2007年9月6日木曜日

読書感想:Suzanne Brockmann

SPN-Harlequinに嵌りまくっている私ですが、まだ本物のハーレクインノベルは読んだことがありません。

でも、本物のハーレクインを書いていることでも知られる

Suzanne Brockmann」の「トラブルシューター」シリーズ。

それを先日、日記にもちらっと書きましたが、ヴィレッジブックスから出ている翻訳版の文庫を2冊と、原書のペーパーバックを2冊、買ってしまったのです。

本来、この「トラブルシューター」シリーズは、頭からじっくりと読んでいきたいところではあるのですが、関東に帰るまでは通販で本は買わないと決めているため、とりあえず名古屋を回って手に入ったものから、もう読んでいってしまうことにしました。

一応、一冊一冊読みきりになっているし。

これが…。

おもしろいったら!!!

今回読んだシリーズ三作目となる「氷の女王の怒り」(原題「Over the Edge」)の文庫の帯には、

「人質救出のため、死地に向かった男と女。
その胸に秘めたのは
告白できない切ない愛…」

なんて、私の読書向けの嗅覚をまったくもって刺激しない、まさに「ラブロマンスノベル」的な煽り文句が書いてあるのですが、そんな妨害(?)に負けずに読んでよかった!

米海軍特殊部隊SEAL第十六チーム「トラブルシューター」

テロ、だとか、戦争、だとか、特殊部隊、だとか…、

軍や政治に絡んだ難しいテーマだったりするのだろうか…、


文庫の厚さも3cmくらいあるし…、

Slash読みでかなり体力使ってるから初めての作家さんのお話は気楽に読めるものでないとなー

なんて、買ってきたのはいいものの、枕元に積み上げたまま、しばらく放置してあったのです。

読み始めてみると、さすがにハーレクインの人気作家、というべきか、物語の枠組みをなしている重たいテーマは、けっして読者の負担になるほどではなく、ほどよい緊張感のエッセンスになる程度で、読者(私)が読みたい!と思う、不器用な主人公達の恋愛模様が、ものすごくSlashを読んでいる時の感覚に近い)非常に親しみやすい文体で語られていきます。

毎回、3つの恋物語を追いかけていくことで有名らしいこの「スーザン・ブロックマン」のシリーズですが、今回主役の

スタンリー・ウォルコノク
(SEALシニアチーフとしての仕事の腕前はそれこそ一級なのに、恋愛には超不器用、ハンサムとはいえないけどものすごくいい身体をしている、という、まさに私好み。目当ての女の子の好みが「ラッセル・クロウ」だと聞いて、む?自分にも可能性が?なんてちょっと思ったりするタイプ…といえば、私がこの人を大好きになるのも分かってもらえそう)

二つ目の恋の主役の

ロジャー(サム)・スタレット
(SEAL第十六チーム所属の中尉。長髪、仕事の流れによって髭を生やしていることも。これまたものすごくいい身体をしていて、テキサス出身ということで頻繁にそのテキサス訛りのことが描写され、割と誰からもカウボーイ扱いされてます)

上の二人に限らず、とにかく鍛え抜かれた精鋭の米海軍特殊部隊がシリーズの主役ですから、他のメンバーも、体格が良くて、人が良さそうな男性がごろごろしている、ということになって、…。

ちゃんとシリーズが本屋さんに勢ぞろいしている内に、読めばよかった!

お取り寄せしてでも、シリーズを全部集めるべきなのかも。

カミングアウトしているキュートなゲイのFBI捜査官「ジュールズ・キャシディ」という人が出てくるという噂を聞きつけ、彼を目当てに集め始めた「トラブルシューター」シリーズ。
今回もジュールズは、ほんの脇役としてとても可愛い姿と可愛い性格を垣間見させてくれはしましたが…。

それ以上に、こんなにいい男ばかりがこんなに大量に出てくる話だったなんて。

このシリーズはハーレクインではないのだけれども、女性向けの「ラブロマンスノベル」というものがこんなに面白いものだったなんて、まるで知らなかったし、完全に見くびっていました。

そもそも SPN-Harlequinにこんなにどっぷりとはまり込んでいる時点で、この系統の小説を楽しく読めるはずの自分の素質を「押して知るべし」でした。

この勢いに乗り、続けてシリーズ五作目となるらしい「知らず知らずのうちに」(原題「Into the Night」)を読んでしまおうと思っています。さらに勢いがつけば、原書のペーパーバックも…。



***



今回もほんのちょこっとだけ「Slash読みに役立つ用語」を。

今回読んだスーザン・ブロックマンの小説に出てきた、テキサス出身のサム・スタレットのことを

「南部出身の田舎者」というような表記に「レッドネック」とカタカナでふりがながしてあるのを目にしたもので、今回は「Red neck」から。

ハリウッド生活も随分長くなったのに、いまだに

(本人曰く)「疲れたり、酔っ払ったりすると…」、

(でもFangirls曰く)「サムを演じてその台詞を言ってる時でさえ」

テキサス訛りが出てしまうというジャレッドは、Slashの中では、まさに田舎者:「Red neck」なんて表現されることもあります。

映画やドラマに出たりせず、Kaneの音楽活動に集中している時のクリスも長髪にWifebeater、擦り切れたジーンズ、カウボーイハット&カウボーイブーツという姿で「カントリー」を歌う歌手という、完全なRedneckとしてSlashに登場することが多いです。

どうして「赤い首」が田舎者を現すか、というと、年中屋外で仕事をしている農家の男性は、一年中日焼けで首が赤くなってる、という連想から生まれた言葉なのだろうと私は思っているのですが、もし間違っていたらごめんなさい。

これが「Red-handed」(赤い手)になると、「現行犯で」という意味になりますよね。

殺人現場に真っ赤に血に染まった手をして立っていたら、まさに「現行犯」ですもんね。

とはいえ、この「現行犯(Red-handed)」はなにも殺人の現行犯だけではなくて、「浮気」などの現場を押さえられたりする場合なんかにも、普通に使われています。


つい先日読んだ、これまたSPN-Harlequinの作品の中に、またジャレッドの描写で

Country bumpkin」(これも田舎者という意味ですね)

なんていう表現が出てきたのをみて、

ここ最近、お気に入りの作家となっている Jeyhawkさんの現在はちょっと連載休止中のお話:


Taking A Vacation In Bumfuck, Texas


というお話のタイトルを思い出しました。(これって日記で紹介したことありましたっけ?)

bumfuck」=(bum尻+fuck)ということで、辞書にはまず「アナルセックス」なんて文字通りの訳も出てくるのですが、この言葉には「とんでもない田舎(ど田舎)」という意味もあって、Jeyhawkさんのお話のタイトルは、もちろん上記二つの意味両方にかけているともいえます。

このお話、お父さんの死後、大きなテレビ会社を受け継いだ若社長のジャレッドが、テキサスのとんでもないど田舎で車が故障するという不運に見舞われたものの、超ゴージャスな地元のメカニック、ジェンセンを紹介され、本来の休暇の予定をキャンセルして、車が直るまでジェンセンと一緒に過ごすことになる、というもの。

一話が(ジャレッドの休暇の)一日分に相当するようなつくりになっていて、タイトルからも約束されているとおり、「bumfuck」の二つの意味に則った、とってもホットなお話なのですが、残念ながら、常に新しいアイデアに襲われて新しい話を書き始めてしまう超多作な彼女であるため、現在は、連載休止中となっています。

連載の再開が待たれます。


しばらく連載休止中となってる私のファーストシーズンの妄想日記もその内に…。

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