツという姿で「カントリー」を歌う歌手という、完全なRedneckとしてSlashに登場することが多いです。

どうして「赤い首」が田舎者を現すか、というと、年中屋外で仕事をしている農家の男性は、一年中日焼けで首が赤くなってる、という連想から生まれた言葉なのだろうと私は思っているのですが、もし間違っていたらごめんなさい。

これが「Red-handed」(赤い手)になると、「現行犯で」という意味になりますよね。

殺人現場に真っ赤に血に染まった手をして立っていたら、まさに「現行犯」ですもんね。

とはいえ、この「現行犯(Red-handed)」はなにも殺人の現行犯だけではなくて、「浮気」などの現場を押さえられたりする場合なんかにも、普通に使われています。


つい先日読んだ、これまたSPN-Harlequinの作品の中に、またジャレッドの描写で

Country bumpkin」(これも田舎者という意味ですね)

なんていう表現が出てきたのをみて、

ここ最近、お気に入りの作家となっている Jeyhawkさんの現在はちょっと連載休止中のお話:


Taking A Vacation In Bumfuck, Texas


というお話のタイトルを思い出しました。(これって日記で紹介したことありましたっけ?)

bumfuck」=(bum尻+fuck)ということで、辞書にはまず「アナルセックス」なんて文字通りの訳も出てくるのですが、この言葉には「とんでもない田舎(ど田舎)」という意味もあって、Jeyhawkさんのお話のタイトルは、もちろん上記二つの意味両方にかけているともいえます。

このお話、お父さんの死後、大きなテレビ会社を受け継いだ若社長のジャレッドが、テキサスのとんでもないど田舎で車が故障するという不運に見舞われたものの、超ゴージャスな地元のメカニック、ジェンセンを紹介され、本来の休暇の予定をキャンセルして、車が直るまでジェンセンと一緒に過ごすことになる、というもの。

一話が(ジャレッドの休暇の)一日分に相当するようなつくりになっていて、タイトルからも約束されているとおり、「bumfuck」の二つの意味に則った、とってもホットなお話なのですが、残念ながら、常に新しいアイデアに襲われて新しい話を書き始めてしまう超多作な彼女であるため、現在は、連載休止中となっています。

連載の再開が待たれます。


しばらく連載休止中となってる私のファーストシーズンの妄想日記もその内に…。

2007年9月4日火曜日

リハビリの波がまた…

今日は、ファーストシーズンの妄想日記をいい加減再開しようかと、Slash読みを我慢して、

再び「Dead Man's Blood」から、「Salvation」、「Devil's Trap」まで、

3話立て続けにエピソードを見た後、日記を書き始めたのですが、どうしても考えがまとまらず、諦めてしまいました。

最後の2話は、15分刻みくらいで、細かく日記を書くことにでもしないと、どうにもならないのかもしれないです。

父ちゃん&サム vs. ディーンという構図から、妄想が溢れすぎて、というか、クリプキの台本の感情描写が詳細すぎて、実は、

「これって私が妄想を働かせてるわけじゃなくて、実は見たまんま?!」

なのかも…、ということは、別に私が妄想日記を書くまでもないってこと?

なんて、実はこれまで、このファーストシーズン最終話(前後編)については、なんども妄想日記を書き始めようとしながら、そのたびに、弾きかえされているような状態です。

あふれ出す思いを綴ってこその妄想日記なので、無理やりこじつけで書いても意味がない…、ということで、なんとか自分の中で消化できるまで、もう少し粘ってみようと思っています。

といいつつ、セカンドシーズンのBox1が発売になってしまいそうなことに焦っているのかも…。

何が発売になろうと、私が勝手に書いてる妄想日記とは、全くもって無関係であるにも関わらず、なぜか妙にもやもやと気になってしまいます。



***



なんて、うだうだと、「自分でも信じられないけど、妄想日記が書けない!でも何かを書きたい~」 ともはやなにかの禁断症状のように唸っているうち、再び、うっかりと例の某 Fanfic のリハビリに手をつけました。

今回のサブタイトルは

「妻の朝帰り」 (相変わらずのセンスのなさ…)

前回ほどではないものの、また少々NC-17気味で、UPしたものの、また数日は、更新分のリンクが繋がらないかもしれない、という…。

なぜ副長官室のリンクは一発で繋がらないのか…。

でもあと、2,3話で、たらたらと続けてきたこの Fanfic リハビリにも、エンドマークがつけられるのではないか、というような気配を感じることができるようになりました。

どなたか、この Fanficのジャンルをご存知の方に読んでいただいて、さらに感想をいただくことができれば…、なんて夢も持っているのですが、たとえご存じない方でも、「読んでやってもいい」という方が一人でも現れればありがたいことです。

日記書きと、Slash読みを少しセーブして、一週間くらいぶっ続けで文章書きの練習をしてみようか、なんていう風にも、最近思っているのですが、SPNセカンドシーズンのDVDが発売になったりすると、また浮かれてそんなことも忘れてしまいそうです。



***



今回の「Slash読みに役立つ用語」は、仕草を表すフレーズをほんのちょこっとだけ。


「give someone the finger」

「flip someone the bird」

「flip someone off」


上の3つのフレーズ見たことある、という方いるでしょうか?

間に入っている someone は、もちろんこの仕草を向ける対象によって、「him」 とか 「her」に変わるわけです。
(あまり女性に向けてこの仕草をするシーンは見たことありませんが…威勢のいいお姉さんが咥えタバコでむかつく男に向かってこの仕草をしたり、なんていうシーンはどこかで見かけたことがあるような気も…)

一番上の 「give someone the finger」 というフレーズを見て、「あ、あのことかな?」と思い当たった方もいるかもしれませんね。

単なる「指」ではなくて、「あの指」と指定しているこの感じ。どうですか?


そうです、あのとんでもなく下品な仕草であると認識され、多分テレビ画面上では、放送禁止とされることも多いのではないかと推測される、

「中指を立てる」仕草です。

上記以外でも、もちろん 「middle finger」という言葉を使って


give (raise, show 動詞は様々に代えられます) someone a stiff middle finger


なんて、あからさまに言い表すこともできるわけですが、

Slash内では、上記の三番目の 「flip him off」 という一番さりげないフレーズが、もっとも頻繁に(それこそさりげなく)使われているかもしれません。

作家さんによっては、それこそ「ちょこっとムカツク」程度の感情を表明するため、繰り返しこの仕草が出てくることがあって、現代アメリカの男の子の友達同士の間では、ほとんどなんということもなく活用&多用されている仕草なのかも、と思うこともしばしば。

私は、Supernatural Slashデビュー直後、二番目の 「flip someone the bird」 がそういう意味であることを知った時、「へえ~、こんなフレーズが、そんな意味に!」と、とても驚いたことを鮮烈に記憶しています。
(FBI勤務の大人の男性達ばかりが出てくる X-Files Slashで、この仕草が出てくるところを読んだことはほとんどなかったように思えるので、こういった仕草の表現は新鮮に感じたのです。)


またまた日常全く使えないフレーズの紹介となってしまいましたが…。


とかくお行儀の悪い男の子達ばかりが出演している 「Slash」 を滑らかに読んでいくには、とても役立つフレーズ、ということで、お許しください。

2007年9月1日土曜日

ご存知でしょうが…Slash読んでます。

えっ?もう9月なの?

8月頭の Jason Mann のライブに SteveJensen が姿を見せたり、髭面のJ2 が抱き合ったり、TCAの会場に Jared が姿を見せたり、セカンドシーズンの「Bloopers」がちらちらとネット上に漏れ出したりして、セカンドシーズンのDVD Box発売を前に、世界中の Fangirls の間になんだか浮き立った感じが伺えますが…。

そんな世界中の少女達の興奮をよそに、私は相変わらずかなり引きこもり状態で 「Slash」 読んでます。

既に病気…かなー、とも思うこともありますが、無職で家に閉じこもっていられる現在の状況をフルに活用して、長年培ってきた僅かな英語力を低下させないための 「修行」 を自分に科しているのだと自分に言い聞かせつつ、今日もSlashを読む私なのです。

最近の一番のお気に入りは、なんといっても SPN-Harlequin

このチャレンジに投稿される作品は、私のツボにしっくりとはまり込むものが多くて本当にたまりません。

Reel_SPN(映画を元ネタにしたチャレンジですね)の主催者が非常に厳しい締め切り制限を設けて、

「ある一定ラインの期日を超えたらコミュニティへの投稿を禁止する!」

なんて言ってるのと対照的に、

SPN-Harlequinの方は、

今後いつまででもこのコミュニティへの投稿は受け付けるので、どんなに長くなっても、どんなに遅くなっても全く構わないから、それぞれのペースで書きあがったらいつでも作品を投稿して。

なんて、大人の対応を見せてくれていて、一応8月31日をもって公式にはチャレンジとしての締め切りは迎えたものの、今後も引き続きまだしばらくは新しく投稿されるSPN版「Harlequin」を読んでいけそうで、有難く思っています。

皆、RL(Real Life)でのそれぞれの忙しい事情を抱えつつFandomに参加して楽しもう!と思っているわけで、RLでの厳しい規則をFandomにも適用しようとするReelのmodsの意固地な姿勢にはちょっと違和感を覚えていたところだったので、ホッとしました。
だって、せっかく書き上げられた名作を、お友達になってない作家さんの作品だったり、自分が出入りしているコミュニティーに投稿されなかったことで読み逃がすことになったら、とっても残念なことです!といっても映画音痴の私は、まだほとんどReel_SPNの作品を読んではいませんが…。

とまた愚痴っぽくなってしまいましたが「お奨めSlash」です。

最近は「お奨めSlashのご紹介」というよりは、私の「覚書」のようになってきましたが(これでも読んだSlashを全部日記で取り挙げてるわけじゃないのですよ!)最近読んだものから少々(これでも!)ご紹介します。

(この日記を読みに来てくださる皆さんに、暇人の私と同じペースでSlashを読めなんて言ってるわけでは、決してありませんから、私がどんなに大量にSlashを読んでいようと引かないで、いえ、あまり気にしないでいただけますよう、お願いいたします。)

まずはやっぱり SPN-Harlequin から。


The Dallas Deception」:Word count: 25,000語


うーん、このお話!好きです。

Harlequin を元にしているということで、もちろんここに投稿される全ての作品がAU(Alternative Universe)ではあるのですが、このお話のキャラクター設定も絶妙にうまい!です。

法律事務所のアシスタントとして働いているJaredは、とある誤解から、同じ法律事務所で働いている超エリート弁護士Jensenから「恋人のふりをしないと、君の秘密をばらす…」というBlackmail(日本語で「脅迫」とか「ゆすり」っていうとちょっとキツイ感じになりますね)を受けます。

Jensen に誤解を与えることになった、Jaredが育ってきた家庭環境の設定とそれを必死に隠してなんとか普通の生活を送ろうと努力するJaredの様子が痛ましいほどで、読んでいるうちに「Jensen、Jaredはそんな子じゃないの、全ては誤解なのよ!」なんて涙ながらに訴えたくなったりしてしまいます。

最後はもちろんハッピーエンド(しかもJensen受…)で大満足の読み終わりの幸福感です。


次もHarlequinから、


Nothing Without You」:Word count: 13,000語


Harlequinチャレンジは、AUの設定ばかり、と上で説明したばかりですが、このお話は、ほぼ通常のRPSの設定と言ってもおかしくないくらいに現実の設定がたっぷり盛り込まれています。

ということで、このお話では Supernatural というドラマに出演しているJ2が主人公です。

ちょっと違うのは、新進気鋭、今まさに上り調子、一番の注目株の若手俳優である「Jared Padalecki」に対して、「Jensen Ackles」は、(年齢こそ上であるものの)ダラスで発掘されたばかりの「ぽっと出の新人」であるということ。
JaredもJensenも現実の二人の姿からすんなり想像できる、すごく納得できるキャラクター設定になっていて、明らかに現実とは違う設定でありながら、すごく真実味があります。

このJensenがものすごく可愛くて!

このJensen、普段は眼鏡をかけていて、どうやら服装もぱっとしないみたいなのです。
(下がってくる眼鏡を押し上げる、という仕草の描写が何度も出てきて「可愛い!」の…。)

このお話の中で、Jensenはこれまで芸能界に全く縁がなかったということになっているため、ChrisやSteveもJaredの友達という設定になっているのですが、

シャイで、大勢の人の前では気後れして、端っこに隠れていようとするJensen

のために、JaredはこっそりとSteveたちにJensenの面倒を見てくれるように指示したりして、芸能界での先輩として「お兄さん」っぽくJensenの世話を焼くJaredがまた妙に素敵です。

一目で「Chemistry」を感じて以来、案の定「普通の友達のライン」を超えるほど仲良くなってしまったJared&Jensenの二人ですが、CWの悪~い女社長の差し金で、二人の中は不本意にも裂かれてしまいます。

この二人、どうなっちゃうの??!!

ご心配なく、これももちろんハッピーエンドです。

このものすごく可愛いJensen が出てくるお話を読んだ後、「Bloopers」で、「No!」なんて可愛くJaredに訴えかけるJensenを見てしまったわけで…、私の頭の中がとんでもない妄想に駆られてしまったことは言うまでもないことです。


そしてまたまた Harlequinチャレンジから…、


A Twisted Proposal」 word count: 17,015語


テキサスの英語教師(つまり国語ってことですね)のJaredと、Jaredが勤める男子校の卒業生でもある、アメリカを代表するような大きな石油会社の社長であるJensen のお話。

学校にシェイクスピアなんかの文学を実地で勉強するための「劇場」を作って欲しい、という企画提案のデータを、大金持ちの卒業生 Jensen に渡したはずのJared。
学内のバスケコーチでもある友達Chadのおかげで、Jaredが日々悶々と、超ホットな大金持ちJensenに対する妄想を小説(なんと9万2千語)として書き綴っていた、その原稿のデータを!なんと、手違いでJensen に渡してしまうことに…。

自分の性的嗜好を必死に隠し続けているJensenと、自分が書いた「妄想小説」なんていうとんでもないデータがJensenに渡ってしまったとは知らないJaredの間で、思いもよらない事態が展開していくことになります。

私の好みとして、先に挙げた二つのお話ほどのインパクトはありませんが、(と思いつつ読んでいったら…、やっぱりJared受でした…)なかなか面白いお話になっています。
(こちらにはSmallvilleのトムがかなりいいキャラクターで出演しています。マイキーもちょこっとだけ…。)



そしてHarlequin以外からも一つ、

SPN RPS のお話では、作家さんによって、J2の周囲を飾る脇役の採用の好みがかなりわかれます。

JensenがSupernaturalの前に共演していたことと、CWのイベントなどでJ2とセットで扱われることの多い、「Smallville」の主演の二人、トム・ウェリングとマイケル・ローゼンバウムは非常に人気の脇役であるといえますが、

最近、とみに人気が高まって来ているのは、Jensen のミュージシャン友達である、Christian KaneSteve Carlson です。

この二人は、Kane という、Chris 主催のバンドを一緒にやっていて、Kaneのイギリス公演の仲良し珍道中などの映像もYouTubeで見られたりすることから、Chris と Steve をカップルとして登場させ、Jensenのことを可愛い弟分(二人ともJensen より4つくらい年上なんですよね?)として溺愛するという設定もだいぶ増えてきています。

まさにその設定で書かれたのが、


Melting the shattered pieces together
(全10章のうち、現在6章まで投稿された…と思ったら、今7章がUPされていました!すぐ読まなきゃ!)


このお話を書いた、incompletework2 という作家さんは、これまで「Tattoo AU」(刺青ですね)なんていうちょっと異色の長いシリーズを書いてきている人です。
(このシリーズは登場人物が、Tom&Mikey、Sandy&Chad、Chris&SteveとほぼJ2の友達総出演という感じで、「刺青」なんていう物騒なテーマのわりに、なかなかほのぼのといいお話なのですが、これまで日記で紹介するのはためらっていました。CW RPSの投稿サイトなどにずっとシリーズが投稿されてきていたので、ひょっとしたら読んだことのある方もいるかもしれませんね。)

今回この作家さんのお話で初めてご紹介することになった「Melting…」は、実は、ある意味、Chris&Steveが主人公といってもいいお話です。

Chris、Steve、そしてJensenの三人は同じバンドのメンバーで、日常はバス(といっても、トイレどころかバスルームまでついてるかなり豪華版)でライブの場所を転々と移動しながら暮らしています。

このバンドの用心棒が、大っきなJared(笑)。(このJared、無骨で無口な感じでものすごく好きです)

そしてバスの運転手が、Jeff(JDM)です。

ChrisとSteveはお互い惹かれあっていながらも、(ストーリーにははっきりとは出てきませんが)過去に一度、破局しているようで、ちょっとギクシャク中。

眼鏡をかけた音楽オタク(geek)という設定のJensenは、ゲイであることが不本意にも公になってしまったことで、過去に酷い事件に巻き込まれたことがあるようで、この子がまたものすごく可愛いのだけれども)心に大変な傷を抱えていることがわかります。
(あれ?…、眼鏡を押し上げる描写って、こっちのお話だったかも…)

Jaredは、頼れる用心棒で、少しずつJensenに惹かれてきていますが、Jensenの心の傷に阻まれて上手く関係を進めることができず、また自身も実は健康上の小さな問題を抱えていることがお話の中に出てきます(このJaredの健康上の伏線が後からなにか表面化するのか、ちょっと私的には冷や冷やしているところ)

運転手だけど頼れる大人のJeffは、過去にChrisとなにかあったみたい…。

ChrisとSteveの間の感情のいざこざに並行して、Jensenの心の傷についての追及と、次第に惹かれあうJensenとJaredの間のお話が進んでいくという感じの構成になっていて、可愛くて可哀想なJensenにまた!なんともいえず心を締め付けられます。

上にも書いたとおり、現在第7章がUPされたところでまだ完結していませんが、とってもいいお話なので、ChrisとSteveの出てくるRPSが読んでみたいという方には大変お奨めの一品です。


相変わらず、Slashを語りだすとキリがありません。

九月に入ったところでいい加減、ファーストシーズンの鑑賞妄想日記を仕上げてしまいたいとも思ってはいるのですが、まあ、焦らずマイペースでやって行きたいと思っています。



***



今日の、「Slash読みに役立つ用語」は、「薬の名前」に関係した用語を少しだけ取り上げてみたいと思います。

Slashに最も頻繁にでてくる「身体の具合が悪い(sick)」状況といえば、なんといっても

二日酔い」:hangover でしょうね。

この二日酔いについては、最近読んだSlashで、Under the weather なんていう表現が出てきました。

Are you all right? You look under the weather.」(大丈夫?二日酔いみたいだけど)

なんていう感じで。

これは、「船に乗っていて天気が悪くなる」と、「船酔い」して、「気分が悪く」なる、気分が悪くなるといえば、「二日酔い」という連想からできた言葉のようです。
(このフレーズは、二日酔いではなく、普通に具合が悪い場合にも使います)


二日酔いの症状といえば、代表的なものは

頭痛」:headache ですが、

二日酔いの朝、Slashの登場人物たちが、とりあえずバスルームのMedicine cabinet から取り出して飲むのは、

Tylenol という薬です。

これは「アセトアミノフェン系解熱・鎮痛剤」で、ちょっとした風邪をひいたり(catch a cold)、インフルエンザ(flu)にかかって熱が出たり(run a fever)した時なども、このTylenolという薬とオレンジジュースを飲んだりして安静に寝ている、なんていうシーンがよく出てきます。
(この文、「ルー語」みたいになってますね…)

高熱の場合には 「Oh, you're burning (out)!」 なんて表現することもありますね。

インフルエンザを表す「flu」という単語(本来の influenzaという言葉は日常ほとんど使われないようです)は、日本語のインフルエンザよりも風邪に近い感覚で使われ、

お腹に来る風邪のことは、「Stomach flu」なんて呼ばれて、Slashにもよく出てきます。

風邪で咳がひどくなった時に飲むのは、Codeine syrup(咳止めシロップ)。

同じ痛み止めでも、

Advil:「イブプロフェン系の鎮痛解熱剤」となると、

市販されている薬の中では、ちょっと強めになるようで、喧嘩などで殴られたりした後の痛み止めとして飲むシーンが出てきたのを見たことがあります。

二日酔いでも、テキーラやバーボンなど、強いお酒を浴びるように飲んだ翌日苦しめられるのは、頭痛よりも吐き気(nausea)だったりしますよね。


注:この後、セカンドシーズンのネタバレが少し出てきます。


「Playthings」で、泥酔したJaredが翌朝便器を抱えているシーンが出てきましたが、この「便器を抱えて吐く」というフレーズもSlashでは二日酔いの描写でよく出てきます。

今回ネットに出てきた「Bloopers」の中で、車の中でJaredにおならをされたJensenが

最初は 「He’s too busy relieving himself.」 (彼ったら、おならばっかりしてて、まともに仕事しないんです。注:藤葉妄想訳)なんて笑顔でコメントしてたものの、次第に匂いが充満してきたのか(Jared!!)

I’m gonna throw up!」(俺、吐きそう) なんて弱音を吐いていましたが、

嘔吐(vomit)の時に飲む薬としては、これはひょっとしたら処方箋が必要な薬かもしれませんが、

Phenergan という、「吐き気止め」が、上に紹介した「The Dallas Deception」というお話の中に出てきました。


SPN RPSのお話の中では、この薬が出てきたのをあまり見たことはありませんが、アメリカ人というと、日常のちょっとした悩み事についても、何かにつけて精神科というか、カウンセリングなどに相談するというイメージがありますよね。

スティーブン・キングや、ジョナサン・ケラーマンなどで普通に出てくる(キングでは、名前がちょっと変えてあったかも…)

Valium などは、日本人の感覚からはとても考えられないくらい気軽に飲まれている「精神安定剤」です。


ということで、今回は、ほんのちょっとではありますが、Slashに出てくる「薬の名前」でした。

あまり参考にならなかったかな…。