2007年2月27日火曜日

X-File slasher の見たSupernatural その14

第10話「Asylum」の妄想鑑賞日記です。

仮にもホラーと銘打ったドラマを見て、こんなに笑えるものでしょうか?
さすがに初めてエピソードを見ていた時には、もっと真面目に見ていたと思うのですが。
鑑賞日記を書くため、エピソードを見直していると、どうしようもない高笑いがもれてしまいます。


オープニング。

国は違えどいずこも同じ。閉鎖された病院やホテルなんかが壊されずに残っていたりすると、子供達が肝試しにやってくるのですね。ましてや精神病院だなんて…。


オープニング明け。

夜のモーテルの一室。(これだけでもいやらしい響きです)
父ちゃんの行方を捜して色んなところに電話をかけ続けているサム。

Dean: "Caleb hasn't heard from him?"
   (ケイレブ、父ちゃんから連絡もらってないって?)

Sam: "Nope. Neither has Jefferson or Pastor Jim."
   (うん。ジェファーソンもジム牧師もだ)

Caleb、 Jefferson、 Pastor Jim、三人とも父ちゃんの友達もしくは知り合いのようです。
この三人の中で今聞き覚えがある、と思うのは、Pastor Jim だけですが、残りの二人もこの先出てくるのでしょうね。(もう出てきてる?面倒くさいので、今は調べません!)

Sam: "What about the journal? Any leads in there?"
   (日記はどう?なんか手がかりになるようなことあった?)

Dean: "No. Same last time I looked. Nothing I can make out. (a laugh) I love the guy, but I swear he writes like freaking Yoda."
   (いや。この前見たときと同じだ。何も見つけられない。(くすっと笑って)あの人のことは愛してるけど、彼って、まじでくそいまいましいヨーダみたいな字を書くよな。)

こんな優しい表情でこんなことを言うもんだから、ディーンは今回のエピソードで、サムからとっても痛い目に遭わされます。

この妄想日記の中では、He とか guy とか Dude とか、三人称を漠然とあらわす人称表示については、その場の状況に応じて、父ちゃんとか、兄ちゃんとか、翻訳してきました。
loveっていう動詞は、「大好き」って。
でもこの後の兄弟喧嘩のニュアンスを強調するため、というか、この直後急激にムカつきだしたサムの心境を強調するため、この台詞については、辞書どおりに訳します。
サムのこの後の行動を鑑みるに、サムの耳には、まさにこう聞こえたとしか思えませんので。

父ちゃんの筆跡に対する、兄ちゃんの愛情こもった表現を完全無視し、この際さあ、FBIに捜索願出そうよ、なんて言い出したサムに、FBIなんかに通報したら、父ちゃんが怒る、というディーン。

Sam: "I don't care anymore. After all that happened back in Kansas. I mean, he should've been there, Dean. You said so yourself. You tried to call him and nothing."
   (もうそんなのどうでもいい。実際、カンザスでの事件の時だって、つまり、父ちゃんはあそこに来るべきだったんだ。兄ちゃんだって自分でそう言ってたろ。父ちゃんに連絡しようとしたけど、連絡つかなかったって)
(サム?念のため確認させてもらえる?本当にカンザスで、父ちゃんの気配に気付いてなかったの?兄ちゃんの中の父ちゃんに対する心象を悪くしようとして、わざと隠してるなんてことないよね?ミズーリも見抜けなかった燃える影の正体をママだって見破ったっていうのに、あんなに近くにいた生身の父ちゃんの気配がわからなかった、なんて、私どうしても納得行かないんだけど)

Dean: "I know."
   (わかってる)

サムの言葉に相槌を打ちながら、鳴り出した携帯を探して荷物を探るディーン。

Dean: "Where the hell is my cell phone?"
   (俺の携帯はどこいったんだよ?)

Sam: "You know, he could be dead for all we know....."
   (ねえ、実際さ、父ちゃんもう死んでるかも…)
(!…こんなこと言う?!ディーンの「愛してる」っていう言葉に完全にキレて、嫉妬に駆られて見境なくわめき始めたとしか…)

Dean: "Don't say that. He's not dead. He's--"
   (そんなこというな。父ちゃんは死んでない。父ちゃんは…)

Sam: "He's what? He's hiding? He's busy?"
   (父ちゃんは?なんだよ。父ちゃんは隠れてるって?父ちゃんは忙しいって?)

やっと見つけた携帯を開いたディーンはにっこり。

Dean: "I don't believe it."
   (こんなのって)

Sam: "What?"
   (なんだよ?)(サム?ちょっと嫌な予感?)

Dean: "It's a--text message. It's coordinates."
   (メールだ。座標だよ)

Sam: "You think Dad was texting us?"
   (父ちゃんが俺たちにメールを送ってきたって思ってんの?)

Dean: "He's given us coordinates before."
   (父ちゃんは前にも俺たちに座標を残していったろ)

Sam: "The man can barely work a toaster, Dean."
   (あの男は、トースターもまともに使えないんだぜ、ディーン)
(父ちゃんイメージダウン作戦中、惜しいところでの父ちゃんの逆転劇に、思わず本音の漏れるサム。)

Dean: "Sam, this is good news. It means he's okay. Or alive, at least."
   (サム、これはいいニュースだ。父ちゃんは無事だってことだ。もしくは少なくとも生きてるってことだろ)

発信者不明の謎のメールが指示してきた座標は、オープニングに出てきた元精神病院の廃墟。
(可愛い長男を喜ばせるためなら、父ちゃん苦手なメールだって打ちます)
素早くネットでディーンが地元の新聞を調べたところ、おまわりさんが奥さんを殺害して、自殺したという事件が。事件のあった晩、彼は、通報を受け相棒とともに、メールの座標の場所である、ルーズベルト精神病院に行っていたのでした。
意味わかんない。それが俺たちとどんな関係があるっていうんだよ。というサム。

私が X-File のDVDを見てるのと同じくらい細かく父ちゃんの日記を読み込んでいるディーン。
すかさず、父ちゃんは同じ精神病院をチェックしてた、とぱらぱらと日記をめくります。

呆れた顔で立ち上がったサム。仕事じゃないか。父ちゃん俺たちに仕事をさせたいのかよ。そうだ、俺たちそこで父ちゃんと会えるかもしれないぜ。違うかもよ。俺たちだけをそこに行かせて、狩をさせようとしてるのかも。

Dean: "Who cares? If he wants us there, it's good enough for me."
   (そんなのかまうかよ?父ちゃんがそこに行って欲しいっていうなら、俺にはそれで充分だ)

Sam: "This doesn't strike you as weird? The texting? The coordinates?"
   (これっておかしいと思わないの?メールとかさ?座標とかさ?)

Dean: "Sam. Dad's telling us to go somewhere. We're going."
   (サム。父ちゃんが俺たちにどっかへ行けって言うなら、俺たちは行くんだ)

こうして事件にどっぷりと漬かる前に、サムのフラストレーションはMaxまでチャージされたのでした。

地元の酒場で小芝居を打って、情報を引き出した二人。
事件を起こしたおまわりさんは、例の精神病院廃墟に行くまで、これといって問題はなかったということで、精神病院の廃墟にやってきた二人。

「KEEP OUT」、「NO TRESPASSING」と大きく表示の出ている場所にこそ入ってみるというのは、まさにモルダーと一緒です。

フェンスを身軽に飛び越えたりしているディーンですが、ディーンの革ジャンって、特製で内ポケットをいっぱい作ってあるのでしょうかね?父ちゃんの大きな日記帳とか、EMFメーターとか色んなものが出てきます。

最近、サイキック能力があることをついに告白したサムに、Dead peopleが見えたら教えてくれよ、なんて「シックスセンス」のHaley Joel君の名前で呼びかけてみたり、幽霊ってのは、お前が身につけたESPとかってものに寄ってくるっていうから気をつけろよ、とか、一番セクシーなサイキックって誰だと思う?Patricia Arquette(エルムガイの悪夢?ニコラス・ケイジの奥さんらしいですね)か、Jennifer Love Hewitt (CBS系大人気ドラマの『Ghost whisper』に出演中で、もっともセクシーな女性100人の常連)か、それともお前か?などなど、楽しく気楽に調査を進める二人(ディーンだけ?)。

現場にやっぱり父ちゃんがいなかったことで、またまたちょっと口論になる二人ですが、お化けは夜出るもの、ということで大した収穫もなく、とりあえず、Sanford Ellicott の名前を入手してその場を一旦去る二人。

場面変わって、サムが雑誌を読んでいるのは、待合室らしきところ…。
ドアのプレートには、「Dr. James Ellicott 精神科」の文字が。

(ここのシーン、本当に笑えましたね!)

Sanford Ellicott の息子の James から話を聞きだすために、サムはどうやら治療を装って、カウンセリングの予約を入れたらしいことが分かります。しかし、James 、さすがにプロの psychiatrist。普段は何をしているんだね?なんて調子で、本格的にカウンセリングが始まってしまいます。

Sam: "Same old. Just been on a road trip with my brother."
   (変わり映えのしないことです。ただ、兄ちゃんと旅をしたり)

James: "Was that fun?"
   (楽しいかい?)

Sam: "Loads. You know, we--met a lot of --interesting people. Did a lot of a interesting things."
   (とっても。ええっと、僕たち、興味深い人たちに沢山出合ったり。楽しいことを一杯したり。)

それでもなんとかサムは、 Asylumの南棟で何があったのかを聞き出そうとするのですが。
ふざけるのは止めなさい、君は主題をそらそうとしている、主題って?君のことだよ。いいかい、じゃ、取引をしよう、私はルーズベルト精神病院での暴動について全て話してあげよう、君が君自身について正直に話してくれたらね

James: "Like, ah-this brother you're road-tripping with. How do you feel about him?"
   (例えば、あー、その、君と一緒に旅をしているというお兄さん。君は彼のことをどう思ってるんだね?)

大笑いしながら、「あたしも聞きたい!」って叫んだのは私だけじゃないはず。

完全に待ちくたびれた様子のディーンのところに帰ってきたサム。

Dean: "Dude. You were in there forever. What the hell were you talking about?"
   (おまえ、とんでもなく長くかかりやがって。いったい全体、何を話してたんだよ?)

Sam: "Just the hospital, you know?"
   (病院てとこはさ、わかるだろ?)

いったい、サムは何をどこまで話してきたのでしょうか。
南棟での暴動のことを全て話してもらったところを見ると、極めて詳細に心の内を告白してきてしまったようです。

お化けの出る時間に、再びAsylumへとやってきた二人、今度はディーンのEMFメーターも全開で反応、サムの(これも改造?)ハンディーカムにもオーブが飛びまくり。
二人はそこで、またまた肝試しにきていた若いカップルと遭遇します。

カップル(というか、彼女のキャットだけ)の協力も得ながら、次第に悪さをしているのは、患者のPissed-out spiritではなく、エリコット医師の霊だ、ということを突き止め、暴動当時回収できなかった、エリコット医師の死体を捜しているうちに、ディーンの声でかかってきた電話に騙されて地下に向かったサムがエリコット医師の霊から治療されてしまいます。

そしてなんと、ディーンにショットガンを向けるサム。鼻血も盛大に出てます。

Dean: "Sam, put the gun down."
   (サム、銃を下ろせ)

Sam: "Is that an order?"
   (それって命令か?)

Dean: "That's more of a friendly request."
   (もっとフレンドリーなお願いってとこかな)

Sam: "Because I'm getting pretty tired of taking your orders."
   (もうお前の命令を聞くのはうんざりなんだよ)

この時には、サムがエリコット医師の霊になにかされたことに気付いているディーン。

Dean: "What are you gonna do, Sam? Gun's filled with rock salt. Not gonna kill me."
   (どうするつもりだ、サム?銃に詰まってんのは岩塩だぞ。俺を殺せやしない)

(死なないと分かってるからって)ものも言わずにショットガンの引き金を引くサム。

Sam: "No. But it'll hurt like hell."
   (死なないさ。でも死ぬほど痛い)

苦しみながらも、エリコットの骨を燃やせばお前は普通に戻るんだ、というディーンに、父ちゃんのメールを受けてからずーっとわだかまっていたことを告白し始めるサム。
(サム、あんた大金払ってカウンセリング受けてきたばっかりだっていうのに…)

Sam: "I am normal. I'm just telling the truth for the first time. I mean, why are we even here? Because you're following Dad's orders like a good little soldier? Because you always do what he says without question? You're that desparate for his approval?
   (俺は普通だよ。初めて本当のことを言うけどさ。つまり、なんで俺たちそもそもここにいるわけ?兄ちゃんが、父ちゃんの命令を優秀でちっちゃな兵隊みたいにきくからか?兄ちゃんがなんの疑問もなく、父ちゃんの言うことをするからか?兄ちゃんはそこまで必死に父ちゃんに認めて欲しいわけ?)

Dean: "This isn't you talking, Sam."
   (今しゃべってるのはお前じゃない、サム)

Sam: "That's the difference between you and me. I have a mind of my own. I'm not pathetic like you."
   (そこが、兄ちゃんと俺の違いだよ。俺は自分の考えを持ってる。俺は兄ちゃんみたいに哀れじゃない)

それで気が済むんなら、殺せ、とディーンが手渡す銃を受け取ったサム。
ここで、ディーンもさすがに言いたいことをいうことにします。

Dean: "You hate me that much? You think you could kill your own brother? (little nods) Then go ahead. Pull the trigger."
   (そんなに俺が嫌いか?実の兄ちゃんを殺せると思うほど?(小さくうなずいて)だったらやれよ。引き金を引け。)

オープニングのおまわりさんがあれほど簡単に愛する妻に向かって引き金を引いたところを考慮すると、本当にディーンを殺せるかもしれない銃を手にしたサムが葛藤した時間は大したものだといえます。でも、最終的にサムは引き金を引いてしまったのです…。

とはいえ、結局、銃の弾は抜いてあり、ディーンの反撃でサムは気絶。でも気絶させた後、ちゃんと「Sorry, Sammy」と肩を叩く兄ちゃん心をみせた後、ディーンは危機一髪、エリコットの死体を焼いて退治します。

夜明けを迎えたAsylumの外に出た二人。

Asylumの中で言ったことを謝るサム。我慢できなくてあんなこと言っちゃったけど、本気じゃないから。本気じゃなかったって?もちろん違うよ。ちゃんと話し合う?と申し出るサムに。

Dean: "No. I'm not really in the sharing-and-caring kind of mood. I just wanna get some sleep."
   (いや。俺は今、お互い分かち合って思いやるとかって気分じゃない。ただ少し眠りたい)

表面おだやかにサムと会話しているディーンですが、内心かなり怒ってます。
決してただ眠いだけではありません。
生後六ヶ月から、ディーンが全てを犠牲にして愛して育ててきた可愛いサミーが、岩塩の弾とはいえ、ためらいもなく自分に向かってショットガンの引き金を引いた上、懸命にためらったとはいえ、最終的には兄ちゃんを殺せる銃の引き金を引いたのですから!無理もありません。

ということで、次の場面の上半身裸の超、超、超、超、超、色っぽいディーンの寝姿は、サムへの仕返し、ということになります。
兄ちゃんを岩塩の弾なんかで撃って、明日、兄ちゃんの(そばかすがあることで有名な、きれいな、きれいな)胸にどんな酷いアザができるか、朝一番で見せてやるからな!サミー!てなもんです。

いつもディーンがTシャツを着ていてすら、隣のベッドで悶々と不眠症に悩んでいるサムが、この状態で眠れるわけがありません。
サムにとって、この兄ちゃんの仕返しは、反省を促す上でもっとも効果的な拷問となったに違いありません。
…と、完全に私の妄想を満足させたところで。

二人のベッドの間のナイトテーブル(なんだかこれもいやらしい響きです)の上のディーンの携帯が鳴り始めます。

目をぱっちりと開いているサムは、「ディーン」と呼びかけますが、ディーンが起きるはずもなく…。
「Hello?」と電話をとって、電話の向こうの声を耳にした瞬間、むくっと起き上がるサム。
このサムの顔を見て、この後、画面を見ていた人のほとんどが、サムと一緒に次の台詞をコーラスしたはずです。

「Dad?」

ええっ?ここで続く???なの?

とはいえ、父ちゃんの気配が毎回でてくるようになって、熊父ちゃん好きの私は、ますますエピソード鑑賞中、ニヤケが止まらなくなってくるのでした。

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