2010年4月13日火曜日

Supernatural S5 エピソード2おさらい

第2話のおさらいです。




大したことを書くつもりはありませんけれども、日本ではまだ放送されていないSupernaturalシーズン5のネタバレが出てくる可能性がありますので、シーズン5が日本で放送される、もしくはDVDが発売されるまでネタバレは絶対に封印することにしているという方は以下の閲覧ご注意ください。








Supernatural Season 5 おさらい

エピソード2


シーズン5の開始早々、まじで離婚の危機を迎えてしまったSam&Dean。

とはいえ、

夫の不義も許せないけれども、これまで血を分けた親も同然に、なにくれとなく世話を焼き愛情を注いでくれた義父、じゃなかった…ボビーおじさんの足が大変なことになってる状況で、私たち離婚します、なんていう告白をしてる場合じゃないし、

とりあえずおじさんの腰でもさすってやろうかしら…なんてDeanがつぶやいていると、

ボビーおじさんの足をあっさり治療できるっていうならあいつかな…と期待のかかる「はぐれ天使」Castiel と3日ぶりにやっと携帯で連絡がついたものの、 瞬時に病院に現れたCasは、

天国から破門中なんで無理、とすげない返事。

かと思えば、Castielは、

(武器としての)マイケルの剣なんてものが存在しないのである以上、人間ごときがルシファを殺そうなんて全く無理な話。

でもマイケル以外にもただ一人、ルシファを阻止し、Apocalypseを止めることのできる存在がいる。

それはルシファ復活の時、(Chuckの目撃情報によれば)バラバラ(っていうか、コナゴナ?)死体になってしまったCasを再生させたり、あやういところで兄弟を飛行機の中に逃がした人。

今のところ行方知れずにはなっているけれども、どうもどこかその辺でふらふらしているらしい父上(神)だっていうのです。

でも父上の気配を探知するためには、神様用のEMF(←兄弟がお化け探知機として長年使ってる装置)が必要なんで、Deanのアミュレットを貸して欲しいと…。
なんとこのアミュレットは、神様の近くに行くと、焼け付くように熱くなるのだとか。

シーズン1からDeanが肌身離さず身につけているこのアミュレット。

Conventionなどで機会がある度に、Fangirlsから「あれは何か意味のあるものなの?」という質問を受け続けていたクリプキは、

「その内わかるよ。その内ね…」なんて意味ありげな回答をしていたものでした。

「その内」の第一段階として、

クリスマスにも帰ってこなかった父ちゃんにすっかり愛想を尽かしたサミーが、
ボビーおじさんから「とっても特別なもの」だから「父ちゃんにやれ」といってもらったものだけど、「大好きな兄ちゃんにあげる」ことにした、

という設定をFanにぶつけてきたものの、実際「どのように特別」なものなのかについての説明はこれまで出てきませんでした、

でもあのアミュレットの特別さって、

「神様用EMF」??!!

んんんー、なーんか、とってつけたような設定じゃない?

…、他にも何か特別な機能もついてるけど、神様も探知できるとか?
せめてボビーの口から、「人間界では、こんな風にありがたい効能がある」っていう薀蓄(うんちく)を聞きたかった…けど、第16話ではあんなことになっちゃったし…、

あれを画面の外でサミーがまた拾ってて、この先どこか大事な場面で兄ちゃんに返すなんていう演出もなきにしもあらず、かも、とは思うものの、

どーうも、思い通りにシーズン5ですっぱりとシリーズをやめさせてもらえなかったことでへそを曲げたクリプキが、なんか投げやりに色々と、Fanたちにも思い入れの深い小道具や登場人物たちを整理しちゃってる、というような疑惑も拭い去れません…。

この第2話で突然再導入された、エレン&ジョーの母娘もしかり、だし。

ま、それはそれ、ということにして、

そんなこんなで、「絶対なくすなよ!」と念を押すDeanからアミュレットを取り上げてCasが消えた直後、

ボビーのところに、Rufusおじさんから「助けてくれ!」という電話が入ります。





Rufusというと、シーズン3の不死身ドクターのエピソードの時、Deanがボビーに言われて、酒瓶を一本お土産に抱えてBelaの居所を聞きに行った超偏屈なおじさんでしたが、

このRufusを演じているのは、(前にもどこかで書いたっけ?)X-Files のMr. Xを演じていた俳優さんなんですよねー!

当時は、黒ずくめのスーツとロングコートにびしっとあの長身を包み、モルダーを軽々と肩に抱えて走ったり、スキナーさんとエレベータの中で大格闘したりしてましたっけ。





足が利かなくなってしまっているボビーの代わりに、兄弟がRufusおじさんがいるという陸の孤島のようなその町に向かってみると、なんだか大変なことになっていました。

突然町中の人間が悪魔にとり憑かれちゃったみたいなんだけど…、どうも、なんだか様子がおかしいのです。

町を二分するように分かれた人たちが、それぞれ相手方を「悪魔つき」だと思って攻撃している、というような感じ。

騒ぎの中でサミーもさらわれちゃったりして、とにかく訳のわからない状況を整理しようと、Deanがエレンおばさんや神父さんなんかに、そもそもRufusおじさんがこの町に呼ばれた事情を聞いてみると

エレン:「Rufusが言うには、川の水がどうとかって…」

神父さん:「先週の水曜、突然川の水が汚染されちゃって…」

無精ひげのお兄さん:「そういえば、同じ水曜日に、流れ星が落ちたよ」

そこで「ピン!」と来たDeanは「それ重要!」とコメントし、すたすたすたっと本棚に走って一冊の本を手に戻ってきます。

流れ星の情報を出したお兄さんが、「今回のことの原因は宇宙からきたとでもいうのかい」と突っ込むと、

Dean: This isn’t “X-Files”, Pal.

宇宙人に妹を誘拐されて以来、とにかくひたすら宇宙人の存在とそれを隠そうとする政府の陰謀に固執しつづけたモルダーに散々手を焼かされたMr. X がゲスト出演しているエピソードで、たった一言でもこういった台詞を紛れ込ませてくれるのは、
Rufusを目にするたびに、「Mr. X!」と声をあげずにはいられない、私のような人間へのサービスだと、ついつい思いたくなる私なのです。

それはさておき、

Deanが取りに行った本は、もちろん「聖書」。

目指すページをさっと開いて朗読したのは以下のようなフレーズ。

"And there fell a great star from heaven, burning like a torch, and it fell upon the river, and the name of the star was wormwood. And many men died."

「すると、たいまつのように燃えている大きな星が天から落ちて来て、川の上に落ちた、この星の名はにがよもぎといった。そして多くの人が死んだ」


それを聞いた神父さんはさすがにすかさず「黙示録の第8章、10項だね」と。

さらに「この流れ星と川の汚染っていう、特定のOmen(前兆)が意味するのはなんです?」というDeanの質問への神父さんの答えは、

『The four horsemen.』四騎士だよ)

Dean: And which one rides the red horse?
    で、赤い馬に乗ってる騎士は?

Padre: War.
    戦争だ。

Dean:That cherry mustang parked on main?
    大通りにチェリー色のマスタングが停めてあったよな?

こくりとうなずくエレンおばさん。

確かに、兄弟がこの町に到着したばかりのシーンで、ほとんどの車がひっくり返ったり、ぺしゃんこになったり酷いことになっている中、一台だけぴっかぴかの真っ赤なマスタングが停まってて、Deanが「ヒュー!」って口笛吹いてましたよね。

でも、え、え、え?ちょ、ちょ、ちょっと待って!

黙示録だ、四騎士だ、って!そんな、さらーっと言われても!!

キリスト教徒にとっては、まったくもって当たり前の知識なのかもしれませんが、私のような人間は、突然 『四騎士』 なんていわれてもさっぱりわかりません。

前回の第1話にも、(嫌味な上司キャラ天使の)Zachariahの台詞の中に、

We're talking four horsemen, red oceans, fiery skies –

なんて、ちらっと出てきてはいましたけれども、

Wikiによれば:

The Four Horsemen of the Apocalypse are described in the last book of the New Testament of the Bible, called the Book of Revelation of Saint John the Evangelist at 6:1-8. The chapter tells of a scroll in God's right hand that is sealed with seven seals. Jesus Christ opens the first four of the seven seals, which summons forth the four beasts that ride on white, red, black, and pale-green horses symbolizing conquest, war, famine, and death, respectively. The Christian apocalyptic vision is that the four horsemen are to set a divine apocalypse upon the world as harbingers of the Last Judgment.

ということで、

キリストが7つの封印の内の最初の4つを解いた時、白、赤、黒、蒼の馬に乗った獣が現れる。それぞれの騎士は、征服、戦争、飢餓、死を表す。

ということなのだそう。

(中学生の頃、熱心に読んでいたアガサ・クリスティの小説に「蒼ざめた馬」というタイトルのお話があって、その時、蒼ざめた馬というのは死神の乗り物だという知識を覚えたのですが、他にも三人仲間、兄弟?がいたんですね。ひょっとしたら英文学の授業とかで教わったことがあったのかもしれないけど、もはや全く記憶にありません)

一方のサミー君も、Warおじさんじきじきの、

「私は、ドイツにいたり、またドイツにいたり、中東にいたり、(スーダンの)ダルフールにいたりしたな、で、兄弟が3人いるんだ」

なんていうヒントで、おじさんの正体をあっさり見破っていました。

兄弟そろって、Warおじさんの正体は簡単に見破ったものの、天下の『四騎士』の一人であるWarおじさんをそう簡単には退治もできず、あれこれてこずった末、

Warおじさんが悪いことをしようとする時、指輪を回していたことに気づいていたサミーのお手柄により、

Warおじさんの指輪をはめた指を切り取ることで、見事、Warおじさんを退治できたのでした。


でも今週も「これにて一件落着~」という訳にはいかず、いよいよ離婚の気配が濃厚となってきた夫婦の会話へと続いていくことになってしまうのです。



***



Sam: Dean.

Dean: Sam, let's not.

Sam: No, listen, this is important. I know you don't trust me. Just...now I realize something. I don't trust me either. From the minute I saw that blood, only thought in my head, and I tell myself it's for the right reasons, my intentions are good, and it... it feels true, you know? But I think, underneath......I just miss the feeling. I know how messed up that sounds, which means I know how messed up I am. Thing is, the problem's not the demon blood. Not really. And what I did, I can't blame the blood or, Ruby, or anything. The problem is me. How far I'll go. There's something in me that scares the hell out of me, Dean, and the last couple of days I caught a little glimpse.

Deanびいきが明白なこのドラマで、ここまで長いSam君の独白というのは、かなり珍しいといえますが、このSam君の長台詞って、シーズン5の今後の展開の中でも非常に重要となるキーポイントを押さえている、という感じがします。

小悪魔との浮気のみならず、違法危険薬物(悪魔の血)にも手を出して、そのことを妻(兄ちゃん)から詰られ心配されるたび、この非常事態だからこそ正義のために「毒をもって毒を制す」んだ!ということで、悪魔の血を利用することの正当性を主張してきたSam君だったわけなのですが、

今回、Warおじさんに見させられた幻覚の中で、悪魔の血を口にしたい!という強烈な欲求に襲われたSam。

その欲望の裏には、悪魔の血に誘発されるあの強大な「力」を思いのままに操る、その快感をまた味わいたい!という気持ちがあったことを

そして「あの力」を快感だと思うことがどれほどの危険性を秘めていて、その快感に身を委ねて行くところまで行ってしまったりしたら、どれほど恐ろしいことが待っているのか

という事実にもうすうす気づき始め、そうした心の中に芽生えた恐怖というか畏れを Samはここで初めて、兄ちゃんの前で認めたわけです。

Dean: So what are you saying?

Sam: I'm in no shape to be hunting. I need to step back, 'cause I'm dangerous. Maybe it's best we just go our separate ways.

Dean: Well, I think you're right.

Sam: I was expecting a fight.

そもそも別居を切り出したのは自分だけど、それに兄ちゃんからは先週、サミーのことなんかもう信用できない!なんて言われたものの、いざ現実に別居なんていう話になれば、兄ちゃんは絶対力ずくでも反対するだろうと思ったのに…、という、Samの戸惑いがちょっと切ないですね。

Dean: Truth is I spend more time worrying about you than about doing the job right. I just can't afford that, you know. Not now.

Sam: I'm sorry, Dean.

Dean: I know you are, Sam. Wanna take the Impala?


兄ちゃん、Impalaを!?

あっさり別居を受け入れたものの、兄ちゃんのサミーに対する愛情は少しも減ったりはしていないということなんですね。

Sam: It's okay. Take care of yourself, Dean.

Dean: Yeah you too, Sammy.


ついに別居が本決まりになってしまったWinchester夫妻。

二人ともお互いを何よりも愛してるっていうのに!

この先、どうなっちゃうんでしょう。

おさらいでじっくり見返せばいいんですよね。

なるべく早めに第3話の復習に入りたいと思ってます…が、どうなるか。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

藤よう様
「青ざめた馬」に死神は乗ってってくる、というもは私もクリスティで知っていましたが、同類の騎士がいるとはしりませんでした。
キリスト教圏では常識なのでしょうか。

最終戦争をアメリカ人だけでやるなよ、というのは予算の関係があるのでしょうからとりあえず突っ込みません。大作映画とは違いますから。でも、意外と世界に影響を及ぼす大事件というのは、誰も知らないさびれた場所で静かに行われているものかもしれません。
すくなくとも私は第五シリーズの最終回では、静かだけれど熱い激しい戦いをみたように思います。

ついでに、ディーンが女遊びしていると、必ずサムが厭な顔をしているところがたまりませんね。浮気な夫を持った妻のようだ。
               たつき拝

匿名 さんのコメント...

藤よう様
また書き込みして、うるさくて申し訳ありません。
でも、これだけは言わせてください。
Xさんがこの回に出演していたとは気付きませんでした。
「xファイルじゃないんだから」というセリフには気付いて、爆笑していたのですが、そんな事情があったのですね。
いいことを教えてもらいました。もう一回見直してみます。
               たつき拝