2007年5月26日土曜日

今日もSlash…って言っていい?

今日も懲りずにSlashです。

だんだん私の読書日記か、覚書みたいになってきましたが…。

とにかく日々大量に読み漁っているため、いいお話を読んでも、よっぽどのことがない限り、記憶から消えていってしまうので、この機会に、ちょっと頭を整理する意味も兼ねて、最近読んだものの中から印象に残ったものを紹介してみたいと思います。

今まで、お勧めSlashというと、なるべく短くて気楽に読めるお話をと思ってきたのですが、今回は読んだSlashの覚書ということで、読み進めるには、かなり手強い作品ばかりになってしまうかもしれません。



とはいえ、最初くらいは短くて軽いものをということで、最近少しずつ読み始めた Wincest から、

People Livin' In Competition」。

これは、兄弟のいつもエスカレートしがちな 「いたずら合戦」が、今回はおかしな方向に進んでいってしまう、というお話です。
短くて、楽しいお話ではあるのですが、(私が感じる)Wincest 特有の緊張感とでもいうような雰囲気があって、「ああ、これがWincestの基本なんだなー」としみじみ感じた作品です。


そして次は、「among these red pieces of day」。

上の作品に隠れている兄弟の間の緊張感を更に強烈にした、という感じ。
ディーンはサムが一番大事で、サムはディーンが一番大事で。二人の気持ちが向かう方向は一つしかないんだけど、二人は、まず兄弟であるので…という、まさにWincestの基本理念とでもいうか…。
このお話では、「Playthings」で酔っ払いサミーがディーンの顔をあのでっかい両手で挟んだ時、サムはキスするつもりだった、という解釈が物語の根底にあって、二人の間の緊張感をひっぱり続けます。

2,935 words。NC-17ということなのですが、本当の本番はこの物語の後、という印象も。

Wincestでも、もっと気楽な、「とにかく兄ちゃんとやりたいんだ!」とか、 「サミー、つべこべ言わずにとにかくやっちまおう!」 みたいな話もあるのだと思うのですが、今の所、お気に入りの作家さんのお勧めにしたがって手探りで読んでいる段階なので、どうも同じような傾向の、いいお話だけど、兄弟の心境を真剣に読み取っていくうちにかなり消耗させられる、というようなお話が多いです。



消耗ついでに、RPSも長~い作品をご紹介してしまおうと思います。

The Jared Padalecki Untitled Project
(このリンクはArchiveです。第一話はページの一番下にあります。)

またまた第10章まである長編です。
NC-17になってるのは、最後の10章だけなのですが、そんなのもう関係ない!
最初から胸がきゅーーーっっとなったまま、その締め付けがいつまでも解放されないような、切ないお話で、長いお話ですがもう一気に最後まで読んでしまいました。

Supernaturalの契約続行に Jaredがサインしなかった!ということから、殴り合いの喧嘩で別れて以来、もう2年間も口をきいていない二人。
最近俳優の仕事もろくにしていない Jensen のところに、ハリウッドの売れっ子映画俳優となった Jared との共演の話が舞い込みます。

仲たがいしている二人って、なんでこんなに胸をくすぐるのでしょう…。

Jared に裏切られた、Jared は自分を見捨てていった、と恨みを抱きつつも共演の話を受けたJensenと、2年間、ずっと仲直りの機会を待っていた Jared。

Jared は、なぜ契約続行のサインをしなかったのか、Jensen はなぜ今回の共演の話を受けたのか、細かい裏話を全部ばらしてしまいたいほどですが、このお話はぜひご自分で読んでみてください!と強くお勧めしたい作品です。



最後は、本日読んだばかりの Word Count: 24,976語という長いお話。これも RPS かつ AU で、

On Your Mark

なんと、このお話の中のAUでは 「Jared is a high-priced assassin」(ゴルゴ13?)なのです。
Jared が依頼された今回の暗殺相手(Mark)は、Jensen。
身辺調査をしてみるものの、Jensen は、どこをどう調べても普通の変哲のない一般人で、しかも渡された資料の古い写真は 「超可愛い」のに、現在の Jensen は、オタクみたいな最悪の趣味の服装にビン底眼鏡をかけ、全く冴えない人間になってしまっているのです。

暗殺に踏み切れないまま、2週間も Jensenの姿を見守り続けているうちに…。

ご都合主義、と言ってしまえばそれまでですが、このところ消耗する話ばかり読んでいた私としては、深刻になりすぎず、楽しく読めた作品でした。
J2の二人、どんどん大変な事態に陥っていってしまうのにも関わらず、そんなことよりもお互いが気になってしかたない、みたいな感じになってしまって、それも読んでいて微笑ましいところ。
文句なしのハッピーエンドで、最後のリバーシブルも、「う、うん、ま、OK」と許すことができました。(高速スクロールは出てしまったけど…)


連日のSlash攻撃で…、皆さん、もうちょっとお疲れでしょうか?

それでも誰かついてきてくれていると嬉しいのですが。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

藤葉さま。
コンバンハ。kyuです。
どんどん言って下さい…吐き出して下さいSlash話。
今日ご紹介されているSlashも藤葉さまのコメントを読むだけで面白さがヒシヒシと伝わってきました。たっ、楽しそう!!
早速、手を出したいのですが、前回紹介されていた「A Priori」を読み始めてばかりで…ここでちょっと浮気したら頭の中がパニックに陥りそう(笑)このへんが、まだまだ英文に慣れていない証拠。
私がサクサクSlash読めたら良いですが…ほんと悔しい~!
ついていけているかどうかは??ですが、私の中の読みたいSlashがどんどん増えています(笑)

藤よう さんのコメント...

kyuさん。
なんと「A Priori」を読み始めたのですか?冒頭から「サムなの?ディーンなの?どっち?」とドキドキさせてくれるお話ですよね。
ちょっと長いので大変かもしれませんが…、悲劇のようなハッピーエンド、ハズレのような当たりの感じを噛み締めていただけると思います(笑)

私もまた新しい作品を…。(ん?もう、いい加減にして?)