2007年12月20日木曜日

Hot Target!

夏以来…、というか、この本の存在を知ったのは、6月頃(もっと前だっけ?)だからもう半年かそれ以上…。

とにかくもうしばらく長いこと、ずーーーーっっと読みたい!と思い続けてきた Suzanne BrockmannのSEALチーム16トラブルシューターシリーズの第8作目

Hot Target

ついに読了しました。

面白かったー!!

前作の『Flashpoint』はちょっと番外編ぽい感じで、初めて名前を目にする登場人物ばかりで物語に入り込むのがちょっと大変だし、チーム16のメンバーが出てこないのはなんか寂しい…、なんて思ったものの、今まで全くなじみのない登場人物たちの恋愛&人間模様への微妙な抵抗を抑えつつなんとか読み進めていくと、本を閉じる頃にはすっかり新たな

「Troubleshooter Inc.」シリーズ

の幕開けとして心に刻み付けられる作品となりました。

「Troubleshooter Inc.」というのは、このトラブルシューターシリーズの新しい展開の重要な要素になってくるのですが、日本でまだ翻訳が出ていない6作目以降の重大なネタバレともなってしまうので、ここでは詳細には触れないでおきます。

でも、元SEALのDeckerって…、翻訳版の5冊目までに名前くらい出てきたことあったのかな…。
めちゃめちゃな順番で読んできたこのシリーズだけに色々見落としているのかも。
また後でゆっくり一作目から読み直してみないといけない、と思います。

そして今回念願かなってついにページを開いた『Hot Target』は、前回の『Flashpoint』のエンディングにちらっと姿を見せていたコズモ・リクター(私、Richterの綴りをずっとなんの疑いもなくリッチャーって読んでた。たはは、なんだかお恥ずかしい…)


背が高く、筋肉質でミリタリー風の短い髪にシベリアンハスキーを思わせる薄い色の瞳。
笑ったら顔にひびが入るとでも思ってるような無愛想。
でもいざ笑顔になると雑誌のモデルみたいに魅力的になる…。



なんて、『Flashpoint』本編には全く登場していなかったというのに、詳細な外見描写を(しかも男性の目から)されていたのが印象に残っていたのだけど。

『Hot Target』の本来の意味での主演は、コズモだったのね!

日本語翻訳版でもチーム16のメンバーとしてチラチラと名前が出てきているコズモは、とにかく無表情で感情を表に出さないだけに、今まで「ロボット」だとか「(知る限り)とにかくずっと女と寝てない」とか散々言われて来たけれどもっ、こんなに素朴な母思いの好青年で、もちろん物凄い身体でいい男だったとは。

またまたスーザンに完全に一本取られてしまいました。

コズモ-この8作目では現役のチーム16のチーフということになっているけれども-一番最初に読んだこともあってか、ずっと私の中で好みの男性No.1座を守ってきた第三作目「「Over the Edge」の主人公シニアチーフのスタン・ウォルコノクと同列に並んだかもというくらいのいいキャラクターです。

このコズモの生い立ちがまた!一癖あって、かなり驚かされます。
(チーム16のメンバーの生い立ちって皆結構変わってるかも。成長の過程でも人とは違う試練を乗り越えてきたからこそ、SEALになるための過酷な訓練も乗り越えられたってこと?)

スタンとコズモ、この二人、金髪碧眼の怖い顔って…、外見の描写の傾向もちょっと似てるような気が…。

傍にいる人がヒクくらい、とてもうかつには話しかけられないような超強面(こわもて)だけど、その中身はとんでもなく思いやりがあって頼りになる、その上仕事の腕は超一流。ほんと最高の男です。

誰にでもいい顔をしたりはしない無骨な男性が自分だけを愛して特別扱いにしてくれるっていうのは、女の永遠の夢かも…。

そしてスーザンの小説が好きなのは、女からみてもとても共感できるいい女を心優しいゴツイ男達のお相手として登場させるところ。


以下は、日本ではまだ翻訳版の出ていない『Hot Target』のネタバレになってしまうので、これから翻訳版が出たら読む予定、もしくはこのシリーズを最初から読んでみたい、なんて思っている方は閲覧ご注意ください。






今回のコズモのお相手は、まだ二十代の若さでマスコミを賑わすイケイケパーティーガールでありながら新進気鋭の脚本家兼映画プロデューサーでもあるというかなり派手な女性。
ところがカメラの前の華やかで色っぽい姿とは一転して、普段の仕事場となる書斎では、髪はボサボサ、ノーメイク、着古したTシャツに短パン、実はここ数年ちゃんと付き合う彼氏もいない…という状況で、言うまでもなくこちらが本当の姿。

そんな彼女は現在撮影中のちょっと過激なテーマ(第二次大戦中、アメリカ軍にはゲイばかりを集めた部隊が存在した?!なんていう…)を扱った映画への抗議から『殺す』なんていう脅迫状を送りつけられていて、プロダクションの命令で、彼女の元に24時間体勢でゴツイボディーガードがつけられてしまうことになるのです。
家の外での派手なイメージを守りたい彼女としてはもちろん、寝室の前で寝ずの番をするようないかめしい護衛をつけて欲しいわけもなく、二人の出会いは最初からうまくいきそうもない感じ…。

もちろんそのボディーガードこそ、SEAL休暇中のアルバイトとして「Troubleshooter Inc.」から声をかけられたコズモということになります。
(アメリカのお巡りさんがオフの時に用心棒とか護衛のアルバイトをしてるって、ドラマや映画によく出てくるけど、軍所属の人も、アルバイトOKなんですね!)

ボディーガードと彼が命をかけて守る女性との間の恋、なんていうとあまりに『お約束すぎない?』という感じだけど、スーザンのお話ではこのお約束の設定が決して単なるお約束な展開にはなりません。





その一方で、どうしても女たらしの駄目男にばかり惚れてしまう女性もいますよね。
何度裏切られても『ごめん、やっぱり君がいい…』なんて戻ってこられるとつい受け入れてしまうという…。

今回コズモの一途な恋と対照的に、そんな駄目男しかも二人!に苦しめられるのは、なんとゲイであることをカミングアウトしている超可愛いFBI捜査官ジュールズ・キャシディ。
二人の駄目男、一人はジュールズの元カレのAdam、もう一人はコズモの恋のお相手となるJaneの(腹違いの)弟であり、Janeの最新映画の主演も務めているRobin…。

もう長い間読むのを楽しみにしてきたジュールズの恋、こういうことだったのねー。

ジュールズを巡る恋の展開は、これもある意味『お約束』ではあるのだけれども、なんとも切なくて…、やっぱりスーザン(男性同士の恋まで!)最高にうまい!です。

我慢できず一足先に愛知県にいる間に読んでしまった9作目の『Breaking Point』で、ジュールズが戦争映画のポスターに向かって切ないため息をついていた理由もやっとわかりました。

11作目『Force of Nature』では再びジュールズの恋が語られるはずで、

さらに12作目『All Through the Night』では、なんとジュールズが結婚?!なんて展開になるのだという噂!

この後すぐに『Force of Nature』を読み始めてしまいたいところだけど…、やっぱり『Hot Target』の前に、番外編の『Flashpoint』を読んでおいてよかったと思うし、まずはまた正統派のSEALチーム16の活躍にお話が戻るらしい第10作目『Into the Storm』を読んでから、11作目の『Force of Nature』に取り掛かることにしようと思います。

12作目『All Through the Night』は発行されたばかりでペーパーバック版も出ていないのですけれども、もうこれ以上我慢できず…Amazonさんに「ハードカバーでいいから、送ってちょうだい!」とお願いしました。

うっかり他にも何冊か…「一緒にまとめて送っちゃって!」とお願いしちゃったのだけど、これはクリスマスプレゼントなのよ?と自分の良心に言い聞かせ中です…。
(10月の『Nevermore』を含む大量購入の時にも、ツインピークスのゴールデンボックスの時にも、同じようなことを言ってたかもしれない…、ということについては忘れておこう…)


***


それにしてもこんな調子でペーパーバックを読んでると、いつまでもS3EP8の感想文が書けない…。

っていうか、シーズン1の感想文を先に書くって決めたんだっけ。


海外ドラマ、読書、日記書き、…家事(はー、うっかり忘れるところだった)一日の時間配分について、まじでスケジュール表でもつくらないといけないのかも。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お久しぶりです藤葉さま、こんにちは!キョウです。

『Hot Target』読了ですね。おめでとうございますv
私は翻訳版で追いかけているので、これを読むのはまだまだ先になりそうですが…今まで殆ど台詞がなかったコズモと、藤葉さまお気に入りのジュールズ君がメインという事で、早く読みたいです!
元SEALのDecker、私もよく覚えていません…。(汗)メインの3組以外の登場人物って、多すぎて覚えきれないです。(私の頭の容量のせいかも?)チーム16とその周囲の人物は、継続して出てきてくれれば何とか印象に残るのですが…。奥さん達とか。

そうそう、今日やっとネサフ三昧しているのですが、ついに!『アリッサという名の追憶 Gone Too Far』上下巻が、Amazonで発売されてました。嬉しい!まだ読んでもいないのに、既に興奮状態です。ドキドキ!
大阪でお姑さんに仕えながら、隙をみて(笑)サムとアリッサの恋の行方を見守ろうと思います*g*

紹介記事、ありがとうござました!

>スケジュール表
私も最近はTO DOリストを一日の始まりに作る事にしています。ぼんやりさんなので、スケジュール管理しないとクラッシュしがちです…;

藤よう さんのコメント...

キョウさん
『Hot Target』文句なしに面白かったです!

そして『Gone Too Far』翻訳版出てたのですね!?
日本題は『アリッサという名の追憶』ですか。しかも今回はついに上下巻に別れてる!
『Gone Too Far』…、私はとにかく冒頭から泣かされました。サムがあんな子供時代を過ごしていたなんて。(涙)
上下巻でじっくりと読めるというのもいいかも。
お正月は(お姑さんに仕えつつ?えらい!)スーザン満喫できますね!
私、この翻訳版もいずれ買ってしまいそうです…。

私は現在シリーズ10冊目の『Into the Storm』を読み始めました。
今回はチーム16のジェンクこと、チーム一童顔で小柄なマーク・ジェンキンスが主役です。(なんとお相手は初の…う~っ、こんな小さなびっくりも大事かもしれないので感想文を書く時に伏字で明かすことにします)
ここ数冊の新しいシリーズの中心となってきた『Troubleshooter Inc.』からは、番外編のFlashpoint、そしてHot Targetにも出てきた、元SEALのDeckerとSophiaの関係もやっと大きく動きがありそうで。

次から次から、スーザンたら!本当に毎回よくトリコにさせてくれるものです。