もともとそれほどのコーヒー好きとはいえない私、会社勤めをしていた頃にはまず家でコーヒーを飲むことなどなく、家で飲むコーヒーに関してはずっとインスタントで満足してきました。
でも、美味しいお菓子のレシピと一緒に朝起きた瞬間から一日中コーヒーをがぶ飲みしているヒロインが出てくる物語を書き続けているジョアン・フルークを筆頭に、翻訳もしくは洋書の本の中でコーヒーといえば『コーヒーメーカで淹れた』コーヒーが当たり前で、インスタントのコーヒーを飲むのは本当にどうしようもない非常事態だけ。
さらに昨今の海外ドラマといえば、これはもうスポンサーの関係でもあるのか、登場人物たちは揃って手に手に大きな(スタバっぽい)カップを持って画面に現れては、いかにも美味しそうにコーヒーを飲んでますよね。
ここ一年ほどめきめきと体調が回復したおかげもあって、お茶やコーヒーを飲みつつ日がな一日読書(Slashも一応Reading…)をしたり、海外ドラマを見たりしている私は、日に日に大きくなる『家でも本物のコーヒーが飲みたい…』という欲望をしだいに打ち勝ちがたいものに感じ始めてきていました。
ただ問題なのはとにかく『面倒なのはいや!!!』ということ。
ここ最近格段に増えた自宅でのコーヒー消費量を考慮して、そろそろコーヒーメーカーを入手する段階に達したのかもしれないと思い至ったものの、いざ電器店などを覗いてみると、欲しいと思う本格的なコーヒーメーカーだと場所もとるし、やっぱり手入れも大変そうだし、なにより一人でちょっと飲みたい私には、できるコーヒーの量が多すぎる。
昔実家にあったミルつきのコーヒーメーカーの手入れの大変さも頭にあって、超が三つはつく面倒くさがり屋の私は、結局コーヒーメーカーというものの入手を諦めかけつつも、心の奥底で、緑茶の急須みたいに、自分の飲みたい分量のコーヒーをちょっと淹れて飲める道具があればいいのに、という願いも捨てきれずにいたのです。
そんな時思い出したのがフレンチプレス式のコーヒーメーカー。
日本では紅茶用として主に使われているガラス製のフレンチプレスの存在は、実は、X-Filesで(ホント、こればっかり…)スカリーが自宅でコーヒーを淹れるのに使っているのを目にしたのをきっかけに知り、数年前、しばらく使っていたことがあったのですが、当時はそれほど日常的に家でコーヒーを飲む機会があったわけではなく、いつしかすっかりその存在も記憶の彼方に消え去っていたのです。
ところがつい最近、ガラス製ではないフレンチプレスがあることを発見しました。
『コレ』です。(ちょっと下の方にスクロールしないと写真が出てこないかな)
ボダム・コロンビア・コーヒーメーカー【私が持っているのは350ccの小さい方】
というのが正式名称です。
卵型のこの容器、私が一回に飲みたい量のコーヒーを淹れるのにぴったりなステンレス製のフレンチプレスなのです。
ガラス製のフレンチプレスの場合、ガラス部分の破損を防ぐため、熱湯は注がないで、とか、プラスチック製のスプーンで静かにかき混ぜて、とか、色々うるさい指示があるのですが、このステンレス製のフレンチプレスなら、取り扱い上のそんな心配も不要。
(現在私はグラグラに湧いた熱湯を注いで菜箸でかき混ぜています…)
しかも二重構造になっているので、淹れたコーヒーもしばらくは熱々のまま保てるというありがたい一面も。
フレンチプレスでコーヒーを淹れる場合、粗挽きにしたコーヒー豆を使う必要がある、というのが唯一の注意事項で、後は急須で緑茶を淹れるのと同じ手軽さで(蒸らしに4分かかりますが)本当に気楽にコーヒーが楽しめます。
このフレンチプレスを入手して以来、私のコーヒーブレイクはぐっとリッチなものになりました。
☆
11月の末頃、生涯で初めて(とほほ…)成功したお菓子作りに味をしめ、(『簡単りんごケーキ』参照ください)その後も時々自分のおやつ用にケーキ(と呼んでいいものかどうか、いまだに半信半疑です)を焼いています。
簡単ケーキのレシピも少しずつ進化し、一番最近焼いたお菓子は、
『ブルーベリーとりんごの練乳入りケーキ』
実家の母から「目にいいから」と大量に持たされた乾燥ブルーベリーの処分に困り、ケーキに入れてみよう!と思い立った時、実家の妹から「お姉ちゃんの焼くりんごケーキに似てるレシピで練乳を入れるのがあった」と教えてもらったのをきっかけに作ってみたものです。
これが歴代の簡単ケーキの中でも一番美味しかったので、また覚書としてレシピを書き出しておこうと思います。
☆
材料
乾燥ブルーベリー一袋(100g)
(ふたのできるビンにあけ、洋酒-ウィスキーやブランデーなど-をひたひたより少な目になる程度注ぎ、数日置く)
りんご2個
(皮を剥いていちょう切りにし、砂糖少々(分量外)とシナモンをまぶしておく)
バター(ひと箱の半分、100gかな?)
砂糖(カップ三分の一)
タマゴ2個
練乳(チューブのもの半分)
小麦粉(2カップ)
ベーキングパウダー(小さじ1)
牛乳適宜
作り方
1.室温に戻したバターを大きめのボールに入れ泡だて器でマヨネーズ状になるまで攪拌する。
2.柔らかくなったバターに砂糖を入れ、すり混ぜる。
3.溶いた卵を数回に分けて入れ、その都度泡だて器でよく混ぜる。
(実は、大雑把人間の私、ケーキ作りによくでてくるこの手順を軽く考え、気楽にバターの入ったボールに一個ずつ卵を割り入れていったところ、二つ目の卵を入れて混ぜ始めた瞬間見事にいっきに分離しました!)
3.でバターが分離しちゃった!となっても落ち着いてください。(私は超焦りましたが…)
4.チューブの練乳を半分絞り入れ、混ぜる。
(すると、分離したバターもなんとかクリーム状に戻ります。もともと分離していなければなお結構)
5.小麦粉とベーキングパウダーを合わせて4.のボールに振るい入れ、ゴムベラで混ぜていく。
6.ホットケーキの種よりも気持ち堅い程度の生地になるよう、牛乳を少々加える。
7.りんごとブルーベリーを汁ごと6.に加え混ぜる。(この時バニラエッセンスを加えてもよい)
8.クッキングシートをひいた天板に7.をあけ、平らに慣らす。
9.180度に温めたオーブンで、45分焼く。
(オーブンのクセにより焼きむらができる場合には、途中で天板の向きを変える。)
焼きあがったケーキは食べやすい大きさに切り分け、その場ですぐ食べる分以外はラップに包んで冷蔵庫で保存する。
焼きたても焼きたてらしい美味しさがありますが、少し置いておくとりんごの水分とブルーベリーを漬けた洋酒がケーキ部分に浸透してしっとりしてくるので、冷蔵庫に保存した後、冷たいままでもかなり美味しく食べられます。
でも、一日以上冷蔵庫で休ませたケーキをオーブントースターで温めて食べるとスポンジ部分が香ばしくふっくらとして、私にはこれが一番美味しく感じます。
お酒の全く飲めない妹は、冷たいままのケーキを食べて、ちょっと酔っ払っていました。
この簡単ケーキを焼くようになってから、熱々のケーキにアイスクリームを添えて食べてみたい…とずっと思っているものの今のところ一度も実現できないでいますが、それにもいつかチャレンジしてみたいと思っています。
***
コーヒーメーカーで淹れた本物のコーヒーを飲みつつ、自分で焼いたお菓子を食べる、なんて、こんなことを数ヶ月前の私に言っても、『絶対ありえない!』と完全否定したはずですが、人間、長く生きてると時にはありえない事態にも遭遇するものなのですね。
4 件のコメント:
あ~「ブルーベリーとりんごの練乳入りケーキ」おいしそうですね~。藤葉さんの日記の中で、もちろんSPNの記事はすごく楽しくて大好きですが、次に心惹かれるのが、「食いしん坊」の日記です(^^)以前紹介してくださっていた、「Fujiy(藤葉風)チーズステーキサンド」お米の粉のパンバージョン、「Grilled cheese sandwich」、あと、ものすごく行ってみたいと思った秩父の「きじ焼き」のお店などなど。どれもこれも魅力的です。私も藤葉さんに負けず劣らずの面倒くさがりなので、凝ったものはあまり(まったく?)作らないのですが「藤葉版シェパードパイ」は自分でも作って友達の家に持って行って食べました。大好評で株が上がりました~。
残念ながら私は紅茶党で、おうちでコーヒーを飲むことはほとんどないのですが、コーヒー党のダンナにはこのフレンチプレス式は便利そうです。ちっちゃくて丸くて形もいい感じで。チェックチェック。
yumiusaさん
「ブルーベリーとりんごの練乳入りケーキ」本当においしくて、まさにコーヒーにぴったりです。
天板1枚分焼くといつもは数日分(夫が味見に参加しない場合、一週間分くらい)のおやつになるのですが、実家にも少し分けたため、今回のケーキはあっという間に消えてしまいました。
シェパードパイ、私の大雑把レシピをお友達も一緒に食べていただいたなんて聞くと、ちょっとドキドキですが、好評だったのならほっとしました。私は先日、上に被せるマッシュポテトをかなり柔らかめに作ってみました。焼きたてはとってもおいしかったです。
フレンチプレス、ちっちゃな丸い形のわりにお値段は結構なものなので、ちょっと購入を迷ったものの使ってみるととにかく手入れが楽で、現在は大満足です。(私の場合、購入したお店で年始の福袋として800gの粗挽きのコーヒー豆をお店の名前入りの密封用缶に入れておまけにつける!と言われて決断しました。)
フレンチプレスのコーヒーと、ブルーベリーとりんごの練乳ケーキを読んでいたら、甘酸っぱい香りとコーヒーの香りが浮かんできてこんな時間なのに飲みたくなってしまいました。いったいどんな味なんだろうと想像しただけで幸せな気分になれます。
自分ではホットケーキくらいしか作ったことがないので、お菓子を作る人は尊敬してしまいます。明日(今日?)起きたら、まっさきにどこかのカフェに行ってしまいそうです。
samcolt97さん
大雑把人間の私、一生お菓子づくりなんかには縁がないものと思っていましたが、ここへきて、ケーキと呼ぶのは気が引けるような素朴なものとはいえお菓子なんかをつくるようになるとは、不思議なものです。
本日朝から関東は雪模様です。
(samcoltさんはどちらだったでしょう?)カフェへのお出かけもお気をつけてくださいね。
コメントを投稿