第7話です。
オープニング明け、オープンカフェで。
Dean: "Your half-caf double vanilla latte is getting cold over here, Frances."
(お前のハーフカフェ・ダブルヴァニラ・ラテが、冷めてってるぞ、フランシス)
Sam: "Bite me."
(ムカつく)
-カットされたシーンを見ると、サムはディーンから(たぶんわざと)女性警官のIDを渡され、電話で恥ずかしい思いをしています。
Dean: "So anything?"
(で、なんか出たか?)
Sam: "I had them check the FBI's missing-persons data bank. No John Does fitting Dad's description. I even ran his plates for traffic violations."
(FBIの失踪者データバンクをチェックしてもらったんだ。父ちゃんに該当する身元不明者はいない。父ちゃんの車のナンバープレートで交通違反まで調べたんだぜ)
Dean: "Sam, I'm telling you, I don't think Dad wants to be found."
(サム、だから言ってるだろ?父ちゃんは見つかりたくないと思ってんだ)
身元不明者(身元不明死体の場合も多い)の呼び方として出てきた「John Doe」という言葉がありますが、もちろんFBI捜査官が主人公のX-Fileには何度と無く出てくる表現です。
中でも印象深いのは、最後となる9thシーズンの奇しくも第7話、タイトル「John Doe」です。
7thシーズンでなんとモルダーがX-Fileの表舞台から去ってしまった後、彼に代わってX-Fileを担当することになったのが、John Doggett(ターミネーター2の液体ターミネーターとしての方が超有名かも)です。
モルダーのいないシーズンについては、色々と評価の分かれるところですが、私は好きです。
(というか、X-Fileは全部好きなんだからどうしようもありません)
天才肌の永遠の子供で周囲を振り回し続けるモルダーと違って、元海兵隊員(Ex-Marine)でニューヨーク市警巡査からのたたき上げというドゲットはきちんとした大人で、堅物、なのにいやおう無く不思議な事件に巻き込まれていってしまうという姿は胸をくすぐるものがあります。
※元海兵隊員(Ex-Marine)というキーワードも重要ですね、兄弟が探している父ちゃんもEx-Marineで、息子たちを海兵隊式に訓練してきたらしいことがわかっています。居場所をコードで伝えたりね。私の大好きなスキナー副長官もEx-Marineでベトナム帰還兵です。アメリカでは軍を退役した後、警察(Law enforcement)に入るというのは普通の流れなんでしょうね。そういえば、父ちゃんは、軍を退役して、悪魔ハンターになるまで何をしていたのでしょう?何か説明が出てきましたっけ?ママの死をきっかけに軍隊を辞めたのかな?
と、話がずれましたが、X-Files 「John Doe」のエピソードでは、John Doggett 自身がろくに言葉も通じないメキシコで、記憶喪失になりまさに John Doe になってしまいます。(ドゲットの名前と言葉遊びになってるんですね)記憶もなく、まったくわけのわからない状況の中で、海兵隊時代に入れた部隊名の刺青を手がかりに自分の身元を探り出そうとしたりして、映像も凝っていて、とてもいいエピソードです。
と、完全に横道にそれ切ったところで。
ディーンは上記のオープンカフェでひろげたラップトップで、「姿の見えない殺人者」という言葉に喰い付き、「Dad would check it out. 父ちゃんなら調べるぜ」と、あまり乗り気でないサムを連れて調査に行くことに。
この頃は、結構パソコンを活用して色々やってますよね。
セカンドシーズンになると、ディーンは「My space」のことも知らなかったり、サムも調べものを他人に頼んだり、とちょっとアナログ気味になってるのが、ちょっと寂しいところもありますが、手っ取り早く調べてくれる人がいるなら、それを利用する、というのも父ちゃん仕込みの海兵隊式なのかもしれません。
地響きのようなエンジン音を響かせて、殺された大学生の住んでいた寮に、黒光りするImpalaで乗り付けた二人。しょぼい車を修理しているしょぼい大学生と、ホットな車から降り立つふるいつきたくなるようなイケメン兄弟との対比が鮮やかです。
今回は大学生を名乗る二人ですが、US Marshals やFBIを名乗るより、全く違和感がありませんよね。
寮での聞き込みで聞き出した、事件の時に一緒にいたという美人の彼女を一目見て「めんどくさくなりそうだ」と見抜いたディーンは、いつものとおり、一瞬で彼女への対応をサムに任せています。
(父ちゃんと二人の時は、父ちゃんが対応してたのでしょうかね?)
その後、図書館での埃まみれの調査の末、「Hook man伝説」を突き止めた二人。
伝説の現場でもあり、今回の事件の現場ともなった場所にやってきます。
ライフルと岩塩の弾を取り出し、霊をやっつけるまではできないが、弱らせることはできると得意げなディーンに、
Sam: "You and Dad think of this?"
(これ、兄ちゃんと父ちゃんとで考えたの?)
Dean: "I told you, you don't have to be a college graduate to be a genius."
(だから言ってるだろ、天才になるのに大学出る必要はないって)
しかしライフルなんかを持って殺人現場をうろちょろしていたために警察につかまり、一晩泊められ、でも俺の機転で釈放された、とまたも得意げなディーンに、
Sam: "And he believed you?"
(で、(兄ちゃんのその馬鹿げた説明を)信じたの?)
Dean: "Well, you look like a dumb-ass pledge."
(まあ、お前のぬけた顔がまさにその説明を裏づけしたってことだ)
車に乗り込もうとする二人の前でにわかにあわただしくなる警察署。例の美人と寮で同室の女の子が殺されたと知って、今度は女子寮に忍び込む二人。
Dean: "Think we'll see a naked pillow fight?"
(な、裸の枕投げを目撃しちゃったりしてな?)
女子寮の部屋に濃密に立ち込めるオゾンの匂いに霊の仕業だと直感する二人。
その後、大学のパーティーシーンで、二人のキャラクター説明の追加になるような会話が。
Dean: "Man, you've been holding out on me. This college thing is awesome."
(お前、俺に隠してたな。この大学っぽい感じ、すげえな)
Sam: "This wasn't really my experience."
(こういうのは僕の経験とは違うよ)
Dean: "Oh, let me guess. Library, studying, straight A's."
(ああ、当ててやろうか、図書館に勉強にオールAってとこか)
まあね、と肩をすくめるサムに。
Dean: "What a geek."
(なんてオタク野郎だ)
Slasher目線で考えれば、ディーンを置き去りにしてまでして家を出た身で、とても浮かれて遊ぶ気にはなれなかったサム、ということになりますよね。
でもそんなサムは背の高い金髪美人のジェシカを恋人にしたわけですが。
ママと、ジェシカと、ディーン(ダークブロンドだけど、きっと長く伸ばせばかなりブロンドに近くなりそう、ちっちゃい時はブロンドだったし)の相似は、どう考えても無視できないものがあります。
と、いうことで兄弟は今回も事件を解決し、街を去っていくのでした。
今回ディーンが、女の子に対して最初から一歩引いた状態だったせいか、サムもどうもエンジンがかかりきらないまま、覇気のないエピソードでした。え?それはSlasher的にだろ、って?
ディーンはサムが女の子に興味を持つのをどんな場合でも推奨するお兄ちゃんなのですよね。
今回も、女の子のお守りはサムにまかせて、自分はさっさと墓堀りに向かったり。
兄ちゃんに対するサムの異常な執着に、兄ちゃんなりに危険を感じて、更生させてやらなければ、なんていう使命感を持っているのかもしれません。
次回は、第8話、に入れると…。
2007年2月3日土曜日
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