2007年9月19日水曜日

Slash読んでみませんか?

最近、こればっかり言ってる気がしますが、スーザン・ブロックマン、面白いんです。

近場で入手できた「SEAL、チーム16」のシリーズの翻訳版4冊(シリーズ2~5冊目)をあっという間に読み終わり、あと二冊買い置きしてある原書ペーパーバック(シリーズ9&10)は、関東に帰ってからゆっくり読もうと思っていたものの、案の定我慢できずに 9冊目の「Breaking Point」を読み始めてしまいました。

この9作目「Breaking Point」は、翻訳版で読んだ

三作目の「氷の女王の怒り」(原題「Over the Edge」)と、

四作目の「緑の迷路の果てに」(原題「Out of Control」)に

それぞれ脇役として登場し、この先になにか展開がありそうだと思わせてくれた4人のキャラクターたち(バガット&ジーン、モリー&ジョーンズ)が物語の中心的役割を演じていて、シリーズものに嵌りやすい私のような読者の心をまさに鷲掴みしてくれています。

現在、3分の1弱というところまで読んだところですが、ついに可愛いジュールズ・キャシディ(FBIのゲイの捜査官)にもなんらかの恋の展開があるのではないか、とドキドキしているところです。

ジュールズのエピソードを楽しみにこのシリーズを集め始めたというのに、まだ一度もジュールズのエピソードを読めないなんて!(にも関わらずこんなにこのシリーズのとりこになるなんて!)

微妙な不達成感はあるものの、まあ、今後の楽しみとしてマイペースで追いかけていきたいと思っています。



***



お相撲もやっているし、スーザン・ブロックマンの小説にはほとんど中毒症状を発症しているし、なかなか思うように時間はとれないものの、ちょこちょこと相変わらず Slashも読んでいます。

とはいえ、このところはあまり新しい話には手を出さず、連載で追いかけている作品の続きだけを拾い読みするという感じでした。

それにしても最近、追いかけなければならない連載モノがすごく増えてしまって…。

以前は、連載モノはエンドマークがついてから一気に読む派だったのですが、SPN Slashもしだいにジャンルが成熟してきたということなのか、かなり長く続くお話も多くなってきて、シリーズモノも連載が始まったところから追いかけていかないと手に負えないという感じに。

ということで、今回は、最近新たに読み始めてしまった続き物と、久々に完全かつ全開のNC-17を一つご紹介してみたいと思います。


一つ目は、「Snapshots」。

作者の現状の途中経過の見込みでトータル9万語にもなりそうというお話です。

このお話にトライしてみようという方は、まずぜひこの「Full cast with photos」をチェックしてみてください。
主要な登場人物の写真とともにそれぞれのキャストの説明が添えられていて、お話を読み始める上での助けになってくれます。

まだプロローグと、第一章がUPされたところで、ジャレッドもまだ登場していないという、まさに物語は語られ始めたばかりという感じですが、このまま現在のレベルで話が進んでいけばかなりの名作に仕上がりそうな予感がしています。

最近偶然なのかどうか、シャイで、普段は眼鏡をかけていて、心に深い傷を抱えたジェンセンという設定によく出会うのですが、今回もそうした設定の全てを備えたお話です。
上記の設定が揃うと、非常に可愛いジェンセンが出来上がることにもなっていて、通常はAngstを好まない私がついつい「泣かされる」と知りつつ読み始めてしまう、大きな要因ともなっています。

幼馴染のソフィア(レズビアン!)と一緒に、なんだかとっても辛いことがあったらしい故郷を出て、カリフォルニアへとやってきたジェンセン(ゲイです…)。
このソフィアのキャラクターが最高です。
新しい土地で出会った友達という設定の、クリスやスティーブもいい味を出していて、今後の展開がまさに楽しみなお話。



次は、「Love and Fishing」。

作者はSassKitten。

この人の書くお話は大好きなのですが…、毎回そのシーンになると 「ああっ、そっち??」と肩すかしを食うことが多くて…、日記での紹介を省いてしまった作品もあるという作家さんではあります。

今回も、ジャレッドのキャラクターの可愛さを考えるときっと最終的に出てくるそのシーンはそっちかも…という、うっすらとした予感は感じていますが、それを割り引いても、とてもいいお話です。

ことにジョアン・フルークの「ハンナシリーズ」が大好きな私としては、Bakeryを経営しているジャレッドが出てくるというだけで、どうにもたまりません。

日本語でベーカリーというとパン屋さんという印象があるような気がするのですが、(これ私だけの印象なのかな?)英語のBakeryは、クッキーやケーキなどを中心にした品揃えで、カフェのようにイートインできるお店という感じ。
町の老人がたむろして、お茶をしながらずっとゲームをしたりしてる雰囲気もあります。

このお話にでてくるジェンセンもなにか心に傷を抱えていそうなのですが、天真爛漫なジャレッド(しかも仕事でクッキー焼いてるのよ!)に出会って、どんな風に心を開いていくことになるのか、展開がとても楽しみです。


そして最後は、やっと読みきりで 「Sweeter the Fruit」 Word count: 2,815語

まさにヤッてるだけのPWPという、完全なNC-17で、しかもペアリングは、

Jared/Jensen/Jeff

そして警告しておきますが、「誰も書いてくれないから、ついに自分で書いちゃった」という「二本差し」です。(これわかった人いるのかな?)

Threesomeでは、なかなかいいお話がなく、さらにJeffのキャラ設定に関して、私は個人的にかなり厳しい基準を持っているので、Jeffが出てくるお話にはめったに合格点をつけず、すなわち日記で紹介することも少なかったということになるのですが、このお話、Jensenを文字通り間に挟んで、JaredとJeffが縄張り争いをする、という、なんとも素敵なお話になっています。

今回ばかりは、文句なしに合格です。


ああーっと、そろそろ通院のための支度をしなければなりませんのでこの辺で。


今回、「Slash辞書」はお休みしますが、お時間のある方は、今日ご紹介したSlashを実際に読んで、これまで「Slash辞書」でご紹介してきたフレーズや単語をいくつ見つけられるか、なんていう作業にチャレンジしてみるのも面白いものですよ。

14 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いつも楽しく読ませて頂いております。紹介されるslashを読んでみたいのですが、英語が不得意です。藤葉さんみたいにスラスラ読みたいので、すみません。文章を読む上でのコツがあったら教えて頂きたいです。

藤よう さんのコメント...

文章を読むコツ。
今でこそ、私も英文を読むことに抵抗がなくなってきましたが、「英語だけ」の文章を目の前にして「どうしたらいいの?」とお手上げな気分になってしまう、という気持ちも実はよくわかります。
以前の日記で、「初心者向けのSlash講座」というのを書いたことがあるのですが、それも結局かなりのスパルタになってしまって、本当の初心者の方に役立つようなものではなかったかもという感じで…。
とはいえ、中高と大抵6年間は英語教育を受けている日本人というのは、気付いていないだけで、実は結構隠された英語力を持っているものだと思っています。
1000語くらいの短いお話を無理やりにでも読んでみる。そして、分からないフレーズを私に質問していただいたりすると…、私も「Slash辞書」のネタが稼げてありがたい、ということにもなるのですけど(笑)
どうでしょう?

匿名 さんのコメント...

Supernaturalな人ではないのに、PWPだし、と言い聞かせて、向学のために、最後にお勧めされていた読み切りを読んでしまいました。すいません。
doubleぺね…って、そういう意味だったのですね!てっきり上下(すみません)かと思ったのですが、こ、これは、まさしく、supernatural(笑)
ジャンルによっても違うのかもしれませんが、日本の「やおい」よりも海外のslashはゲイポルノっぽいというか、洋モノっぽいというか、描写がリアルな気がします。slashだけでなくpr0n(この表記もまた何とも)の嗜好が違うのでしょうか。すんなり出来るはずのないことを、いかに実現するかの過程がしっかり描かれていて、大量にlubeを使うとか!リアルです。

こちらは先日から話題の(?)unbetaedのようですが、PWPって、1 hourで書く勢いも大切ですよね。
ごちそうさまでした。精進します。

藤よう さんのコメント...

りょうこさん
今回の作者であるZe_Pink_Ladyという人は、NC-17シーンに関してはとにかく全力投球で…。今回もかなりの力の入れようでしたよね(笑)

日本の「やおい」を読むゲイの男性がいるのかについて聞いたことはありませんが、海外のSlash Fanficで本格的なものは「密かに男性も読んでる」という話を聞いたことがあります。

私が大好きなXFのスキナー副長官ことミッチ・ピレッジは、男性ファンから「叱って欲しい」なんていうファンレターをもらうなんていう事実を笑顔で語っていたこともありましたが、これは明らかに、Dom/Slave系のかなり本格的なSlashばかり書かれていたXFのFandomの読者として本物のゲイの男性が出入りしていたことの証拠のように思えます。

匿名 さんのコメント...

藤葉さま
こんばんは。kyuです。
ヘロヘロ&グダグダになって帰宅すると、今日はDVD-BOXIIの入った荷物が届いてました(嬉)取り敢えず、特典だけチェックしてみたら…やっぱり米国版と内容が違うようですね…残念(凹)あぁ、どうしよう。米国版を注文すべきか悩みます。

さてさて、日々、日記の更新お疲れ様です。ちょっと閲覧が出来ない間に、美味しいお話が満載で嬉しい。しかし消化する時間がないのが寂しいです。来月はS3も始まるというのに…。放送が待ち遠しい、なんて思うこともなく、あっという間に放送日になっていそうです。下手すると忘れてそう?それって良いのやら悪いのやら…。そういえば、藤葉さまはそろそろお引越しなんですかね?S3は関東で鑑賞になるんでしょうか。
何にせよ。S3楽しみですね~♪

藤よう さんのコメント...

kyuさん、お久しぶり!
お仕事大変そうですね。
身体にだけは気をつけてくださいね。

と、ご挨拶も早々に…。
昨晩は夫の帰宅時間がTSUTAYAの閉店に間に合わずBOX2は本日21日に受け取りに行く予定なのですが、特典…、違うのですか?

さすがのキムが「君達、行き過ぎだよ」とたしなめたという、J2のイチャイチャコメンタリ、日本版には入っていないってこと?!

まだ自分の目で確認しないうちから、極論かもしれませんが、それが事実だとしたら大々的に、ジャパンワーナーに向けて抗議運動を開始するべきなのでは?
無駄に分割販売して高値をむさぼっておきながら、BOXを購入するファンが心底楽しみにしているコメンタリを特典に入れないなんてことがあるとしたら!なんたる悪徳商法でしょう。

この際字幕なしでもいいから、お詫びとしてBOXを購入したファン全員に「In my time of dying」のコメンタリを入れたDVDを無料配布して欲しいところです。
本当に?特典にコメンタリ入ってないの…?(涙)

匿名 さんのコメント...

藤葉さま、こんばんは。
さっそくですが、コメンタリ、よりにもよってシーズン2の1話の分が無かったですね。
BOX裏面には(スタッフのコメント入りの)20,21話のみとわざわざ表記されてたりして。分割販売した事で1話分は間に合わなかったんでしょうか。残念至極です。
でも、それで急ぎ米版買うのもどうしたものかと迷います。先々コメンタリ付のが再販されたりしたらと思うと。
しかし、改めて「行き過ぎだ」とたしなめられる程のJ2のいちゃいちゃぶりが聴けないなんて・・・(泣)。

藤よう さんのコメント...

FANさん
「In My Time of Dying」のコメンタリ、ありませんでしたね。
一説によると、米国版のS2 Boxには、S1の時のような秘密の部屋への鍵がついてるなんていう話もあるのですね。
あまりに悔しくて昨日はあちこち放浪した挙句、コメンタリだけは見つけたので、腹いせに(…)キムが「君達、行き過ぎ…」とたしなめたやり取りだけは、日記で抜粋公開してしまおうと思っています。

匿名 さんのコメント...

2シーズンが出始めてから、スパナチュに手を出したんですが…。
今は、もっとはやくに観はじめればよかったと心底思ってます。そしたら、もっと早くに藤葉さまの素敵なブログを見れていたのに!!

藤葉さまが紹介なさるslashは、何か、とっても読んでみたい内容ばかりです。
読みたいと思っているんですが、英語の能力があんまりなくてですね…。
どうすれば、英語能力が備わりますか?(切実です!!)

いいアドバイスがあれば、宜しければ教えていただけないでしょうか??

匿名さんと重複した内容かもしれませんが、お聞きしたくて投稿させていただきます。

藤よう さんのコメント...

ミカヅキさん
長年、Slash友達が欲しい~!!!と痛切に思い続けている私としては、なにか一言で英語力がUPする方法があれば、ぜひお伝えしたいところなのです。

とはいえ、私もSlashを読む力が本当に向上したのは勤めを辞めて毎日それこそ浸かるようにして大量のSlashを読み始めてからという気がしていて。

私の日記でも時に「好きこそものの上手なれ」「継続は力なり」なんて言っているのですが、無理やりにでも10本、100本…とSlashを読んでいく内に、辞書を引くだけではわからなかったフレーズの意味が実感として理解できるようになったり、Slashを物語として楽しめるようになってくるのだと思っているのですが。
きっと「慣れだ」といくらいっても、こればっかりは難しいですよね?

「英語は苦手で」と仰る皆さんが実際どの程度の苦手さなのか、わからない部分もあり、私が紹介したお話の中から「これ」を一つ読んでみたけど、まるで意味が分からなかった、なんていう基準を教えてもらうことってできないでしょうか?
そしたらそれを元に「皆で読むSlash講座」かなにかを…、って、また新しい日記のテーマを増やそうとしている私です…。

匿名 さんのコメント...

藤葉さん、はじめまして。いつも興味深く読ませていただいております。藤葉さんの紹介してくださるslashを読んだり、自分でも探したりして読んでいます。
私は今まで英語が嫌いではなかったので、そんなに英語に関しては抵抗はありませんでした。もしかしたらslashが読みたいっ!!という気持ちが勝ったのかも(苦笑
最初は、なかなかスラスラ読むとはいきませんが、やっぱり何作も読んでいって慣れるのも重要かなと思ったり。
長々と書いてしまいましたが、これからも素敵なお話に出会えたらなぁと思っています。

藤よう さんのコメント...

kayさん、はじめまして。

かなりSlashを読まれているみたいですね!

私は常々Wincestの名作を読んでみたいと思っているのですが、RPSを専門で読むようになってから随分経つため、Wincestで今どんな作家さんが人気があるのかなど、すっかりわからなくなっているのが現状です。

kayさん、もしWincestも読まれているのでしたら、お気に入りのお話は?お気に入りの作家さんは?ぜひぜひ今度聞かせてください。

匿名 さんのコメント...

藤葉さま、アドバイスありがとうございます!

少しずつでも、読んでいきたいと思います。
もともと、英語は嫌いじゃないし、喋ったり読んだりできたらいいな~なんて思っていたので。他の人にいわせれば、不純な動機かもしれませんが…。
ここまで、英語出来ていればよかった、って思ったのは初めてです。
頑張って、読んでみます!

藤よう さんのコメント...

ミカヅキさん
英語の文章を読む、という作業に慣れるまでは、ちょっと大変かもしれませんが、英語が嫌いでないということなら、その辛い段階もきっと乗り越えられると思います。:D

ぜひトライしてみてください。