2008年12月7日日曜日

Supernaturalシーズン4第10話感想文③

『Merlin』12話が放送になってしまいました。

ファーストシーズン、もう残るは後たった1話なの…。寂しい。

ほんの僅かずつ読み始めた『アーサー王物語』(原題:Chronicles of King Arthurということで、この本の中身は一つの長い物語ではなく、年代記なのです)のおかげで、

Morgana(上の本の中では「モルガン姫」として書かれている女性だと思うので…)とか、Gwen(Guinevere)という女の子たちの今後の役割について、薄々の想像がつくだけに、12話は先週の予告を見た時から「え、もうそういう展開に…?」と、ドキドキしていましたが…。

(もちろんArthur&Merlinの設定も本来の伝説とは大きく解釈を変えて描かれているのと同様、女の子たちの役柄の解釈についても色々と意外とも思える新しい肉付けがされてはいるものの、
Arthurが将来、偉大な王になることが決まっているように、Merlinが大魔法使いになることが決まっているように、MorganaとGwenの最終的な運命も伝説に書かれているように決まっているに違いないですもんね…)


でも12話のエピソードを見る限り、少年Arthur&少年Merlinの冒険をまだしばらくはこのまま引き伸ばして描いてくれそうで、ちょっと期待を持ったという感じもあります。

マキさんのコメントにもありましたが、来週の予告がまた衝撃的で、ファーストシーズン最終話、一体どんなことになっちゃうんでしょう!

セカンドシーズンの放送はいつからなんでしょう?!(怖くてまだ詳細を調べる気になれません…)


と、今のところ、毎週毎週、新鮮な楽しみを与えてくれる『Merlin』についつい傾きがちではありますが、もちろんSupernaturalのことも忘れてはいません。

12月6日の 『Children`s Boutique MilkShop.com holiday event』 というイベントに参加したというJared P氏の(飛び込んできた写真に涎をたらしただけで、どこで行われたイベントかを調べていないのでなんともいえませんが、12月のわりには随分薄着の…)新しい写真などにもドキドキしつつ、

なんとか、Supernaturalシーズン4第10話の感想文の続きを書きました。








以下の記事にはSupernaturalシーズン4のネタバレが含まれます。

日本での放送もしくはDVDのレンタルor発売まではネタバレを回避することにしているという方は、閲覧ご注意ください。さらに私の独自の解釈に基づく翻訳には、誤解、曲解、妄想が含まれる可能性が大いにあります。その点を充分にご承知置きいただいた上で、妄想に基づく私の馬鹿な感想を読んでもいいという方のみ先に進んでいただけますよう、くれぐれもよろしくお願いいたします。














今度こそ終わらせるぞ!と頑張ったのですが…。

そして、今回も「いじわるばあさん」がおおっぴらに出没しています。ご注意ください。


全く協力する気配のないどころか 「Annaなんかほっといて、悪魔の力の修行を進めなさいよ!」 という横槍まで入れるRubyからの妨害まで受けつつも、たった一人で調査を進めたことについて誰に不満を洩らすでもなく、

当事者のくせに調査に協力もせず、隙あらばサムの(ものである)可愛い兄ちゃんをたらし込もうとしているAnnaを

おっ前、人に調査させといて、その隙に俺の大事な兄ちゃんを食おうなんて、どういう神経だよ!

と一発殴ったりすることもなく、実に寛大に、

『Hey!』

と、優しく声をかけたサムが探り出した情報によると。

ケンタッキー州Unionで、ある奇跡が報告されている。それは、(Annaと思われる隕石がオハイオ上空で消えたのと同じ)1985年、街の外れに空き地があったのだが、それが6ヶ月後にはそこに少なくとも樹齢百年には見える大きな樫の木が生えちゃっていた、とのこと。

それが「Grace」だわ。Graceが落ちた場所なら、そんなことも簡単に起こるはず。

Graceのグラウンド・ゼロには破壊ではなく、「Pure Creation」(まぎれもない創造)がもたらされるのだそう。

(小)悪魔と(堕)天使をImpalaの後部座席に乗せてるなんて、悪い冗談か、ペントハウスの投稿体験エピソードに匹敵するくらいの状況だよな。なんて、くすくす笑いをしつつ運転するディーンは、

Sam: Dude, Reality… Porn.
  兄ちゃん、現実と…、ポルノ(を混同しないの)


と、またもや辛い現実からポルノに逃避してしまったことについて、サムにたしなめられながらも、

Dean: You call this reality?
  お前、この状況を現実っていうのかよ?


と、さすがに Out of control 気味の現状を皮肉ったりしつつケンタッキーに到着したものの、奇跡の産物だという大きな樫の木に触れたAnnaは、もうGraceはここにはない、誰かが取っていってしまった、とあっさり。





とりあえず、(ここはまだケンタッキーなの?)森の中の納屋のようなところで一夜を明かすことにしたらしい四人。

まだ(Rubyの)Hex Bagがあるし、ボビーのパニックルームに戻れば…、と口走るディーンに、なによ、永遠に(隠れていよう)とでもいうつもり?俺はただ考えたことをつい声にだして言っちゃっただけだ!ああ、それで考えてるつもりなの!

と、いつもの口喧嘩を始めた可愛いDean&Ruby(Annaがあまりにムカツク反動か、Rubyが可愛くなってきました…)の二人を、奥から大股に近づいてきて

Hey! Hey, hey, hey, stop it!

と引き分けるサムが!(笑) 彼氏とか夫とかいうより、もう完全にお父さんで(この数秒のシーンを何度もリプレイしては)笑ってしまいます。

AnnaのGraceはなくなっちゃったのよ、わかってる?彼女はもう天使に戻れない。ってことはあたしたちを守ることもできない。あたしたちは天国と地獄を相手に回して戦うことなんかできない。どっちか片方ならまだしも、両方なんて絶対無理、それも同時になんて…。

と、Rubyが至極もっともな意見を改めて演説していると、それまでぼんやりと何かに聞き入っていた(本当に役立たずの!)Annaが

また天使が話し始めた。なんていってる?と(最近完全にリーダーとなってる)サムが聞くと。

変なの、録音したみたいに同じことを繰り返してる。エンドレスで。


Anna: "Dean Winchester gives us Anna by midnight, Or..."
  「ディーン・ウィンチェスターよ、真夜中までにAnnaを我々に渡せ、さもなければ…」

Dean: Or what?
  さもなければなんだよ?

Anna: "Or we hurl him back to damnation."
  「さもなければ、我々は彼を再び地獄に落とす」


口をぱくぱくさせてるディーンに変わって、ここでも冷静にサムが口を開きます。

Anna、天使に効くような武器をなにか知らないか?効くって何に?天使を殺すため?(まあ、そうだ、という顔をするサムに)私達を殺せるようなものはなにもないわ。少なくとも今この場では。

わかった、待て待て、ボビーをHedonismから連れ戻して…。ディーン、俺たちが今知ってる以上の何をボビーが知ってると思うんだ。俺が知るかよ!でも俺たちは(すぐ天使を殺すなんて極端なことを言わずに?ということ?)何か他の手段を考えなきゃ駄目だ!





で、唐突にというか、またしてもというか、AnnaによるDeanの誘惑シーンになるわけですが…、

前回のエピソードのRubyの行動すら、SPNファンのかなりのパーセンテージを占めると思われる(私を含む…)大人の女性ファンには、少々脈絡を欠いているように思えたものだったものの(なんだかもっとずっと前のことに思えます…)

それでも、兄ちゃんを失った痛みに完全に捕らわれてしまって、とにかく全く心を開こうとしないサムの気持ちを色仕掛けでほぐそうとしている、という理屈を当てはめるならば理解できないでもない、と、一応納得したという感じだったわけです。

でも、今回のAnnaは…、これまでのシーンで、もうほんのちょっとでもAnnaに同情したり感情移入できるような流れが出来ていれば、「人間界での最後の夜を素敵な男性と…」と思う、乙女心も納得できなくはないと思うのですけど…、

ここまで同情のかけらも感じないAnnaの言動を見せ付けられた後で、

目の前に据え膳を据えてもらったら、とりあえずお腹一杯でも「いただきます」という気持ちになる(らしい)男性目線で

「ここまでの展開で、僕たちの巧妙な演出により、かなりAnnaに同情が集まってると思うしさ!こうなれば、次はこれでしょ!どう?ばーんとセックスシーン!入れちゃおうよ。ファンの女の子たちが溜息ついちゃうようなロマンチックなやつをさ!」

という感じ丸わかりで、こういうシーンを挿入されると…(服を脱ぐ前にサムのプレゼントのAmuletをちゃんと外してポケットにしまうディーンはなんとも可愛いし、Jensenの裸体は確かにJaredとはまた一味違った意味で目の保養ではあるけれども…)

乙女達の素直な心境としては、Anna!この際むしろ、すっきりと地獄へ落ちて!という気分になっちゃうってことがわからないの?という意味で溜息をつきたくなってしまいます。

…ということで、場面が変わると、にっちもさっちも行かなくなったように思える状況で、とにかく頭を冷やすためなのか真っ暗な外に出てImpalaのボンネットの上で資料を読んでいるディーンのところへやってきたAnnaは、

もちろん、確実にディーンを狙っている顔で、

「そんな必要もないのに私を助けるために手を尽くしてくれてありがとう」

なんてことを言い出します。
(だから!本気でありがたいと思ってるっていうなら、何でそれを!Pamelaを呼ぶことを思いついたり、隕石のことから樫の木の奇跡までを全部独りで調べ上げたサムに言わないのさ!)

私なんか救いに値しないのかもしれない。(これ、絶対そんなこと言うなって言ってもらう呼び水でしょ?)そんなこと言うな。(ほらみたことか!) 私は神に背いたのよ。Luciferも背いた。Luciferは私達の中の殺人者で私はそれを知ってたのに。私は、神に背いたことへの代価を払わなきゃならないのかも。

俺たちは皆それぞれ自分のしてきたことへの代価を払うもんさ。

(ディーンの食いつきがいま一つだったのを見たAnnaは、さらにじわり、とディーンに近づいて、もっとどぎつい精神的攻撃をしかけます)


Anna: I got to tell you something. You're not gonna like it.
  話があるの。あなたは聞きたくない話かもしれないけど。

Dean: Okay. What?
  いいぜ。なんだ?

Anna: About a week ago, I heard the angels talking... About you... What you did in hell. Dean... I know. It wasn't your fault. You should forgive yourself.
  一週間くらい前、私、天使たちが話してるのを聞いたの…あなたのこと…あなたが地獄で何をしたか。ディーン…私、知ってるのよ。あれはあなたの落ち度じゃない。あなたは自分自身を許すべきよ。

Dean: Anna, I don't w-want to, uh... I don't want to... I can't talk about that.
  Anna、俺、そのことは、あー、…話したくない…その話はできない…。

Anna: I know. But when you can, you have people that want to help. You are not alone. That's all I'm trying to say.
  わかってる。でももし心の準備ができた時には、あなたを助けたいと思う人間がそばにいるのよ。(Annaはそれはあたし、みたいな感じでいってるけど、それはもちろんサムです)あなたはひとりじゃない。あたしが言いたいのはそれだけ。


(そしてディーンにキスを…)


Dean: What was that for?
  このキスはなんのキスだ?

Anna: You know... Our last night on earth...All that.
  わかってるでしょ…地上での私達の最後の晩ってことで…そういうこと。

Dean: You're stealing my best line.
  俺の一番いい台詞盗ったな。



ということで…、男性目線の、女の子が「綺麗でホットだと感じるセックスシーン」はタイタニックということなわけ?というシーンへ…。


なんでしょう…、これまで4つのシーズンに出てきた2回ずつの兄弟のセックスシーンって、それぞれ傾向が似てる感じがありますね。

サムの方が格段にワイルドな感じ(相手にしてるのも狼なお姉さんとか、可愛い小悪魔ちゃんですもんね)で、

ディーンはわりとスローでテンダーな、ある意味では女の子にリードを受け渡してしまって受身的ともいえるような感じもあったりして、というか、

Sera GambleのJaredのものすごい身体を思いっきり堪能するわよ!という演出と、

Eric KripkeのJensenに対するあきらかなFanboy的憧憬というか、Jensen!キミって素敵だよ!という演出の違いってことなんでしょうか。(笑)

ま、前回Samにも美味しいシーンがあったわけだから、兄ちゃんにもこういうシーンがあったって、これはこれでいいような気もするのですが、

このシーンからまた、「そういう関係にまでなった、なんの罪もない女の子を裏切って…」というディーンに対しての Guilt-Tripping(罪悪感を抱かせる的)な展開に移行させるタネにつながっているのが、むむむむむ、ムカっとする…と思ってしまうところなのです。





大事な兄ちゃんがAnnaに食われているとは露知らず(知ってるのかな…)、(たった一人での)調査疲れで本当に可愛い顔で眠りこけているサムをじっと見つめたRubyは一人外へ出て、天使からも悪魔からも守ってくれていたHex Bagを燃やします。


そして即座に現れたAlastairに対し、天使の小娘を渡すから、あたしとWinchester兄弟を見逃して、と交渉しますが、そう簡単に行くはずもなく、Alastairの二人の手先にガシっと捕まえられてしまいます。





一方、画面が変わると、Annaとの行為を終えたらしいディーンが倉庫に戻ってきたようなのですが、なんとそこにはUrielが待っていました。

そのUrielの第一声が!(笑) (今回のエピソードの中でも私の一番のお気に入りの台詞かもしれない)


Uriel: Look at that. It's so cute when monkeys wear clothes.
   どうだ。服を着たおサルってのは、本当に可愛いもんだな。



このCuteの言い方が、本当に Good です。

RubyのHex Bagは燃やしたものの、Annaはまだ持ってるはずで、天使に居場所はばれていないはず…、と思ったら:


Dean: I'm dreaming, aren't I?
   俺、夢見てるんだな、違うか?

Uriel: It's the only way we could chat... Since you're hiding like cowards.
   お前が臆病者みたいにこそこそ隠れてる以上…、これがお前と話す唯一の方法だからな。



Deanのことが好きになっちゃった(やっぱりね)という弱みをもつCastielのことは置いてきた、時間切れだ坊主、娘を渡せというUrielに、俺ならAnnaを連れ戻そうなんて思わないね、だって彼女はGraceを取り戻して、いまや完全な天使になったんだしな、とハッタリをかけるものの、

その手には引っ掛からない、なぜならGraceは俺がいただいてるからな、と、Urielは首にかけた何か光るもやもやの入ったペンダントを引っ張り出してみせます。

しばしのAnnaを渡す渡さないの(Annaと寝たから、渡したくないんだろう、というような、またありきたりな…)応酬の後、


Uriel: It's your last chance. Give us the girl, or...
   これはお前のラストチャンスだ。あの娘を渡せ、さもなければ…

Dean: Or what? What, you're gonna toss me back in the hole? You're bluffing.
   さもなければ、なんだ?なんだよ、俺をまた地獄に投げ戻すって?あんたらは口だけだ。

Uriel: Try me. This is a whole lot bigger than the plans we got for you, Dean. You can be replaced.
   嘘かどうだか試してみるか。我々の計画はお前の存在などよりずっと大きなものなのだ、ディーン。お前の代わりはいる。

Dean: What the hell? Go ahead and do it.
   だからどうだってんだ。さっさとやってみせろよ。

Uriel: You're just crazy enough to go, aren't you?
   また地獄に戻ろうなどとは、お前は本当に頭がおかしいらしいな?

Dean: What can I say? I don't break easy.
   しょうがないだろ?俺は簡単には折れないってことさ。

Uriel: Oh, yes... You do. You just got to know where to apply the right pressure.
   ああ、そんなことはない、…お前は折れる。正しいところに圧力をかけさえすればな。



意味ありげなUrielの言葉に、むむっ?と思うと、場面はまた変わり:





カミソリを持ったピカソことAlastairが、兄弟がAlastairの手に残していったRubyのナイフで、なんだか恐ろしげな診察用のイスのようなものに両手両足をくくりつけたRubyを相手に、噂どおりの世にも恐ろしい芸術的拷問センスを発揮している様子、

血の臭いがしたり、肉が焦げたり、生皮ひらひらしたりしていない地上に滞在するのはAlastairとしては正直うんざりで、天使を手に入れるなどという(くだらない)仕事が終わり次第、さらなる研究のためにも地獄の居心地のいい家に戻りたいのだ、だから早いところ協力することだ。今からこの猿轡を外すが、煙になって肉(のスーツ)から逃げ出そうなどと思うなよ。逃げてもそう遠くへは行けはしない。(と言いつつ、猿轡をはずし)さあ、天使の居場所を言いなさい。

言うもんですか。言わないだと?言わないわ。言えば、あんたはあたしを殺す。でも、(Annaのいるところまで)案内する。





再び兄弟&Annaの隠れる納屋に画面が移ると、Rubyはどこへ行ったのかな、と心配してるサム(ラストのタネ明かしを見るとRubyの帰りが予定より遅くて、計画が無事に進行しているのかを心配してる、ということなの?)をよそに、ディーンががぶがぶとお酒を呷ってます。お酒を飲み出すには早いんじゃない、というAnnaにも、世界のどこかじゃ午前2時だろ。なんていってると、

バタンと納屋の戸が開いて、Castiel&Urielが現れます。

どうやって?どうやって俺たちを見つけたんだ?というサムに、Castielは後ろめたそうな顔をしているディーンに視線を向けます。

ごめん。どうしてだよ。どうしてって、それは彼らがディーンに選択肢を与えたからよ。

私を殺すか、サム、あなたを殺すか。

Urielの意味ありげな言葉の真意はこれだったのですね。

(どうだい?この展開!と、Kripkeの得意げな顔が目に浮かぶようではありますけれども)ここでも残念なのは、もう少しAnnaに感情移入できていれば、Annaとサムの間で心引き裂かれるDeanを思って、もらい泣きくらいしているところではあるのですが、

サムの命のためにAnnaを犠牲に?ああ、そんなの当然!全く当たり前!とあっさり納得できてしまって、

むしろ、Deanに(またもや厚顔にも)お別れのキスをしているAnnaの姿を見つめるCastielの意味ありげな表情ばかりが気になってしまいます。
(ひょっとして、身体を貸してもらう相手間違えたなー、ああいう若い女の子の身体を借りておけば、ディーンとあんな感じで仲良しになれたのかも…なんて思っていたりして…)

それでも一応礼儀正しくAnnaに対し(かつては仲間だったAnnaを殺すことについて) 「I’m sorry.」 というCastielに


Anna: No. You're not. Not really. You don't know the feeling.
   いいえ、悪いなんて思ってない。本当の意味ではね。あなたは感情ってものがわからないんだから。

Castiel: Still, we have a history.
   それでも我らにはこれまでの歴史がある。



もうこれ以上ムカつくのは無理だろうと思う境界線をあっさり超えて、また新たなムカつきを与えてくれる Annaには驚きを感じるほどです。

シーズン4が始まって以来、ディーンとのやり取りの中で、Castielの中に明らかな感情の芽生えがうかがえるのは確かですよね。
そんな慣れない「感情」に揺れながらも、Castielは、天のお父様へのFaithを胸に、しっかりと自分のすべきことをまっとうしているということ。

その点では、二千年待ちぼうけさせられてうんざりした!お父さまの顔だって見せてもらえないんだしさ!なんていう理由で、勝手に任務を抜け出してこの二十数年間好き勝手にチョコを食べたりセックスを楽しんだりして生きていたAnnaなんかにこんな言い方で非難される筋合いは全くない!と、Castielを擁護したくなってしまいます。

さっさとやって、というAnnaに、そうそう、やっちゃって!と画面のこちらでこの時ばかりは同意していると、

お腹に血を滲ませてふらっふらのRubyをつれたAlastairが登場。

ということで、Annaを巡って『ゴジラ対モスラ』の戦いが始まり、

でもAlastairを悪魔祓いしようとしたCastielの天使の力が全く聞かず(Castielの力とサムのHand of Ipecacって同じくらいの威力?)、それどころか

「Sorry, kiddo. Why don’t you go run to daddy?」(悪いな、坊や。パパのところへ逃げ帰ったらどうだい?)

なんて子供扱いされた上、逆に謎の呪文で天使祓いされそうになって、これは大変!という状態になった時、思わずディーンがAlastairを大きな釘抜き?のようなもので殴りつけて助けると、

Alastair: Dean, Dean, Dean! I am so disappointed. You had such promise.
   ディーン、ディーン、ディーン。お前には本当に失望させられた。お前はあれほどの約束をしておきながら。



と、また意味ありげな台詞を言ったりしている間、

下っ端の悪魔達を次々と始末していたUrielの隙をついて、AnnaがGraceを取り返して白い煙を吸い込み、「目を閉じて」というので、PamelaやダイナーのBlack-eyeたちの有様を見てきている Rubyと兄弟は目を覆いますが、

悪魔はどうも仲間同士の連絡が雑なようで、悪魔や人間は、天使の本当の姿を肉眼でみると危険という知識がなかったらしいAlastairは無造作に近づいてしまい、Annaの光にやられて消えてしまいます。

Alastairおじさん、これで終わりなんでしょうか?

そして Anna はどうなったの?

Graceを取り戻して完全な天使に戻ったとしても、神に背いた罪が許されるわけじゃありませんよね?
相変わらず天国から(そして大物悪魔のAlastairをどうにかしてしまった罪で地獄からも?)追われる身で、まだ兄弟に関わってくる気だとしたら、(今以上に)とにかく非常に面倒な存在になるだけだと思うのですけど…。

その辺りは今の所はあまり考えずにおきたいと思います。





以下のネタ晴らしの兄弟&Rubyの台詞をもっと上の方に差し挟んでしまおうとも思ったのですが(一部既にバラしてしまってもいますが)、一応、制作側のどう?このどんでん返し!という気持ちを汲んで、ここで整理しておきたいと思います。


Dean: What took you so long to get here?
   なんでこんなに(Alastairを引っ張ってくるのに)時間かかったんだよ?

Ruby: Sorry I'm late with the demon delivery. I was only being tortured.
  悪かったわね。悪魔の配達が遅れて。拷問されてたもんだから!

Dean: I got to hand it to you, Sammy. Bringing them all together all at once...Angels and demons. It was a damn good plan.
   お前は全く大したやつだよ、サミー。やつらを全員一堂に集めちまうなんてさ…天使と悪魔をだぞ。あれって、マジすげえ計画だった。


【今回覚えたフレーズ:『hand it to』には、「成功や偉業を成し遂げた人に対して褒め言葉を贈る」という意味があるのですね!
ひょっとしたら…、今までにも何度かこの言葉、辞書で引いたことがあったような気もしますが、でも、こういった、あまりに当たり前な簡単な単語を重ねたフレーズが一番覚えにくいのです…。

そういえば、上のまさに『ゴジラ対モスラ』の戦いの冒頭、Uriel から侮辱的なことを言われたAlastairが、憤慨した様子で『Name-calling!』と言っていますが、この言葉を最初に覚えた時もとても意外に思ったものでした。

直訳すれば、単に「名前を呼ぶ」なのですけれども、call someone names というフレーズ、実は「悪口を言う」という意味なのですよね。


小学校で友達と喧嘩をして校長室に呼ばれたりした子が ”But he called me names first!” (だってアイツが先に僕の悪口いったんだもん!)と言い訳したりするようなシーンで出てきます。】

Sam: Yeah, well, when you got Godzilla and Mothra on your ass, best to get out of their way and let them fight.
   ああ、まあ、ゴジラとモスラに追いかけられるようなハメになったら、そいつらの邪魔にならないところにいて、そいつら同士を戦わせるのが一番だからね。

Dean: Yeah, now you're just bragging.
   ああ、お前はちょっと褒めると天狗になるんだからな。

Sam: So, I guess she's some big-time angel now, huh? She must be happy...wherever she is.
   ってことで、Annaはいまや、大物天使ってことか?彼女もきっと幸せだろ…どこにいるにしてもさ。


(サムの台詞の訳がちょっとそっけなさすぎかもしれませんが、私の精神衛生上、これ以上は好意的に訳せませんのでご了承願います)

Dean: I doubt it.
(もちろんAnnaからしっかりねっちり罪悪感を植えつけられてしまったディーンとしては)俺はそうじゃないと思うけどね。






後はいよいよ、EP10での最高の(ある意味では…唯一の)名シーンである、ディーンの告白で終わり!なのですが…、

EP10、あらすじだけをだーっと書き出してきたつもりだったのに、どこまで書いても終わりません。
(ひょっとして、EP10の妄想日記のかなりのパーセンテージがMerlinに侵食されていたからなのかも…?)

感想文書きをここまでだらだらと引っ張ってきた以上、ディーンの台詞だけは、落ち着いて、じっくり書き出したいと思いますので、またもやここで一旦投稿ということにさせていただいて、次回で終わり、ということにしたいと思います。

5 件のコメント:

eiri さんのコメント...

藤葉様

こんばんは。お邪魔いたします、eiriです。

『Merlin』は、ファーストシーズンがもうすぐ終わってしまうのですね。どのドラマも次のシーズンが始まるまでは寂しいものですが、DVDが発売されれば日本語字幕付で観られる可能性が高くなりますよね、きっと!
日本でも発売を楽しみに待ちたいと思います。

それから、素敵なジャレ様の写真をご紹介頂き、ありがとうございます!思わずしばらく見とれちゃいました。

さて第10話のレビューですが、今回も素敵なレビューをありがとうございます!
笑っちゃいかんと思いつつも、藤葉様のツッコミが楽しくて、いつも以上にじっくりと拝見させて頂きました。

>(を混同しないの)
藤葉様が訳して下さったこの()部分が絶妙すぎます~。シーズン1のサムの台詞って、すごくツンデレ感がたっぷりだった気がするのですが、シーズン4はこんな風にお兄ちゃんを諭している感じですよね。

兄弟のラブシーンについてですが、藤葉様の仰る通り、サムの方がワイルドで、ディーンの方が受身的だと私も思いました!
キャシーとの時も思ったのですが、こういうシーンの時のディーンの撮られ方って、どちらかといえば普通は女優さんがこう撮られるよねという映され方ですよね?
ディーンをどれだけ綺麗に撮れるかということに、ポイントが置かれているように思います。

あとシーズン4のEPだけで考えるとサムとディーンのラブシーンは、「動と静」でわざと一対にしてあるのかな…と個人的には思いました。
天使と悪魔、天使と堕天使、逝ってしまった者の4ヶ月と残された者の4ヶ月という具合に、対である第9話と10話に細かいものも含めて色んな対のものを詰め込んでみようよ!という試みがあるのではないかと考えているのですが…。考えすぎでしょうか。

インパラの窓ガラスの演出は、個人的にはお兄ちゃんを探しに来てギリっとしているサム視点なのかと勝手に思ってました…(爆)

何はともあれ、今回も素敵レビューをありがとうございました!最初から最後までじっくりと楽しく拝見させて頂きました。
次の更新も楽しみにしています。

藤よう さんのコメント...

eiriさん

Jaredの新しい写真!Hiatusになると髪が素敵にブローされるので(自分でブローしてるんでしょうか…?)また男前が上がるんですよねー。私がうろついていた周辺では、皆、お腹に覗いた下着と、腕の筋肉が最高!なんていってて、思わず笑いつつも、私ももちろんそこに食いついてしまって…。

EP10の感想文に関しては、どうやっても「いじわるばあさん」が抜けず、毎度投稿するのをためらうほどなのですが、前回に引き続き、eiriさんに笑っていただいたと聞かせていただいたことでかなり大きな救いになってます。

シーズン4に入って以来のサムって、本当に大人っぽくなって、ほとんどの場面で兄弟が逆転している感じですよね。サムが兄ちゃんを子供扱いする感じがまた可愛くて!
台詞を訳す時にも、つい小さな子を諭すお父さん的なニュアンスが出てしまいます。

EP9&10と二話連続で出てきた兄弟のラブシーンはeiriさんのご指摘どおり、明らかに今シーズンの大きなテーマでもある、それぞれに「天国と地獄」を背後に背負った兄弟の対比をより明確にするため、ああした演出がされているのに違いありませんよね。
(ただ兄弟それぞれの過去のラブシーンとの類似がどうしても気になって、そちらに食いついた目線で感想文を書いてしまいました(笑))

EP10の感想文…永遠に書き終わらないのではないかと思ってきていたところでしたが、なんとかゴールが見えてきてほっとしています。

そしてMerlin!どんな形でも早くなんとか日本で見られるようになって欲しいものです。(早くシーズン2も見たい…)

匿名 さんのコメント...

おはようございます!

10話の感想の続きありがとうございます♪
上でeiriさんも書かれてますが、藤葉さまのツッコミにとても楽しませていただきました!

今回のSamは(というより今シーズンずっとかな?)、ほんとお父さんのように余裕があるというか、ひとまわり大人になっちゃった感じがして、私は実は微妙に寂しいような気持ちにもさせられちゃうんです。

反対にディーンはなんだかより一層、支えてあげなくちゃどうにかなってしまいそうな感じで、そんなディーンを守るためにサムを一気に成長させたのかな?という気もしますが…。

Annaとのラブシーンはやっぱり唐突すぎますよねぇ。それまでのシーンでディーンが彼女を気に入ってるような素振りもまったくないし。サムの時と違って今回の方こそ、そんなことしてる場合じゃないだろう!って呆れてしまいました。

あとは、待ちに待ったラストシーンの感想ですね♪ 楽しみにしております。

ところで『Merlin』、いよいよ今度が最終回ですね! 完全にハマってしまったのに、もう最終回だなんて…寂しすぎます。DVDのこと調べたら、6話まで収められたVol.1がすでにイギリスで発売されてたので、思わずAmazon.co.ukに登録して買ってしまいました…っ。Vol.2の発売は2月なので、それも予約して(笑) はじめての海外通販なので、ドキドキしてます。

藤よう さんのコメント...

マキさん

10話の「いじわるばあさん」な感想文、楽しんでいただいているということで、ほっとしました。

そ、それより、マキさん!
『Merlin』のUK版DVD、購入したのですか?!

YouTubeに出ている画像に「DVDのおまけ映像から」というようなタイトルがついていることを不思議に思っていたのですけど、
リアルタイムでの放送途中で、既に前半エピソードのDVDが発売になっているのですね!BBC、仕事が早い!
先日の日記に載せたバラエティー番組でも、(なかなか実際の放送は見られないけど)DVDをもらってあるから…というようなことをBradleyが言ってたような気がしましたが、あれはあくまで出演者用の非売品的なものかと思っていました。
13話を上下二巻に分けての発売ですか…、収録されているオマケ映像なんかのことを考えると、うう~欲しい…でも現在の緊縮財政を考えると、とにかく後半のVol.2が発売される2月までは我慢して様子を見てみることにしたいと思います。

匿名 さんのコメント...

こんにちは!
さっそくのお返事ありがとうございます。

『Merlin』のDVD、私もまさか放送中に発売されるとは思いもしなかったので、驚いてしまいました。一週間くらいで届くようなので、届いたら報告しますね♪ 英語字幕がついてたら嬉しいんですが、ダメかなぁ。

あ、お返事はノーリターンで大丈夫です。