2007年2月6日火曜日

X-File slasher の見たSupernatural その12

第8話です!「Bugs」です!

「蟲」、X-Fileには、ミツバチ、ゴキブリ、ハエ、…色んな虫が大量に登場して、色んな事件を起こしたものです。

オープニング明け、「Local Death a Medical Mystery」(医学的に謎の死)という見出しの新聞を眺めているサム。
今回はハスラーでお金を稼いできたらしいディーンに常識人のサムはどうしても納得いきません。

Dean: "It's what we were raised to do."
   (俺たちはそうやって育ってきたんだ)

Sam: "Well, how we were raised was jacked."
   (俺たちの育ち方はどうしようもないって言ってるんだ)

今回、ちらちらとサムの父ちゃん批判が出てきます。

とにもかくにも、オクラホマで、一時間足らずでクロイツフェルトヤコブ病を発症して無くなった男性がいると知り、兄弟は調査に向かうことに。

謎の死の現場にやってきた二人、人一人入れる穴を前に、まるでダチョウ倶楽部の一ネタを繰り広げます。

サム:ディーンこんなところに入るなんて…。
ディーン:怖いんなら俺が入る。怖いのか?
サム:コインを投げろよ。
ディーン:投げたら裏か表か言えよ、Chicken
(この世で一番chickenと思われたくない相手に言われるこの言葉って、そんなに威力があるのでしょうかね?)
ディーンが投げたコインをバシッと取ったサム。

Sam: "I'm going." (俺が行く)

Dean: "I said I'd go." (俺が行くっていってんのに)

Sam: "I'm going." (俺が行く)

Dean: "Ah, all right." (あ、どうぞどうぞ)

例の竜ちゃんの「俺が!」って手を上げて、「どうぞ、どうぞ」って言われちゃうヤツそのまんまです。
ディーンは、多分ちっちゃい時から、こうやってサムにうまいことやらせてきたのでしょうね。

現場の穴の中では大した収穫もなく、続けて車を走らせていた兄弟は真新しい新興住宅地に差し掛かり、バーベキューのただ食いにつられて、住宅展示場に降り立ちます。不動産の購入に興味があると嘘をつく二人に、ついにあの言葉が!

Realtor: "Let me just say, we accept homeowners of any race, religion, color....or sexual orientation."
  (とにかくこれだけは言わせて欲しいんだが、我々は家を持とうとする人間に一切差別はしない、とね。あらゆる人種、宗教、肌の色、…そして性的志向についても)

ディーン、一瞬、ふうん、とうなづいてから…最後のIndicationが自分たち二人の関係を差していると気付き、

Dean: "We're brothers."
   (俺たちは兄弟です)

いい年頃の青年が二人で家を持ちたいと言ってやって来るなんて、そう、思われるしかないんでしょうか…。
裏庭に通された二人は、営業のLyndaから、またもやSexual orientationについて言及され、

Dean: "I'm gonna go talk to Larry. Okay, honey?"
   (俺はラリーと話してくる。いいかい、ハニー?)

今度はもう訂正もせず、照れたように頭をかいて、にやにやしているサムの尻をぱしっと叩いて、さっさと立ち去ってしまうディーン。尻を叩かれた瞬間のサムが見事なリアクションを見せています。

玄関先での、ラリーの言葉には、なんとか耐えた私でしたが、「Okay, honey?」には血管切れそうになりました。こんなときばかりは、リアルタイムの放送じゃなくてDVDで鑑賞していた自分の境遇に感謝です。結果的に、Lyndaは、二人をそうだ、と信じたまま彼女の生涯を終えたわけで、それはそれで幸せかも、なんて思ったり。

さて、ラリーの虫好きの息子の登場で、父子の不穏な空気を感じ取ったサム。

Sam: "Remind you of somebody?.......Dad?"
   (誰かを思い出さない?……父ちゃんとかさ?)

Dean: "Dad never treated us like that."
   (父ちゃんは、俺たちを一度もあんなふうに扱わなかった)

Sam: "Well, Dad never treated you like that. You were perfect. He was all over my case. …You don't remember?"
  (ま、父ちゃんは兄ちゃんのことは一度もあんなふうに扱わなかったよね。兄ちゃんは完璧だったから。父ちゃんは俺には怒ってばっかりだった。…覚えてないの?)

Dean: "Maybe he had to raise his voice, but sometimes you were out of line."
  (そりゃ、父ちゃんはきついことを言ったかもしれない、でもお前だって父ちゃんの言うことを聞かないこともあったろう)

Sam: "Right. Like when I said I'd rather play soccer than learn bowhunting."
  (そうだね。例えば、弓の練習じゃなくて、サッカーがやりたい、なんて言ったり)

Dean: "Bowhunting's an important skill."
  (弓は、重要な技術だ)

Sam: "Whatever."
  (もういいよ)

この兄弟の父ちゃんとの関係は、この会話に尽きる、と言えます。

サムの父ちゃんに対する感情は、こんな境遇の男の子にしては、至って普通で、自分の生活が普通じゃないことに、普通にフラストレーションを感じて、父ちゃんに反抗しているわけです。

一方のディーンは、というと、ママの事件のあった時、生後六ヶ月だったサムと違い、ある程度物心もついていて、父ちゃんがママの死後、一旦崩壊してしまった現場を目にしていたはずで、それは小さなディーンにとって、ある意味ママの死よりも恐怖を感じることだったかもしれません。
残された家族三人が生きていくためには(ひょっとしたら父ちゃんを生かしておくため、それによって赤ちゃんのサムを死なせないですむためには)、どんなことでも父ちゃんの言うとおりにするしかない、と小さいながらに決心し、それが心のあまりに奥底に刷り込まれてしまったために、いまだに父ちゃんの言いなりに生きることに疑問を持っていないのだともいえると思います。

心に抱えた傷の深さで言えば、ディーンのほうが上で、こうしたエピソードの端々にそれがちらっと垣間見える度、胸が痛くなります。

と、angst談義はこの辺にしておいて。
話題のスチームシャワーをトライするため、空き家に入り込んだ二人。翌朝、営業のリンダの死体が発見された、といつまでもバスルームにこもっているディーンを呼びに来たサム。

Dean: "This shower is awesome."
   (このシャワーすげえ)

Sam: "Come on!"
   (いいから来いって!)

頭にタオルを巻きつけたディーン!超、超、超!可愛いです!



その後森で謎の骸骨を見つけた二人、由来を調べるため大学に運んできましたが、教授のもとへ歩きつつ、また!あの話題に…。サム、今回は胸にたまってることを全部吐き出すことに決めたようです。

Sam: "You think I didn't respect Dad."
   (兄ちゃんは、俺が父ちゃんを尊敬してないと思ってるんだ)

Dean: "That's what this is about. Let's forget it. Sorry I brought it up."
   (またそこへいくか。忘れてくれ。悪かったな、この話題を持ち出して)

Sam: "I respected him. But no matter what I did, it was never good enough."
   (俺は父ちゃんを尊敬してる。でもどんなに俺が尊敬しても、父ちゃんにとっては充分じゃないんだ)

Dean: "So, what, Dad was disappointed in you?"
   (じゃ、なんだ、父ちゃんはお前に失望していたとでも?)

Sam: "Was? Is. Always has been."
   (いた?いる、だよ。今までずっとだ)

Dean: "Why would you think that?"
   (どうしてそんな風に思うんだ?)

Sam: "Because I didn't wanna bowhunt. Or hustle pool. Because I wanted to go to school and live my life. Which, in our whacked-out family, made me the freak."
   (俺が弓の訓練をしたがらなかったからさ。じゃなきゃ組み手とか。俺は学校に行ったり、普通に生活したがった。それは、頭のおかしいウチの家族にとっては、俺のほうが変わり者ってことになったわけだけど)

Dean: "Yeah, you were kind of like the blond chick in the Munsters."
   (ああ、お前は、怪物一家マンスター家で唯一まともな金髪のマリリンてわけだ)

Sam: "Dean, you know what most dads are when their kids score a full ride? Proud. Most dads don't toss their kids out of the house."
   (ディーン、子供が奨学金をもらったら大抵の父親はどうすると思う?自慢に思うよ。大抵の父親は子供を家から追い出したりしない)

Dean: "I remember that fight. In fact, I seem to recall a few choice phrases coming out of your mouth."
   (そのケンカは覚えてる。実際、あん時お前の口から出てきた言葉がどんなだったかもな)

Sam: "You know, truth is, when we finally do find Dad. I don't know if he's even gonna wanna see me."
   (ねえ、ホントの所、僕らが父ちゃんを見つけたとして。父ちゃんが俺に会いたいと思うか、疑問に思うよ)

Dean: "Sam, Dad was never dissappointed in you. Never. He was scared."
   (サム、父ちゃんはお前に失望したことなんかない。一度も。父ちゃんは怖かったんだ)

Sam: "What are you talking about?"
   (どういうことだよ?)

Dean: " He was afraid of what could've happened to you if he wasn't around. But even when you two weren't talking, he used to swing by Stanford whenever he could. Keep an eye on you. Make sure you were safe."
   (自分の近くにいない時お前に何かあったらって。でもお前と父ちゃんが口もきかないでいる間だって、父ちゃんは機会があればいつだってスタンフォードに立ち寄ってた。お前から目を離しやしなかった。お前の無事を確認してたんだ)

Sam: "What?"
   (なんだって?)

Dean: "Yeah."
   (そうさ)

Sam: "Why didn't he tell me any of that?"
   (父ちゃんはどうしてそれを一言も言わなかったんだよ?)

Dean: "Well, it's a two-way street, dude. You could have picked up the phone."
   (まあ、それは両方から言えることだろ。お前から電話したってよかったんじゃないか)

ディーン!ここまでくると、もう兄ちゃんの域を超えて、母ちゃんの領域に突入してます。
サムに言いたいだけ言わせた後、実は父ちゃんは…、なんて!
軽い、能天気なディーンも可愛いけれども、こう、穏やかに、サムに語りかけるディーンのまた美しいこと!ぐっときます!


そして、何とか蟲を撃退し、今回も事件を解決した兄弟。

またもや、二人の台詞です…。

Sam: "I wanna find Dad."
   (俺、父ちゃんを見つけたい)

Dean: "Yeah, me too."
   (ああ、俺もだ)

Sam: "Yeah, but I just... I wanna apologize to him."
   (うん、でも俺はただ、…父ちゃんにあやまりたい)

Dean: "For what?"
   (なにを?)

Sam: "All the things I said to him. He was just doing the best he could."
   (父ちゃんに言ったこと全部。父ちゃんは、父ちゃんにできる最善のことをしてくれただけだった)

Dean: "Well, don't worry. We'll find him. And you'll apologize. And then within five minutes, you'll be at each other's throats."
   (ま、心配要らない。俺たちは父ちゃんを見つける。そしたらお前は謝って。それから5分もしない内に、二人でまたケンカをおっぱじめる)

Sam(笑って): "Yeah, probably."
       (ああ、多分ね)

ディーンさすがによくわかってます!

次回は、またちょっと番外編でSupernatural Slashについて、触れたいと思います。

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