ついに、というか、やっと、というか、
映画『Connie and Carla』
を通して見ました。
モルダーこと、デイヴィッド・ドゥカヴニーのフィルモグラフィーをチェックしていた当時、「この胸のときめき」、「不法執刀」、それにもちろん「エボリューション」なんていう、DDの出演作を(少々、鳥肌のたつ思いもしつつ)観たりしたものでしたが、
「コニー&カーラ」は、(あえて言わせてもらえばいかにも私が興味を持つようなテーマの作品であるというのに)いつか絶対観たい!と思いつつ、どういうわけだか、ずっと見過ごしてきました。
テレビとかで放映された時に、ちょこっと、流し見程度に目にしていたような気もすごくするんだけど…、とにかく、ちゃんと『観るぞ』と意識してみるのは、今回が初めてです。
コニー&カーラの二人がどたばた逃亡劇の末、思わぬ形で才能を開花させていくサクセスストーリーという本筋もなんだかほのぼのと楽しいお話ですが、
両親から勘当されて以来ずっと音信不通だったドラッグクイーン(ちょっとどぎつい女装をする男性)になってしまったお兄ちゃんとの仲の修復を試みつつ、お兄ちゃんのドラッグクイーン友達の一人と友情を育んでいく内になんだか微妙な関係になっていってしまうジェフを演じるDD!
2004年公開の時点でもう充分おじさんなんだけど、やっぱり可愛いです。
(昔の少女マンガみたいに偶然を装って出会う演出で、ジェフを見かけるたびにゴミ袋なんかを持ってタックルしてくるコニーに強烈な勢いで転ばされたり、爪の手入れをしてもらったり)
日本での11月のX-Filesの映画第二弾の公開前に、動いているDDの姿を楽しく再確認できました。
前売り券のオマケの(光りの中にXが浮かび上がる)ミニフラッシュライトつきストラップもゲットしたし、これで、Supernaturalシーズン4での素敵なスキナーさんの姿を復習できれば、もう準備万端です。
☆
時間もないし、いい加減読書熱を冷まさなければ…、と思いつつ…、
これも現実逃避の一つの手段ということで…、
相変わらずバカのように本を読んでいます。
愛と勇気のマッケンジーシリーズ
『マッケンジーの山』(ウルフ・マッケンジー)、
『熱い闇』(ジョー・マッケンジー)、
『愛は命がけ』(ゼイン・マッケンジー)、
『マッケンジーの娘』(メアリス・マッケンジー)、
『危険な駆け引き』(チャンス・マッケンジー)、
という、5冊にも亘る子沢山なマッケンジー一家の活躍の物語は、結局二日ほどで一気に読んでしまいました。
リンダ・ハワード、ストーリーの出来や物語の展開については批判もあるのかもしれませんが、この強引で逞しいマッケンジーの男達というキャラクターの力だけで、ストーリーなんかどうでもいい、と思わせてくれる腕っ節の強さに心底惚れました。
そんな男達と恋に落ちる女性達の顔ぶれもそれぞれに個性的で、皆妙に芯が強くて潔くて、大好きになってしまいました。
あと何読んでたっけ…。
そうそう、日本でも最終巻が発売になったということで、ハリーポッターを一冊目から復習しようと、
本棚から『The Philosopher's Stone』(賢者の石)を引っ張り出して読み始めました。
冒頭のシーンなどで、既に結構重要なことがダンブルドア先生とマクゴナガル先生との会話に出てきたりしてたんだ!なんていうことに気付いて、完全に忘れてた!と驚いたりしながら、ハリーのホグワーツでの一年目の楽しい生活を読みました。
(先の展開を知っていれば、ハリーの辛い境遇もなんということもなく読めようになるものなんですね。ハグリッドの強烈な訛りも以前より、もっとすっきり解読できるようになった気もします)
で、次は『The Chamber of Secrets』(秘密の部屋)だな、と思って三冊入りボックスの真ん中の本を引っ張り出すとそれがまた同じ表紙で…、
どういうことか、というと、
私、一冊目の『The Philosopher's Stone』は単独で英語のペーパーバックを購入したものの、ダーズリー家で虐待されるハリーだとか、学校に入ってもスネイプ先生から目の仇にされるハリーの印象ばかりが強く頭に残った暗い話にそれほどのめり込めず、二巻目は、妹達が買う翻訳版を読み、
その後多分、映画の公開に乗っかる形で発売された、『The Philosopher's Stone』、『The Chamber of Secrets』、『The Prisoner of Azkaban』が三冊入ったBoxをまんまと購入してしまったのです。
一冊目の『The Philosopher's Stone』が2冊になってしまったことがずっと気になっていて、数年前に、『The Philosopher's Stone』を一冊古本屋に売りにいったはずが、
どうやら二冊目の『The Chamber of Secrets』を売ってしまったようなのです。
うっかり者の私としてはいかにもやりそうなことではありますが、これで一気にハリー・ポッターを復習する気が失せました。(また2冊目だけ買ってくるか、また妹から翻訳版を借りて読むか…少し気持ちが落ち着いたら考えてみたいと思います。)
で、曲がりなりにも洋書のペーパーバックを読み始めたところで、買ったまま本棚に積みっぱなしだった、ジョナサン・ケラーマンのアレックス・デラウェアシリーズの続き、
『Obsession』
を読み始めました。
心理療法医であるアレックが主人公のこのシリーズは、難しい精神医療の言葉が沢山出てくるため、とっかかりにくいイメージがあって、本屋さんで見つけるとすぐに買うものの、いつもなかなか開く気になりません。
できれば翻訳で読みたいところだけど、『マーダー・プラン』(原題はDoctor Deathか…、ってことは、Obsessionまで、少なくとも5冊未翻訳が溜まってる…)以降、とんと翻訳の新刊も見かけず…、
でも、一端読み始めると、ペーパーバックの裏表紙にも書いてあるとおり、
"…once started it is hard to quit."
"The characters are rich, the story's well-plotted and you won't stop reading."
で、一気に読んでしまいました。
以下は、もし、日本語翻訳版でケラーマンのアレックスシリーズを追いかけている方にとっては、ネタバレを含む感想になりますので、ご注意ください。
アレックスとロビンの二回目の破局という悲劇にさらに上乗せする形で、アレックスが飼っていたスパイクという気性の荒いフレンチブルドックが、老衰のために弱っていく様子が時々出てきた前巻まで、
なんだかどうしても暗い雰囲気が漂って、アレックスシリーズももう終わりに近づいているのかな、なんて寂しい予感さえしていましたが、
紆余曲折を乗り越え、ついに再び仲直りしたロビンが、アレックスのところに戻ってくるにあたって、(ついに老衰で死んでしまったスパイクの代わりに)『Blanche』というまたまたフレンチブルの仔犬を一緒につれて来て!
スパイクの出てくるアレックスの家庭でのひと時の描写が何より好きだった私としては、『Obsession』を読み始めてすぐに、一気にわくわくした気分になりました。
淡い黄褐色だというこのフレンチブルの女の子は、初めて会ったマイロが、「これ、あのスパイクと同じ種なのか?」と疑念を抱くほどおっとりとして、人懐っこくて、とにかく可愛いのです。
(このマイロの問いかけに、アレックスは、「ロビン(小柄な美人)と君(6フィート3インチのコワモテの大男)が、一応同じ種だっていうのと同じにね」と答えてましたけど…)
どんな人間もその愛らしい笑顔で、一瞬にしてトリコにしてしまうBlancheの、今後のシリーズでの活躍が期待されます。
そして、私がこのケラーマンシリーズをどうしてもやめられない一番の理由である、アレックスとマイロの微妙な友情に関しても、思わずキャーと甲高い声をあげたくなるようなシーンが出てきました。
マイロは、もうとにかく随分長く(マイロがアレックスと出会った直後に、デートし始めたのだったはず…)外科医のリックというハンサムな彼氏と同棲していますが、
リックとアレックスというのは、これまでの長~いシリーズでほとんど顔を合わせたことがなかったのです。
今回の『Obsession』では、リックの下で働いていた優秀な看護師の女性パティが、姪でもある娘のターニャに亡くなる間際告白した、「(彼女が)過去に犯した、Terrible Thing」が物語の重要なキーになっていて、
その看護師の娘は、15年近く前、リックの紹介で、子供専門の心理療法医であるアレックスのところにやってきて何度かアレックスの治療を受けた、アレックスの元患者でもあります。
ということで、今度のお話にはリックの名前も良く出てきて、アレックスがリックの働くERに訪ねていくシーンなんかも出てくるのです。
マイロ抜きで、リックとアレックスが顔を合わせるというのは!
長年のファンとしては、妙にくすぐったいような、ドキドキするような感じがしてしまいます。
(私だけなのかな…、マイロにとっては、リックが本妻で、アレックスが妻公認の愛人という図式が出来てるように思うのは…)
リックとアレックスのシーン、微妙な緊張感があって好きです。
今回のお話ではリックに本妻としての立場を誇示された感じもあるアレックスですが、最後の捕り物の際、負傷したマイロの傷口を押さえつつ、出血多量で震え出したマイロの身体に腕を回してぎゅっと抱きしめたり、(マイロは照れ隠しに"How cozy."なんてつぶやいたり…)
断末魔に苦しみつつ、おかしな音を出している犯人に近づこうとするアレックスを現場に急行した制服の警官が止めようとするのを、マイロ(警部補になりました)は、
”Don't be a by-the-book lamebrain, Officer, and give the doctor a looky-loo. He's family, won't piss on the evidence."
(そんな教科書通りの石頭すんなよ、先生にちょこっと見せてやれ。彼は家族だ、証拠にションペンを引っ掛けたりしないさ)
"Whose family?"
(誰の家族です?)
"Mine."
(俺のだよ)
この二人、(やっぱり私の睨んだとおり)既に親友の域を超えてました。
その直後、リックの勤務するERに運び込まれたマイロは、『家族を担当しない』という主義を破って、(正妻)リック自らの手で、腕に入り込んだ散弾銃の弾を丁寧に摘出され、血管形成の手術を受けたりします。
美人でスタイルも抜群のドクターを二人も『家族』にしているマイロ、ちょっと羨ましいです。
☆
どうでもいいけれども、気になった点もいくつか:
Kyleの家に警察の顧問を装って聞き込みにいった時、アレックスがBlancheを抱っこしてたというのは、かなりのインパクトで、Kyleが忘れるはずはないと思うんだけど、
そのずーっと後の方で、Kyleは、完全に初対面として「僕のガールフレンドがいってた通り、君って超可愛いね」って、Blancheに挨拶してたのが気になりました。
そして、犯人の最後の言葉を聞こうを顔を近づけたアレックス、まともに犯人の血を吐きかけられて、その後も、「まだ血の味が残ってる」なんていう描写が出てきたりもしましたけど、
まさか、犯人からHIVをもらったりしてませんよね…。
(あの犯人は、生身の人間を相手に出来ない変態…というような描写が出てきたから、病気は大丈夫かな…)
でもラスト近くであんな不気味な経歴の犯人から血を吐きかけられるって、なにか意味がありそうで心配です。
だから、次の本も買えって?
そういうこと?
4 件のコメント:
こんばんは。miyuです。たぶん藤葉様のブログでアレックスシリーズに喜んでいる唯一の人間な気がしますが、アレックスとリックの微妙な緊張感は私もなんだかものすごく気になっています。マイロはちょっと不器用なんだけどすごく優しい人なのがとても好きです。ロビンに時々子供扱いされてるのがかわいいですね。でも最近翻訳版は全く出版されないんです。もう出ないのかな?面白いシリーズだと思っていたんですが、とても残念です。
miyuさん
ケラーマンの翻訳本、やっぱり近頃出版されていないんですね。
アレックスシリーズの翻訳は当初から様々な出版社を転々としていて、何度も「もうこれ以上、翻訳出ないのかな…」と寂しい思いをさせられてきましたが、ケラーマンの翻訳本が途絶えるたびに、昨今の日本って本当に本が(特にミステリーやSFなんかの翻訳本が)売れないんだなー、と痛感します。
無骨でガサツで食いしん坊=普通に男らしくて、とても見た目はゲイには見えず、さらに一旦身内だと認めた存在に対してはとにかく優しくて思いやりがあるマイロって、女性からも良くモテるんですよね。
マイロの男らしさと不器用な優しさには私もシリーズの当初から惚れ込んでいるのですが、
今回のお話の中でも聞き込みの途中で、色っぽい熟女からあからさまに色目を使われていました。(そばにくっついているハンサムでスタイルのいいアレックスは、とかくゲイだと思われて無視されることが多いですよね)
アレックスシリーズ、なんとか翻訳版の出版が継続してくれることを祈りたいです。
>愛と勇気の(そうだったの?)マッケンジーシリーズ、もはや私の家の近所では古本屋にすら存在していません…
と おっしゃっていたのはどなたぁ?
いつの間にやら コンプリートしていたのね(笑)
薄い本なので二日で読破は驚きはしませんが よくぞ揃えましたわ
ホントに嵌っているのね
で やっぱり原書の方が良かったですか?
この調子ですとアウトランダーシリーズ 既にコンプリートなさっていそーな勢いなんですけどぉ
>まさか、犯人からHIVをもらったりしてませんよね…。
フツーに口に入る分には胃酸にやられてしまうので大丈夫ですよぉ
だから怖がらずに フツーの人に接するようにしてあげてくださいね
キスもハグも ツバが飛んできそうな勢いのおしゃべりもOK
ただし 口内炎があるとか 手に傷があるとか は要注意
傷口から侵入するので 迂闊に近づかないでください
ホントに藤葉さんは英語圏内のお姉ー様方と好みが同じなのねぇ あちらの小説に嵌っちゃうワケだわ
まぁ わたくしも人のコトはいえませんが…
下で れ 抜きになっちゃいました おバカさんです
>褒めらちった
褒められちった です
さくらいさん
>>マッケンジーシリーズ
用事で隣町に出かけた時に古本屋めぐりをして、そこでなんとか全部見つけました。
私が入手したのは全てMIRA文庫で再版されたものですが、翻訳版でも充分に面白かったです。
注文しておいた原書のペーパーバックは(現地でも品薄になっているのか)まだまだ配達できませんという連絡がきて、結局キャンセルしてしまいました。
>>ケラーマン
アメリカ西海岸を舞台にしていて、一番の親友はゲイの刑事という主人公アレックスが出てくるシリーズであるだけに、(事件の現場にはもちろんドラッグや、快楽のために殺人を犯すような変態が出てきます)
物語の最後の最後で性的に倒錯した連続殺人犯から(日常とかく小さな傷がつきやすい)顔全体に血を吐きかけられた上、口の中にまで…、
ということが、次巻の何かしらの伏線になっているのでは、という意味で心配になっただけで、
HIVの知識はちゃんと持っていますし、誰かを差別したりするつもりはありませんから、ご心配なく。
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